足がロールインしちゃうのはなぜ?

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足がロールインしちゃうのはなぜ?

ロールインって言葉、聞いたことあります?

バレエをやっていると知っていますよね。

俗にいう、アーチを落として立ってしまっている、という状況。

ともちゃんの親指 外反母趾とターンアウト
向かって右の足はアーチが上がっているのに対し、左はアーチが潰れて「ロールイン」しているのが見えます

!注意!

アーチが落ちる=ロールインではありません。

俗に言われているだけで、この2つは一緒に起こることが多いのだけれど、同じ事を指しているのではないよ!

 

 

ともちゃんの足をみながら、

外反母趾についてお話ししたときにちらっとロールインについてお話ししましたが、

まだ読んでいない人はこの記事を見てね

今日はロールインの正体を見ていきましょう。

 

ロールイン=回内足(かいないそく)

ロールインしている足の事を解剖学上では回内足、というそうです。

私は日本語が苦手なので初めて知りましたが・・・

英語ではpronationと言います。

 

足首の距骨下関節、と呼ばれる場所で起こる動きで、
動き自体は自然な事なんです。

(なんだそれ?って思った人、

別にダンサーは知らなくていいです。

足首の下あたりって感じで大丈夫)

普通に生活し、歩いたり走ったりするときに必要な動きなの。
これが地面からの衝撃を和らげてくれるんですもの。

 

だから、電車に乗るためにコンクリートの上をダッシュしても、
脳震盪にならないって訳
(良い子は真似しないでね)

 

じゃあ、危険じゃないのか?っていうと
過剰回内、

文字通り過剰にロールインしちゃうのはダメなんです。

過剰回内はよくある足の問題

とはいっても20%の人口に過剰回内がある、って言われるくらい、
皆がもっている足の問題なんですよ。
今度電車に乗っているときに、周りに10人いたら
そのうち2人はロールインしてるってことになります。

 

なんでダンサーはよく注意されるんだろうね?

ダンサーの場合30%以上がこの過剰ロールインをしているって言われます。
大体の場合、股関節からではなく、
ひざや足先だけのターンアウトが原因でロールインしちゃいます。

その他にも、ルルベで足の指を曲げて、
地面をつかもうとしてしまったり
(足の裏の筋肉や、軸足の筋肉が弱い証拠!)

 

ぐらぐらしているときに、バランスをとる代わりに
ロールインしているダンサーもいます

 

ここらへんは、バランスパッドでエクササイズをすると

すぐに見えちゃうズルです。

→バランスパッドの使い方はこちら

 

でもね、ターンアウトを助ける6人衆、外旋六筋の仕事は
骨盤を安定させることだったでしょう?
ってことは、正しくターンアウトすれば、安定もするんだけどね。

→ターンアウトとおしりについて

ただし、
無理なターンアウトが健全な足をロールインさせちゃうのか、
もともとロールイン気味の足が、無理なターンアウトによって悪化するのか
そのエリアはまだわかっていないそうですよ。

過剰回内はダンサーを苦しめる!

これね、足先だけの問題じゃないんです。
ロールインは、膝、股関節、骨盤、背中・・・
全てのエリアに影響しちゃうんです。

ロールインが起こすケガとして代表的なのが

  • 足首の内側の痛み、外側の痛み
  • 足の裏の痛み
  • 親指の痛み(外反母趾)
  • シンスプリンツ
  • 脛の疲労骨折
  • ひざの痛み(膝蓋大腿症候群)

ほーら、みんな体験した事のある痛みじゃない??


ダンサーに起きやすいケガのほとんどの原因なのではないか?
っていう人もいるくらい。

そして、私のみる生徒たちの下肢のケガの原因もここにありますね。

 

しかも、痛みがなかったとしても、
ロールアウトの動き(回外、ロールインの逆だからねー)
が必要になる
ゆっくりのen pointeの動き、

つまり、

ゆっくりトウシューズでルルベに立つ
っていうことが大変になってしまいます。

よって踊りに優雅さや、スムーズさがなくなってしまうの。

 

 

何をしたらいいの?

無理やりなターンアウトが原因なんだから、
無理やりではない、ターンアウトを練習するのがまず大事。


また、普通の靴の中にインソールを入れたりして、
サポートを作ってあげるのもいいかもしれません。

インソールはプロに選んでもらってくださいね。
自分で薬局で買ってきたら、足に合っていなくて逆効果かもしれませんからね。

 

また、セミナーでご紹介したトウセパレーターもすごく役に立ちます。

この前来日した際にはすごい勢いで売り切れになってしまったので、

2016年1月に来日するときにはもっと持っていきます。

 

昔、ターンアウトはムーブメントですって説明したの、
覚えています?

→覚えていない人はこの記事ね

 

ターンアウトは形じゃないよ?
ただきれいな5番ポジションに入ったらそれで終了!
ではありませんからね。

 

正しく練習することが、
ケガ予防にもなれば、テクニック向上にもなるっているところ。
ここでも同じですね。

 

DLSでは年に1度、冬期バレエ講習会を行っています。
ウォームアップやクールダウンのクラスでアイデアをもらい、
クラシックバレエクラスでテクニックを確認。
ポワントクラスもしっかり毎日1時間行い、

21世紀ダンサーに必要なコンテンポラリーも勉強します。

15人だけだからお早めにどうぞ。

2016年冬期バレエ講習会資料はこちらから

 

 

 

Happy Dancing!

ai

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