以前バレエママさんから、
「どのシラバスを勉強させるのが一番いいでしょう?」
と質問をいただきました。
DLSで何度か登場した言葉、「シラバス」、複数形だと「シラバイ」らしいです・・・なんか変。
答える前にまずは簡単にバレエのシラバスについてお話しましょう。
シラバスって何?
シラバス、とは教育法、授業計画、などという意味で、バレエ界ではメソッド、なんかと言われることもあります。
ワガノワ、RAD、チェケッティなどは有名どころだけれどシラバスって誰でも作れます笑
学校によって授業計画が違うのと一緒で、国際的なルールはありません。
K-バレエスクールでは熊川さんが作ったシラバスを教えている、とウエブサイトには書いてあります。
だからシラバスを勉強したから、といって国際的に認められるわけではありません。
シラバスには試験がついてくることが殆どです。
ただ、先ほど書いたみたいに授業計画が国際的に一致しているわけではないので、ワガノワのレベル2、RADのレベル2、そしてACBのレベル2はまったくもって違います。
また、Distinctionと呼ばれる、トップマークもシラバス、そして試験管によって違います。
もちろん、試験するときに「何を見ているのか?」というのはそれぞれ決まっていますし、
どれだけ厳しい点をつけるのか、何が基準なのか?というのもある程度決まっています。
が。
芸術をマークする、のですからね。
全て一致、というわけにはいかないのが現状です。
ちなみにACBの場合5-10%しかDistinctionがもらえないのに対し、RADでは80%がトップマークだそうです。
(バレエ学校経営者でRADとACB両方試験を行っている先生からの情報)
どのシラバスを勉強するのがいいですか?
最初の質問に戻って。
ぶっちゃけ、何を勉強しても一緒でしょう。
私は英語圏で暮らして10年以上経ちますが、
私の英検は3級。
TOEICは800点のみ。
TOEFLはやったことがないので0点。
こちらの大学に入るために行った英語学校でのテストELICOSではupper intermediate まで取りました。
比較するために。
私の彼はオーストラリア人なのでこんな英語検定、受けたことが無いわけです。
私と彼と、どっちの方が英語が話せるか?といったら
生まれも育ちもオーストラリアな彼が勝つに決まってるでしょう?
でも、私たち日本人が基準にする数字だけで見れば、私の方が出来ている事になります。
何のテストや勉強法を行うか?で英語は決まらないですよね。
それと一緒。
どれだけ良い教科書を使っていても、先生の教え方が楽しくなければ、生徒は育ちませんし、興味を持ってくれません。
高校受験のために勉強した内容が、大人になって身についているか?というとそうではない。
いい大学を出たらみんなが社長になれるのではないように、
いいバレエ学校やシラバスを卒業したらプリマになれる訳ではありません。
結局は自分で自分の責任を取る必要がありますし、素敵な先生に出会えるとそれだけで良かったりします。
最終ゴールがプロであれば、オーディションやコンクールでシラバスのレベルは関係ありません。
ただ!!
シラバスを勉強している、ということは先生が自分への勉強にお金をかけているということや、
試験があるので下手な事、間違ったことは教えられない(教えにくい…と言っておこうか)というのも事実です。
教える場合。
これはまた違いますから次回お話しすることにしましょう。
Happy Dancing!