バレエ向きな脚のラインに変える方法

  今日のお題は脚のラインについて。 O脚、X脚など名前がついているものから、筋肉の付き方についてまで、脚のライン全般をバレエ向きに変える事ができるのか?という話をしていきましょう。 まずは質問を読んでね。       答えはYes! 脚のラインは変わります。   ただし、年齢によっては脚の骨格は変わらないかもしれません。 鼻の高さとか頬骨、肩幅などと同じように、骨格というのは骨で構成された構造の事なので、生まれつき(遺伝)という部分も大きいから。   そうは言っても成長期の子たちは十分気を付けてくださいね。 成長中の体=骨が出来上がっていない となるので、間違った体の使い方をしていると、力や負担がかかる方向へ曲がっていってしまう事もあります。   成長期に運動のし過ぎや栄養が足りないと、成長させるよりも保存に力を注いでしまうので、 遺伝的に「ここまで伸びるよ」という長さまで到達しないこともあります。 ただ、この部分は今日のトピックではないので、ここまで。   引き続き、脚のラインについて見ていきましょうか。   骨格とラインの違い 骨格=骨で構成された構造の事。 では質問にあった「ライン」は?   ラインって言葉には色々な意味がありますが、ここでいうのは辞書によると 「衣服や人の体が形づくる輪郭の線」という意味。  …

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トウシューズフィッティングでよく見られる3つの間違い

自分の足にあうトウシューズを探しているダンサーはたっくさーんいると思います。 メーカーによって色々あるし、バレエ雑誌や、プロのインタビューを聞いてもたっぷり出てくる名前たち。 海外だけで購入できるシューズだってたくさんあるし、日本だけで買えるものもたくさんです。   自分に合ったシューズを探す、って難しいですよね。 今日はよく見られる3つのフィッティング間違いをご紹介します。 3つ以外にもたくさんあるんだけどね、それはダンサーの足セミナーでお話しています。 かかとが抜けちゃう=シューズが大きすぎではない かかとの部分にゴムをつけている人、たくさんいますよね。 これはデミを通った時にかかとが抜けない様にするための工夫。 結局、ポワントのサテンって伸び縮みする生地ではないわけで、早い動きなどでシューズが脱げちゃったら困っちゃうでしょう。   ただし、かかとが抜けてしまう=シューズが大きすぎる!ではありません。 その逆が殆ど。   嘘だと思ったら、自分のシューズを足のおおきなお友達に履いてもらってください。 ぎりぎり、足が入るか否かのシンデレラのお姉さん状態になった時に、かかとをみてみましょう。 生地が足りなくて、引っ張られているはず。 そしてその人達に歩いてもらおうとするとかぱっとかかとが抜けるはずです。   トウシューズでは、大きすぎるシューズは一目瞭然ですが、 きついシューズは見落とされがち。 でも、きついシューズの方がケガのリスクが増えます。   生徒の一人で6か月以上親指の痛みが続く子がいました。 毎回、シューズが合っていないよ、といっても「トウシューズフィッターに合わせてもらったから大丈夫」っていうだけ。 ようやく彼女がシューズを変えて1週間後、痛みはもちろんなくなりましたよ。 今でも彼女との笑い話になっています。 足の裏を強くするために固いポワントを選ぶ 足の裏を強くしたいので固いポワントを選ぶというのは、なんだか理にかなっているようでそーでもありません。…

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ポワントで踊るって立つだけじゃないのよ?その2

前回、ポワントで立つって事はポワントで踊るってことではないですよってお話ししました。 そしてその理由を説明するために、まずはポワントで立つということを分析してみました。   今日はその続きで、立つだけじゃ踊れないってところを見ていきます。   まずはポワントで踊ったことのない人のためにビデオを見ながら動きを見てみましょう。 ちょっと長いけれど、ポワントだけのレッスンを見たことがない人向けに、2015年のワガノワバレエ4年生の試験を見てみます。   どうでした? ポワントで立つためには、普通に立たないといけないんです。 ポワントで立ったらね、降りてこないといけないんです。 ポワントで踊ってもね、ずっとつま先立ちしてるわけじゃないんです。     ポワントで立つためには、普通に立たないといけない。 フォンジュからのルルベだろうが、ピケだろうが色々な方法でポワントに立つことが出来るけれどその前提は普通に立つことです。   ポワントという固い靴の中で、裏についているソールの面積で、立つことが必要です。 つまり裸足とか、バレエシューズで立つとは違う、「ポワントでフラットで立つ」っていうことが必要なんです。   これが出来なければ、ポワントに立てるわけがありません。 でしょ? ジャンプの前にプリエができていないと飛べないでしょ? ピルエットの前にプレパレーションがしっかりとできていないと回れないでしょ? それと同じね。   ポワントで立ったらね、降りてこないといけないんです。 当たり前なんだけど、ポワントはいて踊っている皆様、胸に手を置いて考えてください。 電車に乗っていようが、パソコンの前だろうが、胸に手を置いていますか? そして自分に聞いてみましょう。…

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努力しているんですが・・・努力する才能パート2

生徒だろうが、セミナーであった人だろうが、メールで相談してきた人だろうが。 よく出てくる言葉の一つは「頑張っているんですが・・・」「努力しているのですが・・・」   努力の大切さや、成功している人は努力しているんだよという話は既にしていますから、 今日はこの「頑張っているんだけど・・・」を研究してみましょう。 →パート1はこちらからどうぞ。     自己満足努力 きっとなんでもそうだけれど、努力というのは、自己満足ではダメです。 自分の中で成長した、とか昔と比べて上手になった!というのは素敵なことだし、 それを自分で感じたり、先生が分かるようになるって素晴らしいこと。   ただね、オーディションでも発表会でも、コンクールでも周りの子たちがもっともっと努力していたら、あなたの努力じゃ足りないんですよ。   今までエクササイズしたことなかったから毎日寝る前に10回腹筋と背筋を3か月続けました! っていうのは素晴らしい努力です。 ゼロから3か月続けたんだからね。   ただね、同じ実力の子が、30回ずつ腹筋と背筋、しかもトレーナーさんにしっかりと正しい方法を指導してもらい、様々なアレンジをしながら3か月続けた、という努力をしたら、 たぶんその子の方が上達していますよ。   レッスンをたくさん受けたら努力なのか?といったら違います。 先生の注意を聞かず、同じように踊っていたら上達しません。 レッスンの振り付けを間違えてたら脳トレにさえなってません。     ベクトルの違う努力 これは成功って何なのか?っていう話でもお話ししましたね。 上手になりたい!って思いながら同じことを繰り返しても、結果は同じ。…

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トウシューズの前に。ママが知っておきたいポワントレッスン

  12歳以下のポワントレッスンは足の骨の成長上、危険である。 これについては何度も何度も記事にも、セミナーにもしてきました。   だけど、「10歳、トウシューズ歴は2年」なんて生徒がスタジオに来ました、なんて聞くと悲しくなります。 ランドセルを背負って、姿勢良くしっかりと登下校をするのが大変な小学2年生にポワントで踊らせるなんて。   2014年に出会った9歳の子は右のピルエットは5回回れるのに、まっすぐ立ってプリエは出来ませんでした。 ちなみに足は変形し、内股の筋肉はなく、スカスカ。膝の骨がぶつかって痛い、という1番ポジションでした。   最近頂くメールでお母さん方が気づいているケースも多いようです。 娘の体のためにお教室を変えるべきか。   とは言っても、お友達はいるし、送り迎えが出来る距離も決まっているし。 おかしなレッスン内容だけれど、それが正しいのかもしれない。 だって私はダンサーじゃないから。   今日はそんなポワントレッスンについていくつかの視点で見ていきましょう。 既に解剖学的な事はほかの記事でお話ししているので、今日の視点はママパパとしてよく見るであろうものを選抜しました。   ソーシャルメディアとトウシューズ 確かに、YouTubeでもすごく若い子がポワントで踊っています。 ただ、YouTubeでシェアされるバレエビデオってすごい!とか、びっくり!とか気持ちを煽るものではないでしょうか? あと猫。 猫って変な事しますよねー。   キーワードは「普通と違う。」 普遍的な物はシェアされません。 だからそれが普通だとは思わないでください。 普通だったら、どんなスタジオでも見かけられたら、ビデオになってみんながシェアする訳ないんだから。…

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うちの子、本気でバレエがしたいのかしら?

  この系統の質問は本当に良くあります。 すごくいい質問です。     「うちの子、プロを目指しているんです!」   って言い切るお母さん、でも子供の方はそんなにやる気でなかったり。 ママの夢なのか、子供の夢なのか非常に曖昧なケースも多いですから。   来日セミナーでDLSキッズを行う事になった理由の一つもこの質問からです。   「プロを目指しているのでセミナーを受けさせてあげたいけれど、対象年齢ではありません。」   という声が多かったので、北海道セミナーでは14歳より、 DLSキッズは10歳からの参加者を集う事になりました。   今日はそれぞれの年齢層で必要なこと、 親の目線と子供の目線での「本気」について考えてみました。   14歳は、プロを目指すのに大事な年齢 プロを目指しているのならば、14歳ではかなりのレベルの自己管理力と精神力が必要です。 テクニックはもちろん大事ですが、それは基礎がしっかりとできたら後からぐんぐん育ちます。   特に成長期で体も筋肉も育つこの時期、それまでの練習が物をいいます。 ローザンヌでも15歳から、バレエ学校留学は15歳から。 と15になるとダンサーは大人扱いされます。   海外で生活したり、インタビューに答えたりなどしなきゃ行けなくなる前に、自己管理力はつけておきたいものです。  …

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選ばれる子 2016年冬期バレエ講習会を終えて

  言いたいことはたくさんあるし、書きたいことも山ほど生まれました。 毎回生徒を指導すると、その生徒の数だけ、そして注意の数だけ書きたいことは募ります。 DLSブログのネタが尽きないのはきっとこのせい。 解剖学のことももちろん書きたいけれど、今日はこの前行われた冬期バレエ講習会から学んだことの一つ、「選ばれる子」について書きたいと思います。 ダンサーをしていれば選択されるのは日常茶飯事です。 この役にこの子を選ぶ、このポジションにこの子を選ぶ… 平和に見えたバレエ講習会も、発表会で二グループに分かれたため、 私たち教師はダンサーを選抜しました。 コンクールで決戦に行けるのも審査員に「選ばれた」から。 どうして選ばれるのか?を考えていきましょう。   今日トピックにあげたいと思っているダンサーは3人います。 2人は2015年冬期バレエ講習会に参加してくれたリピーターの子たち、 そしてもう1人は北海道から参加した、バレエ学校の生徒です。   リピートしてくれた2人は写真審査から違いが見えました。 写真で見える体づきは1年前と大きく違いました。 あの5日間の後相当努力したんだなというのが見えました。 特にそのうちの一人は春のボディコンディショニングセミナーにも参加してくれていましたから、彼女がすごい量のエクササイズをしてきたのも見えますし、去年から教えていた講師軍全員気づきました。   今年の彼女は違う。 2人とも別に目立つテクニックや手足の長さがあるわけではありませんし、 クラスの中で一番上手だったわけではありません。 ただし、私はこの2人の成長具合をみて奨学金を出しました。 リピーターのみんなが皆、上達したわけではない事からも色々と学びましたが、それはまた今度のお題。 選ばれる鍵 その1 努力、成長が見えること。 昔のブログで書いたと思いますが、過去の生徒でヨーロッパのあるオーディションに行った子。 オーディション時はどこにも引っかからなかったのですが、 6か月後たまたまその時見たディレクターが彼女をどこかで見て、…

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DLSキッズ ダンサーの卵エクササイズ&基礎バレエセミナー

ダンサーの卵たちを大きく育てる講習会は、 スポーツ医学研究で分かっている「10歳以下の特化したトレーニングはケガに繋がる」ということから、その年齢以上~バレエ界の留学開始年齢である15歳以下を対象としたセミナーです。   成長中の体にテクニック的な無理はさせません。 ただし、バレエ界で求められる基礎や体力、そして自立精神や周りを気遣う、揃って踊る、などバレエで必要なマナーも含め成長してもらうための時間です。 1コマ目はエクササイズクラス、2コマ目は基礎バレエレッスンがあり、 1日2時間半集中し、4日間続ける、というバレエ学校で一日踊る生活を垣間見ることができます。   プロを目指している、もっと上手になりたい!という子達のためのゴールデンウィーク特別セミナーで、やる気のある子達におあいできるのを楽しみにしています!   セミナーの様子をお話した赤裸々日記はこちら   日時 ※開催中止となりました   9:30- 受付  ※時間前にお越しいただいてもスタジオ内にはご案内できません! 10:00-10:50 ボディコンディショニングクラス 11:00-12:30 クラシックバレエ(ワガノワメソッド) *クラシックバレエクラスの最後の10分程度クールダウンを含みます。 *長時間にわたるため、手軽に食べられる軽食や水分を持ってきて下さいね。 *最終日は個人フィードバックがあるためスケジュールが変わります。       参加費&参加条件 52,000円 (定員は26名ですので、お早めにどうぞ)   *参加費には4日間すべてのレッスン費、最終日の個人フィードバック、見学者費用が含まれます。 *10歳(2020年に10歳になる子を含む)から14歳までです。 *参加者1名につき1名、保護者もしくは教師の方が無料でご見学いただけます。 日々のレッスンを見学する機会がないご両親は特に、レッスンとは何か、基礎がどれだけ出来ているか?を見てください。…

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