絶対ストレッチをしちゃダメなわけじゃないんですからね

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2016年最後のストレッチ記事にします。(決意!)

何度も何度も・・・何度もストレッチ記事は書いてきていますがまだ質問が来るのでよくあるストレッチ質問に答えます。

様々なストレッチ記事もたくさんリンクを付けて探しやすくしてみました。

 

レッスン前にストレッチをやらせなかったら、いつやるんですか?

レッスン前にやっていいですよ笑

ただ、ウォームアップとストレッチは一緒じゃないって覚えておいて下さい。

覚えられなかったら、スタジオの壁に貼って下さい。

 

レッスン前にやりたくないストレッチ

  • 静的ストレッチ→同じポジションで止まっているストレッチ
  • 意味のないストレッチ→何を伸ばしているのかよく分からないストレッチ!

→ストレッチのDOとDON’T

→そのストレッチ、役に立っていますか?

 

レッスン前にストレッチを取り入れる方法

  1. 軽くウォームアップ(スタジオまで早歩きなど)をし、伸ばしたい場所をストレッチ。
  2. その後しっかりとウォームアップ。この時、伸ばした筋肉も含めてしっかりとウォームアップさせること。
  3. レッスン
  4. レッスン後のクールダウン
  5. ストレッチ

注意事項:レッスンの後リハがある場合、もしくは2つ以上のクラスを受ける場合、4番までで終わりにすること。

 

→忙しいダンサーのウォームアップ

→クールダウンについて

 

安全にストレッチをさせるのは教師の役目です。

ストレッチはエクササイズの一部。

スタジオでやらせる場合(もしくはお家でやらせる場合)しっかりと理解して、何をやっているのか説明できるようになってください。

→ダンサーの卵のストレッチ指導

→いつストレッチすればいいの?

 

痛いところをずっとストレッチしているのですが、一向によくなりません。

そりゃそうだ。

痛みの原因はストレッチで解決するものだけではありません。

指を紙で切ったとするでしょ?痛いよねーあれ。

その傷口を引っ張って開けませんでしょ??

 

筋肉の膠着からきている痛み、っていうのもありますし、(足をつった!とかね)

ストレッチで動かしてあげることで、血流がよくなってよくなるのもあります(肩こりとかね)

 

レッスン前に伸ばしておいて上げることで、他の筋肉が使いやすくなるという部分もあります。

→親指のストレッチ

 

だけど、そうではないケガもありますから、十分に気を付けて下さい。

→そのストレッチ癖が股関節の痛みの原因よ?

 

捻挫した足首をぐるぐる回したり、伸ばしたりするのもおかしいですよ!

捻挫はダンサーに起きやすいケガナンバー1なのでみんな覚えておいて下さい。

→ダンサーのリハビリ 捻挫

 

開脚はできるのにターンアウトはできません・・・

そりゃそうです。

開脚スプリッツとターンアウトは股関節の動きが違います!

自分のターンアウトがどうして向上しないのか?をしっかりと考えて、その理由にあったエクササイズ・ストレッチをしましょう。

ターンアウトに関しては解剖学的にも、エクササイズ的にも、説明してあるのでそれらを読んで下さい。その為のターンアウト本がありますしね。

 

股関節だけでなく、全ての関節では、靭帯が緩んだ形になっている時、可動域が広がります。

→靭帯について

またアクティブに(自分で動かしている)時と、パッシブに(何かに動かされている)時では、パッシブの方が動けます。

 

という解剖学的な事を理解すると、股関節が曲がっている形で、受動的に行われている開脚の時には関節が大きく動いてくれるって分かりますね。

でもね、ほとんどのダンサーが「ターンアウトが出来ない」っていう場合、

軸足じゃない?もしくは踊っている動きの中でじゃない?

つまり、床でのストレッチ=踊り、になることは絶対にないって事ね。

→踊っている時にターンアウトがなくなっちゃうのはなんで?

→ターンアウトが使えない理由

 

エビぞりはできるのに、アラベスクが上がりません(もしくはカンブレができません)

そりゃそうです。

エビぞりが正しくできている生徒を見付ける方が難しいですもの。

正しく出来ていなければストレッチは役に立ちません。

 

バレエに「全く」使えないエビぞり例

  • おなかべローン(おいおい)
  • せぼねの上に座っちゃっている(引き上げなし!)
  • 両脚ががっつり開いている(アラベゴンの練習!?)
  • アンオーでしかバランスが取れない(アラベスクでアンオーって少ないし)
  • 肋骨あきまくり
  • 肩上がりまくり

*何のためのストレッチか考えろってこういう事よ!

 

特にアラベスク(もしくはカンブレデリエール)が出来ない理由が胸椎の上の方が動かないからであり、

腰からぐにゃっと曲がっちゃうようなダンサーがいたら、エビぞりは逆効果です。

ケガの原因にもなります。

 

背骨には癖があって、動きやすいところと動きにくいところがあります。

→背骨の癖

それを考えず、動きやすいところばっかり動かしていたらケガに繋がります。

髪の毛のゴム、同じのばっかり使っていたら伸びてきますよね?

そして切れちゃいますよね?

それと同じ。

 

カンブレデリエールが出来ない子は特に、下向き腹筋をお勧めします。

 

しゃがんだら踵がつかない子達がたくさんいます。何をしたらいいですか?

別に踊りに影響してなかったらしゃがまなくていいです。

しゃがんで踵がつく=アキレス腱が長い、のではありません。

  • 脚の長さと胴体の長さの比例
  • 脛と大腿骨の長さの比例
  • 腰椎の柔らかさ
  • 足首の柔らかさ

など色々な要素が関係してきますし、

おっぱいの大きい子は難しい、なんて物理的な問題もあります。

 

今まで各国のバレエ団ダンサーを見てきましたが、プロのみんながみんな、しゃがめるわけではないですし、

それとジャンプ力も関係ないようです。

 

よくある、ジャンプの時にかかとが浮いてしまいます

というのは別の問題です。

よく考えてみて下さい。そういう子達は、バーのプリエできていますでしょ。

だったら柔軟性が足りないのではなく、ジャンプの時のテクニックが悪いんです。

  • 変な癖がついている場合もあるし、
  • ターンアウトで嘘ついている場合もあるし、
  • 重心が正しいところにない場合もあるし、
  • 足の裏がしっかりと使えていない、
  • 足の指がしっかりと使えていない、
  • ジャンプのタイミングが悪い、
  • 脚力がない・・・・
  • ダブルプリエを使っている

わー

書きだしたら切りがないほどのリストがあります。

 

確かに、アキレス腱の短い子や足首の前が固い子達は存在します。

その子達にやらせるエクササイズはありますが、しゃがむのはやりません・・・

→ジャンプをカテゴリーに分けて理解する記事

→アレグロについて考えてみた記事

 

柔軟体操はできるのに、センターで脚をキープできません。

そりゃそうでしょうね。

センターで脚をキープする、という事は分析していますから、そっちを参考にしてください。

→あなたの脚が上がらない理由は?

 

この手の質問では、出来ないステップへの理解が足りない事が大きな問題となります。

1番アラベスクは上がるのに、4番アラベスクは上がらない。

でもバーに脚を乗せたリンバリングはできる・・・

そりゃそうですよ。1番と4番では背骨、肩・・・などの上半身の使い方が全く違うじゃないですか。

それを攻略しないと脚が上がるようになりませんよ。

 

どこが固くて、何が不可能なのか?

VS

どこが弱くて、何が不可能なのか?

VS

コーディネーション力がなくて不可能なのか?

 

では違うアプローチが必要になります。

 

ストレッチはエクササイズの一部です

エクササイズに難易度があるように、ストレッチにも難易度があります。

32回転の前にピルエット、ピルエットの前にルティレのバランス、ルティレのバランスの前に5番ポジションルルベ・・・

こういう順番がありますよね。

 

ストレッチにもあるんです。

「そのストレッチ、本当に役に立っていますか?」で取り上げた前後開脚。

これはかなり難易度の高いストレッチです。

その前にやらなければいけないストレッチはたくさんありますし、小さい子達に指導するならばもっと簡単で安全なものからにしないと。

→無理やりストレッチの考察

 

また間違ったストレッチが成長期の体を変形させてしまうかもしれないリスクも忘れずに・・・

→間違った甲だしストレッチと偏平足

 

ストレッチを絶対にやってはいけないわけじゃない

柔軟性はテクニックだけでなく、ケガ予防にも繋がります

より動ける体は表現力の幅を広げてくれます。

ただ、やるんだったらケガしない事をしたいでしょ?

やるんだったら効果があることをしたいでしょ?

 

みんな、無理やりダイエットがダメだって知っているだろうし、

ダラダラ同じレッスンをしても上手にならない事も知ってるよね。

オリンピック選手のやっている技をいきなりやったらケガするだろうっていうのも分かると思う。

同じ考えをストレッチにも使ってあげて下さいね。

 

 

Happy Dancing!

ai

 

 

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