軸のひざが緩む子の特徴 その1

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バーだろうが、センターだろうが。

軸のひざが緩む子っていますよね?

緩むっていうと分かりづらいかな?曲がってしまう、何となく伸びきっていない、ってやつね。

アダージオが一番わかりやすいですが、それ以外のポジションでもたぶんなっています。(早くて見えないだけかもしれないけどさ)

膝については多くの質問をもらっているけど、DLS記事にしていない部分なので今日はその問題について答えていきたいと思います。

 

ストレッチすれば膝が伸びるんじゃない!

膝が緩む、曲がる=ひざ裏を伸ばせばいい=ハムストリングスをストレッチ

ではないんですよ。

 

っていうかね、実際にひざ裏が硬くてひざが曲がるケースは少ないし、

デヴァンだったら(そしてこのポジションが一番曲がりやすいと思うんだけど?)そうじゃない事が殆ど。

だからね、そう安易に考えないでくださいよ!

長くなっちゃうので、今日のブログではデヴァンの場合だけ見ていきましょうか。

(といいつつ、これ自体もパート1と2に分かれてしまった…)

 

ひざ周りの筋肉

確かに大内転筋(うちモモの筋肉と呼ばれる内転筋のひとつ、一番おおきな奴!)もひざの動きに関与しますが、ここでは一番メインになっているやつら、大腿四頭筋、ハムストリングの関係を再度復習をしていきましょう!

 

大腿四頭筋=ひざの伸展&股関節の屈曲(低い位置で)

ハムストリングス=ひざの屈曲&股関節の伸展

だったね。

この筋肉たちについては既に記事にしていますし、この関係性と骨盤で関係する動き、っていうのも書いてあります。

まだ読んでいない人はそっちをみてね。

 

さてさて。

大腿四頭筋=ひざの伸展&股関節の屈曲(低い位置で)=ひざを伸ばし、(デヴァンの方へ)股関節を曲げる筋肉

ハムストリングス=ひざの屈曲&股関節の伸展=ひざを曲げ、(アラベスクの方へ)股関節を伸ばす

ってことです。

 

だから、

デヴァンの時にひざが曲がった!

=ひざを曲げちゃう筋肉はハムストリングだ!

=伸ばさなきゃ!

になったのでしょう。

 

悲しい現実としては、そこまで解剖学を考えている人だったらそうなるけど、

膝が曲がっているのが見えた=伸ばしなさい

っていう先生の方が圧倒的に多いです。

 

でも曲がっちゃう原因はどこだろうね・・・?って考えてあげる必要があるよね。

 

膝が曲がっちゃう原因は?

ひざ裏が硬い子って意外と少ない、って書いたけれど少ないだけで、ゼロではございません。

よくある例を「あまり起こらない順番で」挙げてみましょうか。

 

  • 軸のハムストリングが硬い
  • ひざ裏が硬い
  • 軸足のヒップフレクサーが硬い
  • 軸足の大腿四頭筋が硬い
  • 軸足の大腿四頭筋が弱い
  • 骨盤が引きあがっていない
  • 骨盤がコントロールされていない
  • 膝を伸ばす感覚が分かっていない

 

まぁ、他にもたくさんあるとは思いマスが、よく見るやつだけね。

 

ほとんどの子が膝を伸ばす感覚を理解していない

普通だったら、意識的にしなくても伸ばせちゃうから。

でもここの普通は一般の人って事なんだけれど、靭帯に頼って立っている事になります。

 

体ってね、すごくlazy、つまり怠け者なんですよ。

筋肉を使うって言うのはエネルギーを使います。靭帯に頼るとエネルギーは最低限に抑えられます。

だから、膝に乗っかって、とか言われる立ち方をするのね。

これって、過伸展の膝のこがよくやる奴で(バレエ界では笑)有名ですが、そうでない子達もやっています。

ただ目に見えづらいだけで、注意されてこなかったんだけれど。

 

スタジオ訪問に行ったときにも新体操の子達と練習したんだけれど、

膝のお皿を持ちあげておく、っていうホールド力が本当に少ない

だからそれが分かっていないと難しいテクニック(=脚を高く上げる、片足でバランスを取る)の時にアラが目立つわけでございます。

 

VMOちゃんの記事を書いたときに、この子は怠け者、すぐに弱くなっちゃうのよ、ってお話したけど、

そのVMOちゃんが働かないと、膝をしっかりと伸ばす(だけど押し込まない)という事はできないんだよなー

 

骨盤がコントロールされていない

まー全ての原因は骨盤だって思っちゃうよね。

だけど、本当にその通り!

さっきお話した大腿四頭筋も、ハムストリングスも骨盤についてるんだもん!

 

デヴァンにあげるとき、骨盤はタックされます。

(この部分、教師のためのバレエ解剖学で勉強しますからね。先生方、そして高校生以上のダンサーは冬に一緒に勉強しましょうね)

だけど、このタック、コントロールされたタックなわけで、がっつり落としたタックではございません。

 

膝がゆるんでしまう子を見てみると、膝だけでなく腰椎も、腰椎周りの筋肉も、下っ腹の筋肉もゆるんでいるのが分かります。

これらの筋肉が働いていて、タックを安全に作ってくれるンですよ。

 

もちろん、真っすぐな骨盤が分からないと立てませんが、その先を目指したら、骨盤が「正しく」傾くという感覚を練習しておかなければいけません。

  • デヴァンの時はタック、
  • アラセコンドの時は傾く、
  • デリエールの時はダック

になるんですもの!(←人間だったらね・・・)

 

練習方法はバレエの立ち方ブック100ページにあるエクササイズをやってくださいね。

ちなみにこれをやった後、脚は高く上がるようになりますっていうのは、実際にスタジオ訪問でみんなとやってみましたので実証済みです。

 

骨盤が引きあがっていない

物理的な問題です。

床と骨盤との距離が長くないと、膝を伸ばすことはできません・・・

真っすぐ立っている時の軸の骨盤の高さをキープしておかないと、脚を伸ばすスペースがなくなっちゃうんですよ。

そうすると、どこかで脚の長さを短くしなきゃいけない。

 

どこで?って言われたら関節でしょう?ってことは膝関節だよね。

だってさ、その他の場所を曲げたら骨折しちゃうんだから!!!

 

この部分は一個前の骨盤のコントロールとかなり近い問題だね。

コントロールされていなくて、タックに「落ちちゃった」んだったら、骨盤が「落ちちゃった」事になるんだからさ。

 

ほーら長くなっちゃったから次回はこの続きを見ていきましょう

このシリーズ大変なことになりそうだよ・・・(自分で書いておきながら他人事)

 

Happy Dancing!

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