DLSポッドキャスト epi184 11才まではトウシューズは履かなくていい!

  YAGPの記事であった幼い子供のトウシューズレッスンについての記事をピックアップしたポッドキャストです。 このような医学的には基本中の基本、っていう子供の体の成長、運動量・・・ バレエだけではなく、人類すべてが通る道の基本がバレエ界ではあまり重視されない時があります。 指導者はもちろん、お母様方も踊っている本人も!しっかりと勉強してみましょう。   読みたい人はこちらから   聞きたい人はこちらから !!ポッドキャストの購読方法!!     DLSのYoutubeチャンネルには過去のポッドキャストだけでなく、ビデオブログやインタビューなども発信しています。 チャンネル登録をお忘れなく!  

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口呼吸をなおして踊ろう!

まず書き進める前にお断りしておきましょうか。 ここでいう口呼吸を辞めて踊るっていうのは、グランアレグロでずーっと閉じてろ、ではございません。 鼻が詰まっている時に死にそうになれ、でもございません。 まさかブルーバードやくるみ割りのチャイナでポンポン飛んでいる時に「口閉めろ!」って言っているわけでもございません。   じゃ、どういう時に言っているのか? って言ったら普段のレッスン、特にバーレッスンやセンターレッスン。 (センターレッスン=センターでやるレッスンなので、タンジュ、アダージォ、ワルツなど。アレグロの前の事ね)   口呼吸はバレエ学校試験でも気になるし、オーディションビデオでもそうだし、なにより衛生上の問題もありますので笑 少し深く見ていきましょうか。 口呼吸が癖になっている? 口呼吸を「あえて」やろうと思っているダンサーはいないし、別に口呼吸を鼻に変えたからっていきなりピルエットが安定するわけでもございません。 (あ、でも安定するかも。やってみて)   ただ、そんなレッスン中に注意されない部分なんだけど、癖になりやすいんですよ。 日本人の7割が口呼吸です、だなんてブログ記事をネットで見ましたが、私はその統計を良く知りません。 だけどね、成長期の場合歯並びに影響する可能性があるとか、表情筋をしっかりと使わないので口角がさがったり、表情にハリがなくなるってのは分かります。 また、風邪をひきやすくなるとかっていうのも分かります。 敢えて口で呼吸するエクササイズもある かと言って、口呼吸が絶対ダメ!!!!って訳でもありません。 ピラティスでは敢えて口で吐く、っていう呼吸法をよく使います。 これは、口から細くはきだす方が、お腹の深いところを感じやすいからっていうエクササイズの上での事。   当たり前だけど、ミュージカル系ダンサーだったら踊って歌って一緒になりますからね。 (ただし発声上、口呼吸はあまりよろしくない。ただ、はーはーしながら踊って歌って、にかーっと笑顔をしながら息継ぎをしているんだと想定しております)   ただ、この2つの例をみても分かると思うけれど、「メリット」があって「意識的に」口呼吸になっている、という事ね。 見た目は大事だよ(VOL2) 前にTHE 見た目、という記事を書きましたが、ダンサーにとって見た目はすっごく大事。 なので、口を開けてバーレッスンしていると残念ながらアホに見えるわけですよ。…

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嫉妬心を味方につけて踊ろう!

*この記事は2017年に書かれた記事を最新の情報ともらった質問に合わせて大幅加筆修正しました。   今日は解剖学ではなく心のエクササイズについてお話しようと思います。  お題は「嫉妬心」。 ダンサーだったら感じた事のある感情だと思うし、演技する事もあると思うので脳科学の面から理解を深めていきましょう。   嫉妬ってそもそもなに? DLS歴が長い人はご存知の様に、まずはdefinition=定義づけから始めることで皆が同じ言葉の「意味」を理解できるようにしましょうか。   デジタル大辞泉によると嫉妬とは、以下の2種類意味があるそうです。   自分よりすぐれている人をうらやみねたむこと 自分の愛する者の愛情が、他の人に向けられるのを恨み憎むこと。やきもち。   1番の方がバレエスタジオでは見られやすいですよね。 いい役に選ばれた友達に嫉妬する感情とか、コンクールで自分だけ予選通過できなかったときの感情とかそういうやつ。   でも2番も結構あるんです。 愛する人っていうのはちょっとオーバーかもしれないけれど、尊敬している先生が贔屓にしている生徒とか、 いつもレッスンでしっかり見てもらえるOOちゃんとかそういうやつ。   嫉妬した時ってどうなってるの? 自分より優れた人がいいなぁーと思う気持ち、先生に贔屓されててずるいなーと思う気持ち。 それだけだったら大きな害はないと思うでしょ? でもそうじゃないんですよね。   2009年に米国科学誌「Science」に掲載された脳科学の研究によると   身体の痛みに関係する前部帯状回が心の痛みである“妬み”にも関与している と分かったそうです。…

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Self Pityという甘い壺

Self-Pity(セルフピティ)って言葉聞いたことあります? これね、日本語に訳すると自己憐憫(じこれんびん)って言うらしいです。 でもさ、漢字の方が難しいよねー   Self Pityというのを辞書で引いてみると、「自分のくるしみ(わがままな場合が多い)に対して悲しむこと」と出てきます。 自己憐憫の方を辞書で引いてみると、「自分で自分を可哀想だと思うこと」だと出てきます。   そういう感情です。 つまりね、いい感情か、悪い感情か、と言われたら悪い方。 しかも自分がベースなので、自分で変えられる=自分しか変えることができない 感情です。   怒られたとき、上手く行かなかった時、ケガしている時などによく顔を出します。   私、こんなに頑張っているのに誰も認めてくれないのねっっ! 失敗したのは私のせいじゃないのに、怒られちゃって可哀想な私っっ! ケガして踊れないなんて、人生最低だわーーーーーー!!   こういうのをSelf Pittyというって事です。 私が殴りたくなる人種の事を指します。   被害者だと思いこむこと 確かに!確かにさー、世の中理不尽なことはたくさんありますよ。 それは大人になれば(=この世の中で生きている時間が長くなれば)なるほど、感じます。 1か月以上前に言っておいた「この日、働けません」というので逆切れされるとか ボスの間違いなのに自分の責任みたいに言われたとか。 生徒のことを思って言っているのに、その親から怒鳴られるとか笑→笑えないね   そういう事はよくある事です。…

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11才まではトウシューズは履かなくていい!(YAGP)の記事

  あーーーーーー!幸せ!   愛さん、どんなブログのはじめかたですか、それは?って感じでしょ?   まずは順を追ってお話しましょう。 2017年12月30日にはダンサーの卵サポート会というセミナーというか、お話会が行われます(詳細はこちら、申込は11月4日より) その資料作りでYAGPのサイトを検索していたら、ダンスマガジンに掲載された記事が載っていました。 タイトルは「11歳まではトウシューズは履かなくていい」 そしてサブタイトルは 「若手ダンサーの登竜門コンクール、ユース・アメリカ・グランプリ日本予選で世界のバレエ学校の教師陣が日本の子供たちに貴重な提言を行った」というもの。   DLSでこのことを最初に書いた記事は骨についての記事。 この記事の公開日は2013年8月6日。そこで骨の成長についてと早くからポワントを履く危険性をお話しました。 これは私が考えだした素晴らしい案!ではなくって、IADMSとか世界のバレエ医学の人達が提唱しているものよ。   その後も何度も様々な記事で同じテーマについてお話しています。 ちびっこダンサーのボディコンディショニング(2014-11-26)では幼い子達は特化したバレエトレーニングやコンクールレッスンは必要ない、とか コンクールの良しあしという記事(2014-8-18)ではバリエーションはプリンシパルレベルが踊るという話だとか、将来の留学には意味がないとか。   だけどさ、別に私みたいな人がそんなこと言っていても、聞いてくれる人は少ないと思うのですよ。 でも、おおきなバレエ学校では言われている事だったり、英語では記事などがあったりするから、そういうのを日本語でみなさんに伝えられたらHappy Dancing!な子達が増えるだろうと思って。   それが、このように、おおきなコンクールの審査員から言われて、そしてそれが日本語訳されるという事、そしてバレエマガジンのようにおおきな媒体(DLSなんてそれに比べたらありっこですからね笑)にとり上げられるという事実。 それがようやく2017年にして起こったようです!   だから、冒涜の幸せーーーーーーに繋がるわけですよ。   元となる雑誌記事は皆さまに読んでいただくとして、そこで…

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鏡をみて踊る癖

この前、バレエ学校の生徒達の何人かが隣の州で行われたバレエコンクールに挑戦しました。 最初のテストは舞台上でのオーディションクラス。 そう、バーとセンターすべてを舞台の上でやるんです。 参加してきた子の一人が、「鏡がないって本当に違う!」と言った一言であー鏡について書く予定だったと思いだしまして笑   この赤裸々日記で「鏡を見て踊る、という事についてはまた今度記事にします」って書いてたのに!!!   「鏡を見て踊る」の研究 私がちょくちょく情報をシェアしているIADMSの鏡を見て踊る事について書かれた記事をシェアしましょう。 (元→Body Image and Mirror Use in the Ballet Class Sally A. Radell, M.F.A., Emory University, Atlanta, Georgia, USA) IADMSの2012年 Vol4に載っています) 題名通り、この記事はテクニックというより、鏡と体へのイメージ(ボディイメージ)についての研究ですが、そこに興味深い一言があったので。   high…

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DLSポッドキャスト epi163 ダンサーの卵たちのバレエのケガ

若いダンサーが踊っている時に感じる痛みやケガって、成長痛とひとくくりで終わらせていいわけではありません。 年齢が若いということは体も脳も成長中。 ということはその成長の度合や方向を変化させてしまう可能性があるということなんです。 指導者と親御さんはしっかりと考えてあげてください。     読みたい人はこちらから   聞きたい人はこちらから         !!ポッドキャストの購読方法!!     DLSのYoutubeチャンネルには過去のポッドキャストだけでなく、ビデオブログやインタビューなども発信しています。 チャンネル登録をお忘れなく!  

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マッサージボールを柔らかいものに変えた理由

毎回私が来日する時にマッサージボールの大ってやつと小ってやつを持っていきます。 これらはバレエ学校の生徒達にも買ってもらっているアイテムで、最初はみんななにこれーみたいな目で見ているんですが(もしくは要らないっていう人も!)、年末が近づいてくると、そして学年が上がっていくにつれてすごく愛用するようになっていきます。   んでもって、日本人の生徒達が帰国するたびに「友達に頼まれたから3つ」とか買っていくので来日アイテムとして持って帰るようになりました。   マッサージボール大の使い方についてはこの記事をどうぞ その他の佐藤愛お勧めアイテムはこちらの記事をどうぞ   2017年の春来日から、このマッサージボール小の固さを変えました。 柔らかくしたんです。   筋膜への理解が変わってきた 医学が進む早さ、すごさ、そしてメリットとデメリットをこの世界にいると感じます。 その中でも筋膜についての理解、そしてそれをバレエ界に応用していくことについては特にここ1-2年でおおきな変化を感じます。   2014年にイングリッシュナショナルやロイヤルバレエで働いていたスポーツサイエンティスト(っていう仕事があるのね)のセミナ―では筋膜をかなりの力でリリースする手順を使っていたんですが、 2017年頭で受講した世界各国のバレエ生徒や先生向けのワークショップを行っている人のセミナ―ではじんわり伸ばす、という手順が使われています。   もちろん、2人の治療、担当しているダンサーのレベルは違います! 一人は既にプロになっている人達(つまり成人。体が出来ている)で、様々なジャンルをこなす体作りをする人。 もう一人は成長期のダンサー、幼い子達を診る人でトレーニングよりも治療をする人。 だけど1-2年前くらいからは筋膜は個々よりもラインで、そしてじんわりと緩め、ダンサーのように緩すぎる人達は触らない!というのが主流みたいですし、私もそうやってます。   何が好きか、っていうのは人それぞれだし、「それが効く!」って信じること自体がすでによい影響になるって事は様々な角度で研究、証明されていますからね。   筋膜とバレエ もちろん、ここらへんで勉強熱心なトレーナーさんや治療家さんは 「筋膜への理解なんて古くからありますよ!Thomas Mayerの本読んだことないんですか!?」って思うかもしれませんね。 ↑これね。でも日本語バージョンで読んだことないです。私が持っているのは英語なので。…

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