ギプスでレッスン参加するときに気をつける事

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先月ボディコンサークルに参加している子が捻挫でギプス、ちょっと前に同じくサークルメンバーの教師の方が骨折でギプス。

その人達とメールでやり取りしている中で、ギプスしてレッスンする事について書いてないよねと気づきました。

 

という事で今日の記事は、DLSキッズから成長してきたKちゃんと、最近出会った(とは言ってもまだオフラインでお会いしたことはないけれど)宇宙人Sへお届けします。

 

*今日お話するギプスは足首周りにつけていると思ってください。

  • 手、腕の場合はレッスンではあまり影響がでない
  • 腰や大腿骨など大きな骨(骨の塊)の場合は、レッスン参加すべきでない

という事で飛ばしていきます。

 

→テーピング、サポーターについての記事

ギプスの役割と種類

ギプスの役割はケガした部分を固定する事です。

当たり前っていえば当たり前なんだけど…

 

固定する事で組織修復をもくろんでいるため、「動かさない」がカギになると思ってくださいね。

よってこの記事でレッスン参加についてお話していくけれど、

  • ケガした部分を安全に動かす方法

をお話しているのではなく

  • ケガしていない部分の筋力を落とさないためにはどうするか?
  • ケガしていても指導しないといけない場合、一番いい方法は?

を考えていきます。

 

ギプスにも種類がありますが、ダンサーにとってどのギプスが効果的か?を話している訳ではないので飛ばしていきましょう。

 

但し、

  • ギプス=完全に動かさないよう固定するもの
  • サポーター=少し動きがあるがケガしている組織を補助する為に使うもの

となるため、くれぐれも

レッスンでは動けた方がいいだろうから、取り外し可能なギプスからサポーターに変えてレッスンしよう!

と考えないでくださいね。

ギプスしててもレッスン参加していい?

短い答えはYES

ただし(BUT)がついてきます。

 

足首を固定していたとして、他の関節は動かすことが出来ます。

よって賢くレッスンに参加する事で

  • 他の組織の筋力が落ちるのを防いでくれる
  • レッスンに参加しているため、モチベーションを保つことが出来る
  • リハ中など振付を覚えたり、注意を聞くというエリアの練習を続ける事が出来る

というメリットがあります。

 

ただし、1番の「他の組織の筋力」だけで考えたら、

バレエレッスンで必要な体の使い方を熟知しているトレーナーやインストラクターについてトレーニングした方が数倍効果的ですよ。

 

ただ、

  • 信頼できるインストラクターのところに通う事が出来ない
  • 金銭的な問題上(既に月謝を支払っているため)レッスンに通う方が都合がいい
  • バレエの先生が休ませてくれない(これに関しては別途言いたいことがたくさんあるが今日のトピックではないので飛ばしましょう)
  • リハーサル中なので、フォーメーションチェンジや注意事項をしっかりと聞いておきたい

という場合もありますよね。

海外にバレエ留学しているのであれば、出席率がビザに影響しますから見学しなければいけない事もよくありますよね。

 

→DLSインストラクターのデータベースはこちら

ギプス中のレッスン参加注意点

ギプスがケガしている箇所を固定してくれているため、そのケガの再発は心配する必要はないはずですが、

ケガが直って、レッスンに復帰したときに

  • へんな癖がついていて逆に下手っぴになる
  • 他の場所に負担をかけていたため、新しいケガに繋がってしまう

では本末転倒ですね。

 

よってギプス中レッスンに参加するのであれば

立つ姿勢は避けて、椅子で上半身の練習をする

がゴールデンルールです。

 

それじゃ、レッスンする意味あるの?と思ってしまうかしら?

 

  • 顔をつける方向と可動域
  • 顔をつけるタイミングと音楽性+表現力
  • 正しいポーデブラの徹底
  • 目線とポーデブラのコーディネーション力
  • 骨盤ー肋骨ー頭蓋骨のプレースメント
  • 背骨のカーブのアライメント+引き上げ
  • スクエアの強化
  • カンブレデヴァン、アラセコンド、デリエールのクオリティをあげる

などは上半身だけで出来ます。

 

ここが出来ていなければ、

  • ターンアウト
  • つま先
  • 脚の高さ
  • ジャンプ力

などを強化しても舞台映えはしません。

 

先生がレッスン中に口にした、上半身の注意は100%、自分のものにする!

くらいの心意気でレッスンに挑んでくださいね。

ギプス中ダンサーの日常生活注意

私がバレエ学校留学した最初の年、すぐにケガをしてギプスになりました。

ブーツと呼ばれるスプリント系のギプスでしたがケガした個所を動かさないため、という目的は一緒です。

 

もちろんレッスンは参加出来ませんでした。何をしていたかって?

床に座っていた。

 

本来ならば先ほどお話したエリアを練習すべきだったのに、ただ床に座ってひたすら腹筋してました。

間違った方の腹筋ね…)

 

そして踊っていなかったら太るでしょ?

という間違った考え方から、ブーツをはいたまま片道30分の道のりを歩いて学校に通っていたんです。

 

アホの極み、とはこのことを指します

この記事で初めてDLSを見つけた方、初めまして。

DLSは19歳の愛ちゃんが知りたかったこと、やってきた間違いを皆さんに繰り返してほしくなくて始まりました。

 

ギプス中の日常生活注意点は大きく分けて2つ。

  1. 出来る限り立つな!
  2. ケガしている時に体に必要な事を冷静に考えろ!

の2点です。

 

ギブスの種類によっては左右の足の長さにかなりの差があります。

だから立っているだけでもギプス側の体が持ち上がってしまうんですね。

これではせっかく問題のない(はず)の上半身がアンイーブンになってしまうし、他の関節が代償運動を作ってしまいます

 

ケガしている時、その他の筋肉や体力を落とさない事は非常に大切です。

だけどね、他の部分がケガするような環境を作っては意味がないのよ。

(例:片道30分、まっすぐにならない骨盤+背骨で歩き、健康な方の足脚に負担をかける)

 

今の体に必要な事。

いつもは時間が無くて出来なかった事。

それを冷静に考える必要があるってことね。

 

この部分はDLSの「ダンサーのリハビリeBook」に細かく書いてあるのでチェックしてくださいね。

eBookの売り上げは長期ケガに悩むダンサーへのスカラシップ等、DLSのダンサーサポート活動に使われます。

ギプス中先生への注意

最後に、ギプスしている先生へのメッセージも書いておきましょう。

生徒は皆さんを見ています。

ということはね、ケガしているときにどう対応するか?を学んでいるという事です。

 

  • ケガしているのに無理して(痛そうに)動く
  • ケガしている事を悲観的に話す
  • ケガの治りが遅い事や、不注意を年齢のせいにする

 

これらは生徒達に

  • ギプスするほどのケガだけど、我慢して今までと同じだけこなさなきゃいけない!
  • ケガするってダメな人間なんだ、人生終わりなんだ…
  • 年齢を重ねたら、痛くて当たり前なんだ

というメッセージを送っている事になります。

 

  • ケガしているので椅子に座ってレッスン指導します
  • ケガしているので、アシスタントにサポートしてもらっています

これらは「対処」であり「ダメな指導者」ではありません。

 

  • 椅子に座ってでも(ケガしている部分を使わなくても)できる事がたくさんあるんだ!
  • 他の人にサポートしてもらう事はダメじゃないんだ!

と分かってくれるってとても大切な事だと思いません?

 

もちろん、ただでさえ自分の体のコンディションをせず、いつも得意な方だけでお手本を見せる先生方にとって、

ケガした後にもっと左右非対称の強さになったら、それこそ日常生活すら大変になっちゃいますよ。

 

ちゃんと体のケアもしてくださいね。

DLSのボディコンサークルは教師の皆さんも参加出来ます。

2022年はエクスプレス版(30分のショートクラス)も出来るので、情報を見逃さないようにメルマガ登録もお忘れなく。

 

 

Happy Dancing!

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