ルティレについて書いた記事はすごく人気でした。
やっぱりプリエとかルティレとかっていう基本のき!みたいなステップって今さら人に聞けないですよね・・・
そこでは、正しい形を知るってのは大事って理由と、ルティレてよく見られる(聞こえる?)注意などの説明をしました。
まだ読んでいない人はそっちを先に読んでね。
今日はその続き、って形でルティレでバランスが取れないときは?っていうのを考えていきましょう。
- 基本的な注意は分かり、頭では何をしたらいいのか分かっている。
- もしくはゆっくりと、バーを持ったまま、とかだったら出来るようになった。
という人達の次の質問である
ルティレでバランスができんのよ!って奴ね笑
よくあるバランス練習症候群
まーこれはDLSを読んでくれている人には少ないと思うンだけれど。
一応最初に書いておきましょうか。
バランスがとれないから、何度もバランスをとる練習をする・・・ってのは「あまり」意味がありません。
「あまり」っていう理由は、人によっては何をやってるか分かっている人がいるので。
これはプロに多いです。
バランスをとっている時にナチュラルに自分を修正できる人達。
男性に多いかもしれませんが、ピルエットで絶対落ちるだろう、というような角度から戻ってくることが出来る人なんかもそうですね。
それだけ感覚が鋭く、しかも身体能力の高い人でなければ、何度挑戦しても同じです。
(そういう人はケガも少ないです。ただし、そういう人がバレエでいう「恵まれた体型」な訳ではない事もありますが、こっちのほうが私は「恵まれている」と思いマス)
同じことを繰り返してたら、同じ結果しかでない。
違う結果が欲しかったら、違うことを試さなきゃ、という記事でも書きましたね。
バランスが取れないのに、何度も練習するって・・・バランスの取れない練習をしてるようなもんだよ。
時間の無駄ですよね。
エクササイズに突っ走る症候群
たぶん、DLSフォロアーさんたちに多いのはこっちだと思う。
ルティレでバランスが取れない!エクササイズしなきゃ!!!
それもね、間違ってはないんですが。
エクササイズをやったからといって、ルティレのバランスがとれるようになるンではないんですよ。
エクササイズはサプリメント。
つまり、補助、アシスタントに使うものなんです。
サプリメントとしてのエクササイズ、という記事でも書きましたが、この順番を間違ってはダメです。
「全員が使える!ダイエットサプリ」ってのはないでしょ(あったらね詐欺だと思ってね)。
それと同じで、「ルティレバランスができるためのエクササイズ」ってのはないんですよ。
だってその人によって何ができない、何がもんだいか?という部分は違います。
また、どんなルティレバランスなのかによって正しい形、使う筋肉、鍛えたい部分も変わります。
そんでもって、そのエクササイズの感覚をレッスンで使えるようにならないと、永久にバーから手を離すことができません。
床で出来ても、バーで出来ても、センターで出来ても。
舞台で使えなかったら「使える」とは言いませんからね。
ここらへんは既に様々な記事で書いています。
ちょっと難しいですが、踊りで使える筋肉コントロールという記事やエクササイズとレッスンを混ぜるときの注意という記事も参考にしてください。
ルティレバランスが取れない時のチェックリスト
じゃ、何をしたらいいのよ?ってなってしまいますから、チェックリストを見てみましょうか。
1)バランスがとれた? Yes, NO
まず、ここが大事ですね。ま、この記事を読んでいたらNOに進むんだと思うんだけどさ。
2)なんでバランスが取れなかった?
ここが素晴らしく大事ですし、様々な条件がありますから、いくつか例を挙げておきます。
ここに挙げているものがすべてではないので考えるきっかけ、って形で見てみてください。
<軸足の場合>
筋肉のスタミナ
足首の強さ(ルルベの強さ)
重心の位置など
<ジェスチャーレッグ>
ルティレの場所
骨盤
ホールド力
<それ以外>
腕
肋骨
肩
呼吸
3)改善方法:エクササイズなのか、レッスンなのか
問題点が見えたら解決法を考える必要がありますね。
例えば問題だった部分が軸足のルルベが落ちちゃう、って事だとしましょう。
そうしたら、多分重心が後ろ(かかとのほう)へ落ちている可能性がありますから、足首強化と重心の位置を確認、って言うのが必要になります。
が、そうやって見ていくと切りがないので笑 今回の例では「足首が弱い」ってのだけを見ましょうか。
足首強化だったら、片足ルルベなど様々なトレーニングがありますね。
「強い足先を作るデミポイントシューズの作り方」というeBookでもお話していますし、「ダンサーの足」セミナーでもご紹介しています。
下手なエクササイズをやると逆効果だという事は覚えておいて下さい。
また、座ってやるエクササイズでもいいですが、ここでは「バランスをとること」がゴールなので、体重をのせたエクササイズの方がお勧めです。
ただ、レッスンで確認するのだったら(難易度が高い→低いという順番で)
- ルティレのアテールで立っている時にできているか?
- クドゥピエのアテールで立っている時にできているか?
- 両脚ルルベで正しく立てているか?
- アテールの時の足首、足先は正しくなっているか?
などを確認していくことで、どこから始めたらいいのかが見えてきます。
「バレエの立ち方できてますか?」本にも書いたように、足はバレエスタンスの土台。
つまり、この部分がアテールで出来ていなければ、その応用編となるルルベでのルティレなんてできるわけないんですよね。
だからいくらエクササイズをやっていた、としても、上で挙げたようにレッスンの中でのあら探しっていうか、テクニックのギャップになっているところも頭に入れてあげたほうがうまくいきますよ。
まとめ:ルティレでバランスをとりたかったら
というか、ルティレでなくてもいーんですが笑
1)正しい形(知識)を頭にいれよう
2)できない理由をしっかりと確認しよう
*エクササイズだけ!でも、何度も練習だけ!でも足りないって事ね。
3)繰り返し(正しく!)練習して、体に入れこみ、使えるようにしよう
って事でした。
追伸として、捻挫を繰り返した子が足首の安定がない、ってケースだったら、バランスをとる練習ができるツールを取り入れるのはすごく便利ですよ。
そしてこちらの記事にやり方を書いてありますから使ってあげて下さい。
体幹を真っすぐにキープし続けられないのならばプランク。
ルルベが低くて困っているなら、ルルベのストレッチ…
DLSの過去記事にはたくさんのヒントが詰まっているはずですよ!
Happy Dancing!