背中から腕を使って!
ポーデブラでひじを落とさない!
脇を持ち上げて!
なーんて注意をされている人必読の筋肉をご紹介します。
「広背筋(こうはいきん)」
文字通り一番広い背中の筋肉です。
私のお気に入りの筋肉のひとつ。
ひいきしています。
見た目はこんな感じ。
骨盤、仙骨、腰椎全て、そして下のほうの肋骨(9番から12番)から始まって
(ね、始まりも大きいでしょう?)
上腕骨の下側にくるっとくっついています。
その間で肩甲骨の下の部分もカバーしているのがわかりますね。
腕だけでみると、この筋肉は上腕骨を
内旋、内転、伸展
してくれます。
・・・
もう一度やり直し。
内旋→腕をターンイン(内回り)させること。
内転→2番ポジションの腕をブラバーに戻してくるなど、中に寄せてくる動き。
伸展→エクステンション。腕を体の後ろにもってくる動き。
となります。
他にも1番ポジションから2番ポジションに腕を広げるときにも役に立ちますし、
両方をいっぺんに使うと、胸椎の下の部分から腰椎にかけてのエクステンションも行ってくれます。
つまりアラベスクのときの背中。
(上でアラベスクのときの腕=体の後ろに行くよね?そのヘルプもしてくれるし、背中もカバーしてくれる。
アラベスクが苦手なひとには素敵な筋肉でしょ?)
ちょっと難しい話になってしまいますが、
このエクステンション、と動きを胸椎のカーブに当てはまると、
ダンサーに必要な背骨の「引き上げ」を作る手伝いをしてくれます。
だって、胸椎は既に前向きにカーブしている骨たち。
これを真っ直ぐにしよう!と考えるとき、
このカーブを「エクステンション」してあげる必要があります。
たっぷりエクステンションして後ろにそる!
のではないけれど、少しエクステンションして伸ばしてあげる、という事が可能です。
肋骨、骨盤、腕、という骨たちを結んでいる筋肉なので、体幹を安定させる、と言う面でも活躍してくれます。
ポーデブラをした時にどーしても肩がもちあがっちゃう!という人や、
バーを持っているほうの腕や体がぐにゃぐにゃしてしまう!という人、
背中を広く保てなかったり、
2番ポジションで腕をキープしていると、気がついたときにはひじがおちて体が傾いてしまう・・・
なんてときにもこの子を考えてあげてくださいね。
腕と脇をホールドしておく動きの多いバレエではとても大事な筋肉ですし、
これが強くなるとピルエットも上達します。
(体幹がしっかりすること。肩関節が安定することから)
また、パドドゥをやる人、コンテの振付で腕を使うことの多い人は絶対に鍛えておくこと。
じゃないと肩の盛り上がった、首の短いダンサーになってしまいます。
この筋肉が好きな理由のひとつは体幹の安定です。
腹筋たちが体の前をカバー、そして背筋やおしりが体の後ろをカバーしてくれているなかで、
この筋肉が体の横がわをカバーしてくれる、と考えると分かり易いと思います。
プランク攻略本の音声ファイルで、私が何度も注意しているところ。
鎖骨を広く保ち、肩甲骨を骨盤のほうへ引っ張って・・・
そうすると背中だけでなく、体の横の意識も出来ますよね?
あの感覚です。
このとき、ただ「肩を下げて」と考えるとどうでしょう?
ひとによっては肩を力ずくで下げようとしたり、
肩甲骨がよってしまって、肋骨を押し出してしまう人がいるんです。
そんな時に、鎖骨を開くことで意識が肩の外側に行きます。
そしてそれを下げる。
とできると、この広背筋の「わきのした」あたりを意識することが出来るんです。
プランク生活実施中のかた、試してくださいね。
今回の文章を音声で聞きたい人はこちらから
Youtubeにもありますよ!
Happy Dancing!