成長痛についてダンサーが知っておきたい事

Table of Contents

 

成長痛。

よく聞かれる質問の一つなんですが、今まで記事にしていませんでした。

なぜか?

それは、成長痛ってケガは存在しないからでございます!(今日1回目)ぎっくり腰とか、肉離れという「病名」がないように。

 

ではなんで成長痛が問題になるのか?

セミナ―、特にダンサーの卵セッションではその話をたくさんするのですが、(だって成長期の子達をサポートするセミナーだからね)

ブログとして記事にしておくことで、復習しやすくしておきます。

 

余談ですけど、

  • 愛さんはなんでそんなに無料の記事を書くんですか?(同業者系)

とか

  • 記事で読んだことがある内容でした(セミナーフィードバック)

とかをいただくことがあります。

 

知ってます。

敢えてやってます。

 

それは

  • ダンサーの中にはセミナ―参加が出来ない人がいる事実(海外在住、ツアーでしょっちゅう地方にいる、ケガで動けないなど)

  • 知ってる、とやってるは根本的に違う

と私は思っているからです。

 

プリエを知らない人は初心者でもいません。

バレエを知らない人でもプリエは知ってる人もいますよね?

では、正しくできているか?と言われたら???

 

大金を払って海外のバレエ学校にいくのは知らない事を習うためでなく

(だってどのレッスンでも、プリエ、タンジュとか決まってるでしょ、誰が踊ってもローズアダージオはローズアダージオでしょ?)

やっているか?極めているか?の確認のためだから。

 

そういうのが好きでなく、新しいことばっかりに飛びつきたい人は、DLSのセミナ―不向きです。

他の人達がやっている、「ダンサーのための」ってつくたっくさーーーんのセミナーがありますから、

そちらをどうぞ!

 

成長痛とはなにか?

話がずれたので、こちらに戻ってきましょうか。

成長痛という名前のケガは存在しません(2回目)。

だけどお医者さんにいったら言われることがあります。

 

なんで!?

 

Growth Painというものを見てみると、

2-6才の子達が成長している時に起きる痛みの総称だそうで。

その子達は語彙力がまだ育っていないから、痛い、とか泣くことで親に不快である事を伝えるんだそうです。

 

ただし、growthが痛みを生むというエビデンスはない!

だって、成長するって「普通」のことだから。

 

ただ、成長軟骨(骨端線)、というものに負担がかかると痛みになる可能性があるそうです。

つまりね、

成長、がキーワードなのではなく、

負担、がキーワードになります。

 

成長期の体

成長期ってそもそもどんな年齢を指すのでしょうね?

実用日本語表現辞典によると(笑)

成長期・・・

身体が著しく発育する期間を指す語。

人間の場合、一般的には10代半ばの思春期の数年間が成長期と呼ばれる。時期には男女差や個人差がある。

だそうです。

 

この時期、筋肉よりも骨が先に成長するので、

  • 筋肉が常に引っ張られているため弱くなります(だからストレッチはダメなんだよー、ってもう飽きた?)
  • 筋肉の付着部に負担がかかります(だって筋肉自体が引っ張られているんだからね)
  • 身長が伸びれば、重心がかわり、コーディネーション力が落ちます
  • 体が重くなります(だって成長しているんだから…)

 

つまり、

いつも通りレッスンをしていたとしても、体が変化するので、負担がかかりやすくなるんですね!

 

成長期とダンサー

でもこの時期、バレエをやっていると(もしくはスポーツでも可)、一番練習量がガツンと増えます。

ダイエットしなさいね、とか言われやすい時期でもあります。

試験勉強や、レッスンの時間が遅くなるので寝不足になる事もあります。

 

だから、ただでさえ体が変化している時期に、生活習慣も変化しやすいんですね。

 

そして今までだったら「レッスンの次の日はちょっとだるいかもー」程度の問題だったものが、

痛みに変化してしまうンだな。

 

そして病院にいったり、先生に相談すると

「成長期だからね、痛くなくなるまでレッスン休んで」と言われて終わり。

 

成長痛と言われやすいケガ

でも成長期に起きやすいケガというのも存在します。

代表的なのはオスグッド病。

これも最初に説明した、筋肉のついている部分が成長軟骨に負担をかける、

という、成長期「に」痛みが出やすい方式を追っています。

 

他には、「踵骨骨端症(しょうこつこったんしょう)」という早口言葉みたいなものもあります。

シーバー病といわれることもあるそうですが、sever’s diseaseと英語でいうので発音が果たしてシーバーなのか?はちょっと疑問ですが笑

これもね、アキレス腱がかかとの骨を引っ張るやつね。

 

よく、こういう痛みの人はストレッチしましょう!って言われますが、

本当にこのような症状の場合、ストレッチは一時的に痛みがなくなったとしても、

引っ張っている部分にもっと負担がかかるのでよくないです。(考えてみりゃー分かるよな)

 

だから、私は常にリリースの方をお勧めしていますし、

トレーニングもお勧めします。(詳しい説明は下)

 

 

その他にダンサーに見られやすいエリアはこちら。

  • 有痛性外脛骨障害
  • 上前腸骨棘(ASIS)剥離骨折
  • 脊椎分離症(腰椎疲労骨折)

 

*うちの生徒で当てはまるけがをしている子がいる…という先生は教師用の成長痛を理解するセミナーがあります。

それぞれのケガの説明とレッスンの変更方法をお話しているライブラリの詳細はこちらから

成長痛があったら

まずは専門家にしっかりと診断してもらいましょう。

その際、OO病とか言われずに、成長痛ですね、痛みがなくなるまで踊らないように、と言われたら?

成長痛というケガはないので(3回目)、痛くないところで踊ればいいんですよ!笑

 

既に説明してあるので、レッスンを休みなさいと言われた時にできることという記事を参考にしてください。

 

他にチェックしたい項目は

今のレッスンのテクニックを再確認しましょう

特にひざの痛みやかかとの痛みだったら、ジャンプや片足プリエの時にひざが前に落ちている可能性がありますし、

ロールインしている軸脚が負担をかけている可能性もあります。

正しく立ち、ターンアウトをしているか?を確認してください。

 

エクササイズは立ち方ブックとターンアウト本にたくさん書いてあるでしょ?

立たなくてできるエクササイズがたくさんあるでしょ?

そっちをやればいいじゃない。

 

弱い筋肉は固くなりやすい、という事実も考え、

痛くない方向、負荷で筋トレをするのも大事です。

(ただしプロについてもらうこと)

 

筋力、コーディネーション力が一時期落ちている時期だって説明したでしょ?

その部分を改善することで、痛みも改善します。

レッスン量を考えましょう

馬鹿みたいにたくさん踊れば上手になるわけではありません。

正しく、賢くレッスン。

この記事にも書いたけれど、レッスンで上達しなければいけないエリアは

ポーデブラ、体の方向、顔の付け方など

肩甲骨の位置だって大事です。

 

これらは椅子に座ってバーレッスンしていても練習できます。

つまり、痛くない場所でレッスンをする事が可能なんです。

ストレッチよりもリリース

上でも説明したけど、引っ張られているところに負担をかけないようにしたい。

だからリリースは大事です。

関係ない、と思うようなところ、例えばお尻とかお腹、だって筋膜で繋がっています。

 

春のボディコンディショニングセミナ―で説明したとおり、

首のリリースでハムストリングスが柔らかくなるんだから(←本当!)

いたい部分に負担をかけずにできる事はたくさんあります。

 

ただし、リリースする際、ぎゅーぎゅ―やるのはやめましょう。

この記事にも書いてあるけど、筋膜を緩める=青あざになる、ではないです。

それってね、内出血、ケガだからね!

生活習慣も見直してみよう

栄養、睡眠などは健康な体には必要不可欠。

特に成長期は体が伸びるために、栄養が必要な時期ですよね。

 

夜遅くまでラインしてたり、レッスンギリギリまでインスタしていたら

痛みが出てもしょうがないでしょ?

 

自分の体です。しっかりと見なおして下さい。

 

最後に

成長痛というケガはありません(4回目)が、体が痛い、と言っている事は事実。

 

つまり、何か負担がかかっているんです。

だからね、無視するんじゃないよ?

対処しなさい、ってこと。

 

わかった?

 

 

DLS教師のためのライブラリには、バレエ教師、治療家・トレーナーの皆さん向けに

成長痛のクラスがありますので、チェックしてみてくださいね。

 

Happy Dancing!

 

Share This Post

Facebook
Twitter
LinkedIn