脱!質問ヘタッピ 上手に先生に質問する方法

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メールやコメントでの質問を辞めてから、積極的にセミナ―会場でQ&Aの時間をとるようにしています。

1月13日にあったターンアウト本イベントでもQ&Aの時間をとったのだけど、

参加者からの質問の質も、質問方法もレベルが高くてびっくりしました!!

→イベントの様子はこのビデオを見てね

 

大人も子供も質問してくれたんだけど、準備もされているし、ポイントがしっかりとしているし、300人を前にしてもよく話されていて。

日本人は質問が下手だという私の考えはいい意味で崩れました笑

 

とは言っても、まだ質問ヘタッピとは出会います。

面白い事に、イベントで質問箱に入っていた質問のレベルと、皆の前で手を挙げた質問ではレベルは違いました。

まー当たり前だよね!!

だって、人の前で質問するってすごく怖い事じゃない?

だからある程度自信がある人、喋り慣れている人が質問したのかもしれないね。

 

今日の記事では上手に先生に質問する方法、という事を考えてみようと思います。

 

*これから先はダンサー向けに書いていますが、質問ヘタッピは大人でも多いですよ。

セミナ―会場で長蛇の列なのに、ずーっとモゴモゴ言っていたり、空気が読めなかったり。

こんにちは、とかお疲れ様です、という言葉なしにいきなり「うちの子が」と喋りかけてくる親は多いです。貴方の子供、どの子か分かりませんから!!

質問と愚痴

質問なつもりなんだけど、愚痴になっているっていう類をよく見かけます。

これは危険。

誰かの愚痴を言う=自分も下がる

だから、たとえ本人が愚痴っているつもりはなくても、あまりいい印象は残りません。

 

相談と愚痴なんて、似てるわけないじゃん!

って思うでしょ?

 

ダンサーから。

スタジオの先生はそこまで見てくれません。

 

バレエママから

先生、スタジオ選びで迷っています。

 

教師から

うちの生徒はここが出来ていないんですよ。

 

これらは相談にも、愚痴にもどっちにも転べる質問たちの例です。

 

スタジオの先生がそこまで見てくれません。

なので、自分でできる方法を教えてください!

なのか。

だから私は出来ないんです、

なのか。

 

まーもちろん、私に「だから出来ないんです」って言い訳を言ってくる(度胸のある笑)ダンサーは少ないんだけどね。

じゃ、OOとXXをやってみたら?と答えた後の目の輝きや態度で分かるのですよ。

 

おーそういう手があったか!

と思う人と、

でもさー、でもさー、って顔が言っている人。

 

でもさー族はメールでもよくあります。

メール相談がきて、それに答えると返事が無くなる系。

あー、聞きたかったのはそこじゃなく、愚痴だったのね、と分かるわけでございますよ。

(それが続くもんだから、DLSではメールでの質問に答えなくなりました。今は、もらったメール質問はライブやポッドキャストで公で答えています。)

 

バレエママのスタジオで迷っていますというのも。

その話の後、先生の愚痴がずーっと続くものもあれば、スタジオの先輩の悪口だとか、まー色々と出てくるのでございます。

 

んで、お子さんはどう思っているのか?という質問には「話したことはありません」。

先生に相談しましたか?とか、

ほかのところの発表会を見に行ったりなどしましたか?もNO.

 

バレエ教師の場合、生徒の愚痴、生徒の親の愚痴などおなじよーなものです。

んで、それに対してポリシーとか作っていますか?

保護者の方に説明会などはやってますか?

の後は「・・・」になります。

 

質問なのか、愚痴なのかを見るのは簡単。

答えを見つけたいのか、慰めをもらいたいのか。

 

言い方を変えたら

向上する方法を探しているのか、現状を嘆きたいのか。

ヘタッピ質問脱却法

先生に聞く、というのができない子って多くいます。

たぶん、先生に質問する=できない子っていうイメージがあるからかもしれないし、

学校でそういった教育だからかもしれない。

 

日本教育では自分の意見をいうとか、質問するというのがポジティブに取られない環境が多い気がする。

先生に聞くなんて怖すぎる!!っていう人もいるよね!!

 

Do you have any questions?

っていう言葉はインタビューの一番最後に絶対に出てくるんだよ。

だから、コンクールの後のディレクターインタビューでもそうだし、

バレエ学校の面接でもそうだけど、

そういうのを視野に入れている子達は、上手に質問するっていう練習をしておいた方がいいよ。

 

特に、そういった時に質問せず、へらへら、にやにやする。

そのくせ、その後ちんぷんかんぷんな事をしていたら、マイナスなイメージになっちゃうんですよ。

 

あいつ、聞かなかったくせに分かってもいない。

やる気ないんだな、って思われたら悲しいでしょ?

脱却法その1 書き出す

質問なのか、愚痴なのかってグレーゾーンでさ。

自分では気づかない事があるんだよね。

あと、自分では愚痴ではなく、謙遜だと思っていても、カルチャーが変われば愚痴にしか聞こえないってこともあります。

謙遜って聞いていて気持ちいいものでもないし、

メリットもないからやめておいた方がいいと私は思うけど、

癖になっている場合もあるので要注意。

 

だから相談する前に一度自分が相談したいことを書きだすっていうのはとってもいい練習です!

 

質問したい事・知りたい事が

  • 1つにまとまっているか?
  • 聞きたい事が分かりやすいか?
  • 複数の場合、いくつあるのか?

そして相手に時間がない場合、

  • どれを一番答えてほしいのか?

 

例えば、膝が伸びないんです、どうしたらいいですか?っていうのはいい質問ではないです。

伸ばしなさいって言われて終わります笑

 

センターでは伸びない、のかポワントでは、なのか。

空中でジャンプの時に伸びていないのか?

 

また、先生に質問する場合、その注意をレッスンでされている場合は聞くといいけど、

外部の先生に質問したい場合、

「膝が伸びないとスタジオで注意されるのですが、今日のレッスンではどうでしたか?」

と変えた方がいいかもしれませんよね。

その場合、失礼になるかもしれない覚悟は必要ですよ。

 

外部でワークショップを受けたとしましょう。

そしてその先生が、あなたに骨盤を持ち上げて!とたくさん注意していたとしましょう。

そしてワークショップ後に、「他の」先生がいった注意について聞いている。

おい、私が伝えた注意を聞いていたか?

って思う人も少なくないです。

私は、この手の質問をされることが多いのでいいんだけど、冷静に考えたらわかるでしょ?

今2時間レッスン受けたんだよ?それで言われたことじゃないんだよ??

脱却法その2 読み返す

3,4日して読み返した時、自分で何が言いたいのかわからなかったら…

相手には伝わりません笑

 

んなことないよ!って思うでしょ。

やってみてよ。

時間を置くと見えてくるものってあります。

 

あれ、愚痴っぽい?

あれ、すでにもう教えてもらってたかも?

自分で調べられるじゃん・・・とかね。

もしくは、ここでいう事じゃないなーってTPOを感じることもあるかもね。

特に他の人が関係する場合、人前でいうべきことと、プライベートで言うべきことがあるはず。

 

愚痴っぽくなってしまう癖がある人は、質問の中身が

「自分」がどうしたいか?になっているか、

「相手」の事を言いたいのか?を確認してみよう。

それも、紙に書きだすとすぐにわかるはずです。

 

もちろん、セミナ―会場では2,3日待つことはできないけど、

練習しておけば、休憩時間に見直してみるなど早くできるようになります。

 

ちなみに愚痴っぽくならないようにまとめる言葉はステップ4で紹介しています。

脱却法その3 最後までしっかり!

よくあるんだよねー

質問あります、と言われて、ながーい話を聞いていました。

んで最後になって、

「んで、何が質問ですか?」ってなる事笑

 

もしくは自分で喋っている間に自己完結しちゃう人や、

迷子になっちゃう人。

要点にいくまでに時間がかかり、貴重な質問時間を無駄にしちゃう人。

 

メールでもそう。

エッセイが届き、最後まで読むんだけど「で?なに??」っていう人笑

 

ステップ1と2をやっておけばある程度解決できるんですけどね。

セミナ―会場とかだと、人前で質問する時緊張しちゃって、何を言っているのかわからなくなってしまう場合もあるから、

そういう時こそ、ごにょごにょ…と終わらず、

質問の最後、語尾の部分をしっかりと伝えるという気持ちは大事です。

脱却法その4 質問の種類

私ね、質問するの大好きなの笑

特に、自分がワークショップなどを受けている時は、その人の意見を聞きたいから本やビデオではなく、実際に会場に行って講演を聞くじゃない?

だからその人に答えてもらいたいんだよね。

 

私が受講する側としてやっていることの一つに、気になった部分、質問したい部分を書きだす、っていうのがあります。

資料があったら、1枚にまとめて質問表をつくるのではなく、その資料、その話の時に出てきた質問を、その場所に書き込みます。

 

ワークショップのどこら辺でその話がでたのか?というのを伝えるとより正確だし親切だと思うので、スライドOO番の、とか

この言葉の後で、とか場所が分かるものを入れておきます。

(資料に書き込んだ自分メモの位置でそれが分かるはず)

 

  • もう一度言ってください (could you go over that part once again?)
  • こういうケースはどうですか?(How about this situation? )
  • このような理解でいいですか?(Is this what you mean?)

この3つは使い回ししやすいです。

 

聞き取れなかった部分、自分のメモが追い付かなかった時は「もう一度言ってください」

という事で、内容への質問ではなく、クリアにしたいんだよ、という事を伝えます。

 

よくわからなかった場合などは、「このケースは」と伝える事で、

その「人」に対しての質問ではなく、「ケース」の質問に変えられるので、

貴方は分かりづらいよ、とか、相手を非難、ではなく、もっと勉強したい内容を伝えられます。

 

自分の中で答えがあるけど、100%ではない場合、

このような理解でいいですか?と自分から答えをいい、それが正解かどうかを教えてもらう、つまり答え合わせをしてもらいます。

脱却法その5 自分に聞く

これね、変な人っぽいよね。

別に声に出して言わなくてもいいよ、ブツブツ言ってると怖いから。

でも先生に聞く勇気がなくても、自分で疑問に思ったことを書きだすとか、答えは出ないけど考えるってとても大事な練習方法です。

 

バレエノートに今日の質問セクションを作るとかさ。

1か月経って読み返したら、その質問に自分で答えらえるようになっているかもしれないし、

先生に聞くチャンスができるかもしれないし、

ネット検索できる時間があるかもしれない。

 

答えが出なかったとしても、言葉をまとめる練習は出来ているはず。

そうしたら今度DLSのFBライブで質問にコメントするとか、ポッドキャスト質問用にメール書くとかできるじゃない?

やってみないと分からないこともある。

質問が大事だ、と書いてきましたが

やる前に質問

VS

やった後の質問

では質問の重さが違います。

 

やる前、とやった後ってなに?って思いますよね。

例えばレッスンで言われた「床を足の裏の3点でしっかりと押して」という注意。

まずは、自分なりに解釈してやってみます。

それで「よくなった!」といわれた場合、あーこの解釈で間違っていなかったんだな、ってわかりますよね。

 

でも、先生がよくなったところを言ってくれない場合、もしくは次のアンシェヌマンに進んでしまった場合などは、まずは自習でやってみる事。

そうすれば、質問する時に、こうやってみたのですが正しいですか?と聞けるじゃない?

 

エクササイズの質問も一緒。

一度筋肉痛になるまでやってみる。

そうすれば、ここに感じました、こっちになってしまいました、など自分の言葉を添えて質問をすることができる。

具体的な質問に対して、指導者はより具体的に答える事ができます。

という事は、より具体的に上達しているか?もチェックできるわけ。

いい質問は記憶に残る

いい質問は、記憶に残ります。

私だけじゃなくって、オーディションに立ち会ってもよく聞きますし、先生方との会話でも気づきます。

名前は憶えていないけど、「あの質問をした子」っていう形で。

オーディションや面接だったら、それっていい事だよね。

 

いい質問は先生の態度も変えます

答えが分からない質問をされたら、先生だって勉強しなきゃって思うのです。

私に「うちの先生は勉強したがらない」と愚痴る前に、質問攻めにしてみましょう笑

 

上手な質問はコミュニケーション力の一つにもなるので、振付師と作品を作るなんてシチュエーションでも役に立ちます。

カンパニーに入った後、毎年ディレクターとインタビューがある場合も多く、

そこでお給料交渉とか、配役交渉なんてこともあるんですよ。

そこでもいい質問や、会話をするって大事になってきます。

 

 

質問する練習してもケガしないし、質問する力が社会で無駄になることもありません。

この記事を書いていたら、アマゾンで「質問力」とかという本が結構出ている事にも気づきました。

たぶん大事なエリアだから、本になっているんだろうね。

私はまだ読んだことがない分野なので、おすすめの本があったら教えてくれませんか?

(ほら、質問笑)

 

Happy Dancing!

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