オスグッド中のバレエレッスン

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成長痛の話から、成長痛ナンバー1のオスグッド病について書きました。

  • ケガの原因が、成長期に無駄に負荷がかかるから起きる

という事で、

  • 正しいテクニックの練習が必要だからレッスンを休まなくても大丈夫!

という事が分かった。

 

でも、実際にバレエの先生に相談したら

「痛くないところまでやりなさい」

もしくは

「座ってみていなさい」

になってしまうと思うのね。

 

この記事では実際に、具体的に、レッスンの時はどうしたらいいのか?

先生向け(=レッスンプランを作る人向け)に書きました。

 

ただ、全てのバレエ教師がDLSを読んでくれている訳ではないですから、

自分で自分の体を守るためにも、ダンサー自身の知識としても大事だと私は思います。

だって、貴方のケガのためにレッスンを中断していたら、

他の子は嬉しくないですものね。

 

年齢に関係なく、膝の痛みがある人も同じようにレッスンを変更する事ができます。

  • 膝の手術後
  • 膝蓋骨亜脱臼
  • 半月板、ACL系のケガ
  • 関節炎

などの人はメモしながら読んでくださいね。

 

レッスン内容の前に見直してほしい事は、こっちの記事で書いてありますので、

そちらを先に読んでください。

また、DLSの記事を読み進む中でスタジオ方針に疑問を持ってしまった人は、

こちらにDLSの教師講座データベースがあります。

同じページにスタジオ選びのポイントを書いておいたので、チェックしてみてください。

バレエの中の大腿四頭筋を復習

大腿四頭筋の付着点(脛のでっぱり)の炎症なので、

そこにプレッシャーがかかる動きは細心の注意が必要です。

 

解剖学的な復習ね。

大腿四頭筋のお仕事は?

膝の伸展と、股関節の屈曲。

ただし、筋肉の収縮には3パターンあって、同じ長さで使う、伸ばされながら使われるときもあるでしょ?

 

つまり膝関節を曲げたままで止める(等尺性収縮)も、

ハムストリングと連携して、コントロールしながら膝を曲げる(伸張性収縮)

大腿四頭筋が活動します。

 

バレエ的に説明すると

プリエでホールド、だったり、

ジャンプの着地で膝関節のコントロールだったりにも使われる、って事ね。

オスグッド中のレッスンで注意すべき動き

具体的に何に気を付けるべきか?というと

レッスンで出てくる順番で

  1. グランプリエ
  2. 片足でのプリエで長時間ホールド
  3. 連続片足プリエ
  4. アレグロ、特にグランアレグロ

で注意が必要です。

 

全部やっちゃダメ!ではないですよ。

注意が必要ってだけです。

 

オスグッドはグレード1,2,3とあるので、

(捻挫とか、全てのケガのように笑)

どの程度の症状か?によって変わってきます。

 

バレエ教師で、

  • 成長期の子達を指導している
  • 膝の痛みを持っている子がいる

場合、レッスン内容を見直す必要があります。

成長のスピードが人それぞれでも、やっぱり気を付けなければいけないグループというのがあるからね。

オスグッドレッスンプラン

  • グランプリエ
  • 片足でのプリエで長時間ホールド
  • 連続片足プリエ
  • アレグロ、特にグランアレグロ

なんて言われても何をしたらいいのか、って分からないよねぇ…

 

大丈夫、今日はすっごく細かく見ていきます。

 

*5番ポジションもひざに来ることがあります。

3番を使ってあげてください。

でも、この事は既に記事で書いてあるので今回は割愛。

グランプリエ

やらない方がいいかもね。

グランプリエはとても難易度が高い動きです。

なので、大人初心者クラスだったら避けたいし、

ちびっこダンサーの場合、まだ必要でない可能性もあります。

 

膝が痛い子は、デミプリエまでで止めましょう。

バーレッスンの最初に1度だけしか出てこないんだから、

簡単に解決できる問題です。

片足でのプリエで長時間ホールド

本当にひどいオスグッドならば、両脚プリエでも痛いので

浅いプリエにする、などしてコントロールしてください。

 

片足プリエの長時間ホールドとは何か?というと

アチチュードバランス→アロンジェオンフォンジュ→5番に戻してくる

なんていう、アダージオで見られる振り付けの事。

 

特に脚が高く上がっていれば上がっているほど、

軸足にかかる負担も増えますし

バランスを取るのが難しい=テクニックのアラが出る

ので気を付けて。

 

アチチュードバランス→アロンジェ→ひざを伸ばしたまま5番

というように変更しちゃえばいいだけです。

 

発表会で使うから、オンフォンジュの練習が必要なのよ!

という場合を除き、こうやってプリエで終わる振り付けを削除していくことができます。

膝を伸ばして、しっかりポジションに戻ってくるというのを練習していないダンサーが多いので、

いいチャンスだと思ってクラス全体でやってくださいね。

連続片足プリエ

この子達の年齢で、そんなに難しい事していませんよ、という先生もいるかもしれません。

が。

フォンジュ前、横、後ろ、横

は片足プリエの連続です。

 

フォンジュをやるな、ではないけど

フォンジュデヴァン(1,2)→タンジュ(3)→クローズ(4)

とか
クドゥピエ オン フォンジュ(1,2)→プリエのまま5番へ戻す(3&)→膝を伸ばす(&)
だとかで片足の時間を減らす、膝が前に落ちるチャンスを減らす、という事ができます。

 

()内はカウントね。

4拍子を使っているという前提で書いてみましたが、3拍子でフォンジュをやっている場合は変更可能。

アレグロ、特にグランアレグロ

アレグロなのに飛ばない、という訳には行かないよね。

だからこの部分では、

OOちゃんはアレグロから先はエクササイズをやってね

でもいいかもしれません。

 

立ち方ブックの椅子で行うエクササイズすべて、彼女でも出来ますし、

スタジオの場所をとりません。

 

下向き腹筋(立ち方)から下向きレッグクロス(ターンアウト)もひざに負担がかかりません。

 

アレグロの1グループ分の音楽に合わせて右。

2グループ目に左側。

なんて感じで、レッスンに参加している感を作ってあげてください。

 

グランアレグロで踊るスペースが必要!となったら

こちらの記事で紹介しているレッスンを見ることなどをやらせてあげて。

もしかしたら、音楽係になってもらうのもいいかもね。

 

ジャンプは出来るけど、グランアレグロは時々痛い。

のであれば、

両足着地のジャンプに振り付けを徹底する

例)シャンジェマン、1番ソテ、エシャッペ、アッサンブレなど

でプチ、ミディアムアレグロを乗り切り、

 

重心移動ステップを増やす

例)ワルツ、バランセ、パドブレ、パクリューなど

で、グランアレグロをカバーするというのもいいかもね。

 

3拍子を思い浮かべて読んでね。

(バレエを知らない人からすると、ここから呪文に変わります)

 

スタジオのコーナーから、ワルツ(1)・ワルツ(2)、ストニュール(3)・ホールド(4)

ピケアラベスク(1)、1番を通ってシャッセ(2)、コントルターン(3&)、ステップ(4)・ステップ(&)

クロワゼのピケ・アチチュード(1)から4番プレパレーションに降りて(2)、アームスオープン(3)からプレパレーションアーム(4)

ピルエットアンデダン(1)、5番プリエで終わって(&)スス(2)、斜め後ろへパドブレで反対側へ。

 

ほら、グランワルツの出来上がり。

踊ってる感満載、ジャンプゼロ笑

まとめ:オスグッド中でもレッスンできる

もちろん、剥離骨折、ひどい炎症で何をしても痛い、という場合を除かなければいけませんが、

このようにレッスンの内容を症状に合わせて作り、

レッスンにくる皆が楽しめるクラスを作ることはできますよ。

 

バレエ解剖学ってこうやって応用し、クラスにつなげるために勉強していると私は思っています。

→DLS教師のためのバレエ解剖学

 

Happy Dancing!

 

 

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