バレエストレッチの代表といえば、スプリッツ。
アビーはスプリッツなんてお手の物で、
180度以上の開脚だってできちゃいます。
でも、
そのストレッチ、本当に役に立っているの?
ということでチェック。
スプリッツは「前後開脚」と言いますね。
名前通り、
前に開く
という動きと
後ろに開く
という動きが必要になります。
では後ろからチェック。
後ろ脚は伸びているけれど・・・
前の足がターンアウトしきれていないのが見えますね。
ということは、彼女のデヴァンは弱いのではないか?
と推測できます。
(デヴァンとは前の事だから、前に足を動かすすべてのステップを指します)
でもいい感じですよねー。
では前をチェック
ここでズルの正体が見えました。
ハムストリングを伸ばしたときに見える体の固さ、
見えますか?
トレーナーの上からも見える腰椎の丸み。
そして骨盤のタック(後傾)!
これではしっかりとデヴァンに脚を上げることが難しくなります。
これと、後ろをチェックしたときに見えたお尻の固さ、
これでは、彼女のデヴァンは
- 腰が落ちている
- 骨盤が無駄にタックにはいる
(前に上げるときは多少タックになります。
詳しくは教師のためのバレエ解剖学モジュール1で)
- ターンアウトができない
ということになってしまいますね。
また、後ろにいくら足が上がっても、
軸足のハムストリングが伸びていなかったら?
軸足がターンアウトできていなかったら??
ということは、
アビーに必要なストレッチはスプリッツじゃないんですよ。
ストレッチをするときにしっかりと考えておきたいこと
- 何のためのストレッチなのかな?
- どうやって使いたいのかな?
- 自分の弱いところはどこだろう?
ストレッチをするゴールは柔軟性を上げることだと思います。
その時に、一歩進んで考えてみて!
グランバットマンデヴァンとデベロッペデヴァン、どっちのほうが難しいですか?
デベロッペのほうが難しかったら、
脚を高く上げる秘訣は柔軟性ではありません!!
だって、そこまでグランバットマンで脚上がっているんでしょ?
つまり柔軟性はあるんだよね?
キープ力、つまり筋力が足りなんではないでしょうか?
バーでのデベロッペデヴァンと、センターのデベロッペデヴァン、どっちが難しいですか?
センターのほうが難しかったら、
脚を優雅に上げる秘訣は柔軟性ではありません。
だって、軸足が安定しないから、バーを離すと脚が上がらないんでしょう?
つまり、軸足でしっかり立つ、体の軸を感じる練習をしないと、
一生センターでは踊れませんよ?
ストレッチがいけないわけではないです。
ただね、折角の時間を無駄にしないためにも、
頭を使ってレッスンしましょう。
追伸
この記事はとても人気があったのでシリーズになりました。
前後開脚の前をチェックしたのがこの記事
後ろの脚をチェックしたのがこの記事
最後のまとめがこの記事になります。
Happy Dancing!