毎回、日本に行くたびに思うこと。
それは、日本のみなさんって暗記が素晴らしく上手!
バレエの先生方は、先生以外にも家族のお世話や、お掃除やら色々こなしている上で、先生やってるでしょ。
努力家だし、勉強熱心だし、バレエへの愛情をたっぷりと感じます。
でもね、それでは生徒を指導するのは難しくなります。
治療するのは、トレーニングするのはもっともっと難しくなります。
problem solving。問題解決の力は学校システムであまり重きを置かれないのよね。
「猫背」もいろいろ
2016年5月の教師のためのバレエ解剖学では初めてモジュール3を持ってきました。
そこでは上半身についてお話していたんだけれど、
肩、肋骨を直す時に気を付けたいこと。
それは
- 肩が原因なのか?
- 他から来ているのか?
肩という1か所VS他、という無限大の可能性だったら、
無限大のほうが確率が高いでしょ笑
だから、そっちを理解しないとだめですよーってお話しました。
モジュール3に行く前に、モジュール1&2を繰り返してねっていうところはココ。
骨盤、背骨を見る目が育っていないと、その上にある肋骨、肩関節を指導できませんよね。
体って繋がってるから。
猫背、って言っても色々な姿勢の問題があるのです。
つま先を伸ばすために必要な事も色々
足の固有筋さえ鍛えておけば!!
つま先が伸びるようになったら私の仕事はないわけで。
今回ダンサーの足や治療家・トレーナーのためのトウシューズ攻略セミナーでは
トウシューズを履く「前」に必要な事をチェックする方法をお話しました。
そうしたら、座って固有筋なんて鍛えている前に、
真っすぐ両脚で立つとかさ、そういう部分が必要な人もたくさんいましたね。
足の甲のどの部分が固いか?によっても変わってきます。
え??
そーなの。あしの甲だって色々な関節でできているから、どの部分が必要か?によって
微妙にケガ、痛み、そしてきれいに見せる方法が変わってきます。
実際に治療家・トレーナーセミナーの懇親会で、ご飯食べながらポワントで立っている足を研究していた私たち笑
中足骨に負担がかかる理由は写真でみえたとかね!
じゃ、何をしたらいいんですか!?
そんなこと言われたって、今まで必死に勉強しているし、
スタジオでは色々な生徒がくる。
もちろん、毎週マジメにレッスンに来ない子だっている。
何をしたらいいの??
勉強の仕方をちょこっと変えたらいいんじゃないかな?って今回の来日の後も思いました。
いつも思っているから、今回はしっかりと記事に残しておこうとおもって。
方程式を暗記してもダンサーは指導できない
これを覚えておきましょう。
それよりも、毎回体と向き合ったほうが効果があります。
もちろん、そのためには解剖学とかさ、エクササイズとかさ、知っている方がいいんだよ。
引きだしが増える、という事はより多くの体を理解できる糸口ができるって事だから。
だけれど、暗記がゴールになってしまったら、エクササイズを数多く知ることが目標になってしまったら
レベルや年齢、そして身体条件が全く違うたくさんの生徒さんを指導するのは難しいのではないかしら?
それよりも、一度勉強した事を何度も復習する
参考書でも、セミナーでも、ブログ記事でも!
同じものを何度も復習、応用するって大事だと思うし、毎回新しい発見があるのも事実。
ほら、バレエを始めたときはつまらなかったバーレッスンはテクニックの理解が出来ればできるほど大切さがわかるとか、
憧れだったポワントだけれど、何時間もリハーサルをこなしていたらフラットシューズが恋しくなるとか笑
そのようにして蓄え、掘り下げられた知識から生徒を「見る目」は育っていくと思うのです。
そして、知識だけに終わらせず、実際に使ってみて研究。
最終的に解剖学を学ぶゴールは生徒をより安全に上達させる事。
つまりは、生徒に伝わる言葉を探し、役に立つレッスンプランを考える事=現場で使えること!!
今度、猫背の子がいたら、
姿勢よく!肩を広げて!!って叫ぶだけじゃなくって、どこが原因か見てみたり。(骨盤?肩?肋骨?それとも背骨自体が丸まってる?)
バレエ雑誌のダンサーの足の甲を研究してみたり。
(足首の部分が出てる?足の真ん中?指先?トウシューズで一番曲がっている部分は??
右足と左足の違いやフィッシュの使い方などの研究も効果的)
そこから始めてみませんか?
DLSの教師のためのバレエ解剖学講座で詳しくお話しています。
Happy Dancing!