昔バレエレッスン、最大限に使ってますか?という記事をパート1とパート2に分けて書きました。
1回のレッスンをぼーっと受ける、とか下手な鉄砲じゃないけど、週に5,6回レッスンを受けているから上達するだろうと思っている子達に、
どうやったらその1回、1時間半、4千円のレッスンを最大限に活かせるか?というヒントを書いた記事たちです。
パート1はでレッスン前に出来る事からバーレッスン、センターまで。
パート2はアレグロ、ポワントなど。
今日はその続きで、レッスン前後、空いている時間に出来る事を集めました。
2019年5月に行われたDLSキッズで「あーもったいないなぁー」と感じた事をまとめてみたので、
子供達でも、バレエ歴が浅くポワントまでやっていなくて、
ケガしていてアレグロ出来なくても出来るポイントです。
失敗しないがゴールではない
DLSのインスタグラムを見ていた人はご存知のように
DLSキッズでは骨盤にペットボトルを載せて行うエクササイズをしていました。
でもね、ゴールはペットボトルを落とさない事、ではないんですよ。
まーもちろん落ちない方がいいんだけど。
でも、ペットボトルはフィードバック。
嘘をつかない中立の立場のもの。
特に骨盤の微妙な傾きや、重心の揺れなどを察知して貴方に教えてあげるためにあるわけです。
ということはね、落とさないようにしよう、と考える事が悪いのではないけど、
落とさないように「だけ」考えていたらダメなのね。
例えば落とさないようにすーっごくゆっくり動く。
最初はそれでいいかもしれないけど、それじゃアレグロは無理だよね。
手足をちっちゃく動かす、自分の可動域を最大限に使わない。
踊りがちっちゃくなっちゃう人もそうだよね。
こじんまりまとめるだけ、失敗しないだけだけど、
ダイナミックさがないし、自分にチャレンジしてもいない。
普段のレッスンでもこの部分は気を付けるといいよねと思いました。
- 失敗しないがゴールじゃないから、もっと大きく動いてみたら?
- もっとバランスをキープしてみたら?
- 体中を使い切ってみたら?
2017年だったかな?
表現力セミナーでも同じような事を言ったことがあります。
バランスをとる練習は、バランスを取らないとできない。
転ばないように、ばれないように、バーから手を放さないのだったらなんのための練習なんだろうね?
レッスンの時は、失敗したところからのリカバリーまで学んでほしいんだけどさ!
他の人を考える
これはねぇ、大きな課題だったよ。
バレエ「団」に入りたいんでしょ?
団って言葉は「組織を持った人の集まり」英語ではチームだとかグループとかという言葉。
つまり、バレエ団で踊るというのは一人で踊るという事ではないわけよ。
よって、職業上求められるものはチームワーク。
他の人が踊りやすいように場所を作ってあげるとか、
率先してセンターの場所を取る事で、後ろの列の人も並びやすくするとか。
別に自分を殺して、ほかの人を優先させてあげなさい、という意味ではないよ?
Win-Winの関係になるということ。
スタジオのみんながそうやってどいてくれたら、アレグロがしやすくなるよね?
みんながさっと並んだら、無駄な時間が減りより多く踊れるよね?
ダラダラ、だれが前にでるの?私?私!?みたいに動いていたり、
先生から呼ばれるまで動かない、とかはスタジオにいるすべての人間の無駄な時間なわけじゃない。
自分のためにも人をサポートする。
とっても大事なこと。
生の舞台を見る
生の舞台って別にバレエじゃなくてもいいんだけど、演劇とか宝塚とか、歌舞伎とか。
せっかく日本には日本特有の舞台があり、
世界各国からのダンサーが来てくれるわけじゃない。
生の舞台を見る事で、インスピレーションやモチベーションを高める事ができたら、
次のレッスンの集中力があがると思いません?
イメトレにもなるし。
スタンスやターンアウトWSの時にお話するのだけど、
他人のへたくそな部分を見てても、自分は上手にならないのよ。
他人の良いところ、ここ、マネしたいな!と思うところ。
いいねぇーって感じたことや、やってもらって嬉しかった事。
そういうのを吸収して、自分のものにする事を上達するっていうわけじゃない。
そうしたら、どんなに小さな舞台でも、選ばれた人が踊っているのには変わりなくって、
その人のいいところを探したらいいじゃない。
5人しか踊っていない作品でも、最低5つはいいところが見つかる。
次のレッスンでその5つを自分のものにするように練習したらどうだろう?
それとね、将来は舞台にたってお金をもらいたいと思っているんだったら、
舞台を見に行くという習慣をつけた方がいいんじゃないでしょうか?
仕事体験じゃないけどさ、お客さんの反応や舞台のサイズ、どうやって見えるのか?など研究する場所になるじゃない。
色々と調べたらチケットが高くない個人団体の舞台もたくさんありますよ!
他のスタジオの発表会とかだっていいし、歌舞伎の1幕席でもいいわけで。
(あ、夏休みの自由研究にしたら?予算内で芸術を楽しむ方法とか。
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予習・フィードバック
今回のスタンス、ターンアウトWSより、参加者にビデオのリンクを送っています。
ちゃんと見てね、とメールに書いてあります。
でもね、ビデオ閲覧者数とセミナー参加者数が合わないのよ。
つまり、セミナ―に参加した人でビデオを見ていない人がいる。
別に最後までビデオを見る必要はないんだけど、
そういう人はたぶん、予習しておいてね、とメールに書いてあるのも読んでいないんじゃないかなぁ。
予習がされている人のフィードバックと、そうではない人のフィードバックは内容が全然違います。
教師講座も初めて受講した人と、リピーターでは吸収が違うように。
予習する、という事は情報が脳に入っているという事。
たとえ100%分からなかったとしても、
「これ、わかんねーなー」
という情報だったとしても、何かしら頭に入っている。
脳みそはちょっとわかる言葉をキャッチしやすくできているのね。
例えば、カフェで座っていて、日本語が聞こえると「おお?」って思ったり、
ザワザワしている部屋でも、自分の名前は聞こえたり。
そういうやつ。
予習をすることで、当日の反応が良くなり、結果フィードバックシートに書く内容もよくなる。
これを普段のレッスンで活用すると、
レッスン前に前回のレッスンノートに書いた注意を読んだり、
今日のレッスンのゴールを決めておく。
そしてレッスンの帰り道で、1,2行でもいいからフィードバックを書いておく。
それだけ!
たった5-10分の事だけど、レッスンで吸収できるものを増やしてくれます。
せっかくレッスンするんだったら120%使いたいし、
せっかく時間とお金をかけるんだったら上達したい。
だからこそ、再度レッスンの受け方を見直してみてね。
Happy Dancing!