何か注意をするとすっごい勢いで首をふる生徒いません?
または、はい!って元気よく返事をするとか。
その割に…何も変わっていない…
ため息。
言われたことをやる。
注意をされるたびに、うんうん、とうなずく。
そんな素直さは大事です。
素直な行動力、という記事に書いた通り、
注意、というものは、その人を上手にしてくれるためにあるのだから、
注意されたことができるようになったら、
上達した、ってことですものね。
でも一生生徒でいるつもりがなかったら、これでは足りません。
よくカンパニークラスを受けている子たちが、
レッスン内容がよくない、とか
早すぎる、とかいうことがあります。
カンパニーレッスン・クラス、というものは、
「生徒」を「上達」させるためのレッスンではありません。
それは学校、スタジオの仕事です。
カンパニーレッスンというのは、
「プロのダンサー」
が
「ウォームアップ」のために、
「自分の体と向き合う」ために使うクラスです。
つまり、そのレベルに行くまでには、
自分が先生になる力
が必要になるの。
つまり、プロとして踊ることを職業にしたら、
自分の体を感じること
強化すること
テクニックに磨きをかけること
これらは当たり前なんですよ。
会社に通うお父さんたちが自分でスーツを買い、
社会でのマナーを身につけ、
ある程度パソコンが使えるようになっていること
が当たり前のようにね。
舞台=仕事場なんだから。
言われたことをやるだけでは上達しません。
したとしても、とーっても遅い上達になってしまいます。
自分の体を理解すること
- このエリアが弱いから重点的にトレーニングしないとケガをしやすい
- この部分が固いから入念にウォームアップが必要
とかね。
テクニックへの理解をもつこと
正しいステップの動き(ポーデブラや体の方向含)が分かる
どの筋肉の感覚を使って、足を上げたらいいのかが分かる
こういうことをするためには、ロボットダンサーではいけません。
自分で考える力、っていうのはバレエダンサーにもとっても大事。
もちろん、教える側としても、ロボットティーチャーではだめですよね。
- 自分で理解できていない注意を与える。
- レッスン構成がしっかりできていないのに、レッスンを始める
- テクニックへの理解がなく、難易度の高すぎるステップを教えてしまう。
どうでしょう?
11歳の生徒がプロを目指しているので、体を鍛えたい、と私のところに来ることがあります。
先生に言われた、のではなくってママとスケジュールを相談して
時間を作った、と言っていました。
15歳の子が足首が痛いのは、たぶんロールインをしているからだと思うけど、
何をしたらいいのかわからないから教えて、と話にきます。
17歳の子が、このエクササイズではこの筋肉を使うはずなのに、
感じないから、体に合わせて違った角度でエクササイズをしようと思う、と相談に来ることもあるし、
20歳の子が、この痛みはこの筋肉から来ていて、こんなケアをしたら良くなった。
負担がかかっていたのは、こっちの筋肉が弱いから?
なんてトレーニングのプロのような話をする子もいます。
年齢がどうの、ではなくってプロ意識ってことね。
バリシニコフが一度こう言っています。
芸術家になるということは、自分自身を知ること、
すなわち自分の才能、自分の限界をできるだけ知ることだと思う。
言われた事を行うのは当たり前。
その後にもう一足深く踏み込んで、
どうやったら今の自分に合わせられるか?っ
て考える癖をつけませんか?
(首のむち打ち防止ににもなるしねー)
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Happy Dancing!