2016年だったかな?の教師のためのバレエ解剖学講座で、参加者からO脚全員を選んで立ったことがありました。
誰が一番ひどいO脚か?っていうのを見るために笑
そしたらね、私が一番ひどかった!!
ということで、私自身も悩み多きO脚とターンアウトについてお話ししていきましょう。
O脚にも種類がある?
ただO脚、といっても色々な種類があるってご存知?
生理的(つまり人間の成長で必要な過程)から、病気(栄養失調からくるもの)などまで。
だから、そう簡単に「あなたはO脚です」って言わないで下さいね。
O脚、解剖学では内反膝、といわれるこいつは「左右の内くるぶしをそろえても、左右のひざの内側が接しない脚の形」を指します。
みんなが考えるのはドーナツみたいに脚の真ん中があいているやつ。
大腿骨が内旋、膝が内反→ほとんどの日本人O脚がコレといわれている
大腿骨はまっすぐ、膝が内反、脛骨の変形→参考書にはあるけどみたことない笑
膝が内反な上に、過伸展→ダンサーによくある
膝が内反、足首が内反→私のパパはこれ。
膝が内反、足首が外反→私はこれ。
…
リストはどんどん増えますが、
膝関節=大腿骨+腓骨、脛骨であると考えると、
膝の変形(ケガもそうだけどね)には、股関節や足関節はもちろん、
股関節=骨盤の骨たち=背骨に影響
足関節=足にある関節たちすべてに影響
も出てくるわけです。
だからね、O脚だからこれやりなさいよ、とか、このスリッパをはけばよくなります、っていうのはない。
だって原因がどこから来ているか?も違うんですもの。
赤ちゃんはみーんなO脚よ?
時は2012年、東京でボディコンディショニングをやりはじめたときに来た質問。
「うちの娘はO脚なんです。どうしたらいいですか?」
勉強熱心で、バレエの先生兼ピラティストレーナーの眉間によった皺をみながら私は
「娘さん、おいくつですか?」
「2さいです。」
はい、ここでストップ。
乳幼児(赤ちゃん)は生理的にO脚なんです。
そこから徐々に2歳から6歳くらいにでX脚になっていきます。
その後、落ち着いてくるんですよ。
(もちろん!子供の体の成長には個人差があります。年齢に固着しないこと!)
最初に挙げたようにO脚には病気の場合もあります。特に片方だけ酷かったら。
それは小児科で診断できますからそっちで質問して下さい。
正しくバレエをやっているとO脚も改善される
さっき上で「大腿骨が内旋、膝が内反→ほとんどの日本人O脚がコレといわれている」って説明しましたね。
つまり、この分類になるO脚の人達は、つま先をまっすぐ前に向けると(パラレルで立つと)
大腿骨が内旋しちゃう人が多いって事ね。
??
太ももの骨がターンインした状態から始まっちゃう、って事ね。
特に子供の場合まだ骨が形成されていないので、まっすぐに、まっすぐに・・・と使ってあげると
O脚が改善、もしくは改善したように見える使い方を会得することができます。
これはすごく大事だよ!
骨のアライメントが正しくなる、という事は筋肉に無駄な負担をかけなくて済むようになるから
- 筋肉バランスがよくなる(どっかだけ太くなっちゃうとかが少ない)
- ターンアウトの筋肉を常に使うことになるので、レッスンでも骨盤安定、ターンアウト向上!
- ターンアウトの筋肉を常に使うことになるのでヒップアップ笑
- 膝、股関節、足関節への負担を減らし、ケガのリスクを減らすことができる
などなどダンサーにとってのメリットがたくさーんあります!
正しくないと酷くなる!
でも逆も言えます。
バレエじゃなくてもそうだけれど、幼い子達の体に(10歳以下)アンイーブンな圧力をかけ続けたら変形します。
そしたら大人になった時に慢性的な痛みに悩む、とかだけでなく、ダンサーに求められる脚のラインが生まれないためオーディションに受からない、とか
次から次へとケガに悩まされて、プロとして活躍できない、
とかになっちゃうんですから。
特にひざは、大人になってからの変形もよく見られます。
だからね、成長期が過ぎたからーなんて甘く見ちゃいけないんです。
ちなみにちらっと出てきた愛パパは両脚O脚。
ただ、片方のひざの内反角度が大きいので、そっちのひざの痛みに悩まされています。
負担がひざの両側にしっかりと乗らないので、外側の半月板の擦り切れがあるからです。
そうなっちゃうんですから、十分気を付けて!!
(勝手に家族をブログに出すのはやめなさい、と愛ママに言われそうですな。
とはいえ、彼女はDLSイベントに顔をだすので、知られているのは彼女のほうなんだけど)
絶対にやっちゃダメな事(子供の場合は特に!)
- 難易度の高いバレエステップを体が出来ていない時にやらせないで下さい!
- 体が出来上がっていない時にバレエ「だけ」いっぱいやらないでください!
- 無理やりストレッチをさせないで下さい!!
いつも言い続けている事だからもういいでしょ?
って感じですが、
難易度の高いバレエステップを体が出来ていない時にやらせないで下さい!
体が出来上がっていない時にバレエ「だけ」いっぱいやらないでください!
↓
無理やりターンアウトなど、変な癖がつき、それに伴い体の変形や使い方ミスによるケガに繋がります。
無理やりストレッチをさせないで下さい!!
↓
靭帯が緩むため、骨や筋肉への負担が増える。
筋肉が強くない、しっかりとコントロールできない年齢であれば負担は骨、関節にかかる!
オッケーですか?
骨VS関節
骨の変形は変更できません。
遺伝もあります。
ただね、関節、つまり動きの生まれるところは動かせるんです。
だから、練習やトレーニングで鍛えたり、ラインを変えたりできます。
O脚だからって諦めないで下さい。
自分の体をしり、どうやって使うのが一番いいのか?
どうやって魅せるたらいいのか?という事を考えていきましょう。
脛骨が曲がっていたって、脛骨についている筋肉たちの形を変えることは可能。
足首の動きを駆使して、真っすぐに見えることも可能。
everything is possible.
毎回速攻で売り切れるDLSダンサーのためのボディコンディショニングセミナーにあるターンアウトクラス。
これに出てくるエクササイズや、ダンサーの足に出てくるエクササイズたちは
股関節、膝関節、足関節の練習、リハビリ、トレーニングになります。
そっちに参加できる人は楽しみにしていてね!
今回争奪戦に負けた方々、ダンサーの足は9月に東京で開催されます。
Happy Dancing!