*このブログは2015年に書かれたものを、2020年5月により読みやすいフォーマットへ編集しなおしました。
ラッキーな事に、日本のバレエスタジオには入学試験というものがありません。
誰でもバレエを始められる、習うことができる…それって素敵★
たとえ将来バレエと全く関係のない仕事に就くとしても、
クラシックバレエの音楽が分かったり、ストーリーが分かったり、そして姿勢が良くなるなんて言われていますよね。
バレエ「学校」は違います。
オーディションがあります。
がしかし、ビジネスとして行っているバレエ学校では誰でもとります。
生徒数=収入 となるからです。
(日本からの生徒はお金になるから、留学しても日本人クラスに入れられて内容は本場とは違うなんてことはよくありますし、International studentsは法的にも現地の子より高い料金を支払わないといけない、となっている国も多くあります。)
ですが、大きなバレエ学校、就職率が高いことを売りにしている学校ではそうはいきません。
オーディションに受かって入れた!としても
- 留年させられる子
- 退学を要求される子
というのが出てきます。
子供もそうだけれど、親が慣れていない「拒絶」。
このようなシチュエーションで、親として何が出来るのか?
今日の記事ではダンサーの拒絶について考えてみたいと思います。
バレエ向きな体じゃない、と言われたら?
バレエ学校から(オーディションで)「体がバレエ向きでないと言われた」というのが一番多くありますね。
私がカナダ、ウイニペグバレエ学校(バレエ団付き)のサマースクールに合格したのにも関わらず、本生徒としてとってもらえなかった時。
私の母と父はとても悲しがっていました。
ママが足が太いから、パパがO脚だから、ごめんね、って。
体型で落とされるというのは遺伝で落とされる事に近いです。
という事はどうしても
両親は子供より凹んでしまうみたいですね。
落とされた子代表として言いましょう。
本当にずば抜けて上手だったら、輝いていたら多分取ってもらえています。
同じレベルだったら体がバレエ向きの方がいいですよ、それは。
だけど、あまりにもダンサーのレベルが高すぎたら、試験管の心をつかめる。
遺伝はあなたがどうこう出来ることではないかもしれません。
(がしかし!正しいレッスンを受けてくると体っていうのは育つのでね、ある程度よくなりますよ。逆に成長期にコンクールばっかりで偏ったリハーサルをしていたら…筋肉はその通りにつきます。)
- 練習量が足りないのかもしれない。
- 練習が正しくないのかもしれない。
- 努力が足りないのかもしれない。
If you really want something,you will find a way.
If you don’t,you will find excuse.
体型、遺伝を言い訳に使う前に
「今、この時点で何が出来るのか?」を冷静に話し合う必要があります。
「その」学校から落ちた、という事実
国立のバレエ学校や、大きなバレエ団の付属バレエ学校というのはダンサーに何を求めているのか?がはっきりしています。
- 身長
- 足のライン
- 肌の色まで(残念ながら現在の事実)
ただ、大手のバレエ学校に入れたから、といってダンサーになれるという保証がある訳ではありません。
ロイヤルバレエ団でもトップ3がバレエ団に入れるか、入れないか。
世界有数バレエ学校に残れたとしても、こんな厳しい世界にダンサーはいます。
その代わりに、小さなバレエスタジオからオーディションを経て中級バレエ団に入り、その後、振付家に気に入られてバレエ団を移動。
なんて事もあります。
ローザンヌのようなコンクールで奨学金をもらい、オーディションなしでバレエ学校に入れる事もあります。
ヨーロッパのオーディションツアーではどこにも引っかからなかったのに、
滑り止め、って思っていた日本のバレエ団での生活を満喫しているダンサーもいます。
1つの学校に入れない=バレエダンサーになれないではない
ということは「事実」として頭に入れておきましょう。
Success doesn’t come to you. You go to it.
視野を広げてみましょう。
誰かに与えられるのを待つのではなくって、自分から行動しましょう。
そしてそのためのプランB、C、Dまで考えておく必要があります。
そのためにも、ゴール設定は大事。
その学校に入ることがゴールなのか、ダンサーになることがゴールなのか。
留学がゴールで、留学したらそれで終わり?それともそこが始まり?
ダンサーにならない=人生終わりでもない
私がバレエを始めたのは小学校1年生の時で、ずっとバレエの先生になりたいって思っていました。
実は、幼稚園のときは幼稚園の先生になりたかったようですが…
そしていつしかダンサーの後に、バレエの先生になりたいって思うようになりました。
9年前、バレエを辞めた時、DLSをやろうなんて思ってもなかった。
DLSってまだ2年経っていないんです。(2015年に書いた記事ですので、今皆さんが未来のどこで読んでいるのか分かりませんが…)
ダンサーとして踊れる年齢が35歳ー40歳あたりだとしましょう。
そうしたら、人生の中間地までしか踊れないのね。
その後も人生ってのは続きます。
keep calm and dream big
ダンサーとして成功する事が人間として成功する事ではありません。
よってダンサーとして成功しない事が人間として失敗した、という事ではありません。
まとめ:バレエ学校に拒絶されたら?
今日のテーマ、「娘が/自分がバレエ学校に拒絶されたら?」に戻りましょうか。
まずは失敗した原因を見つめ直してみましょう。
(あえて失敗という言葉を使います。入学=目的達成であれば、拒絶は目的を達せなかったということですね)
そして努力するのです。
正しく、地道に努力するのです。
本当にその夢を叶えたかったら、努力を努力、って思わず出来るはずですから。
あとね、私やバレエの先生、ネットとかに「オーディションに落ちたので止めるべきですか」とか「バレエ向きの体でないって言われたんです」とか聞かないこと。
赤の他人に「やめたら」と言われることを判断材料にしたり、
貴方を知らない人に「続けられるよ!」と言われることで安心するんだったら、
そんなの、夢じゃないよ。
でも、ダンサーになれないんだったら早く次の道を探した方がいいんじゃないでしょうか?
という親御さんもいるでしょう。
だけどさ、若いうちに一つのことに向かって努力する、って無駄なことだと思う?
Happy Dancing!