今まですごい量のブログを書いているDLSですが、
(ブログと呼ばない、と言われた事がある。やけに長いらしい笑
記事って言うべきかな?)
今まで「かま足」という言葉が出てきた事は
2回だけ。
しかも長い記事の中に一言ぽつん。
バレエやっていたら誰だって知っている事実。
かま足はいけない。
だから、別に今まで記事にした事がなかったのです。
だってみんな知っているでしょ?
かま足の見た目も、
レッスンでかま足を使う事がない事も。
でも大人バレエトレーニーさん(大人でバレエレッスンを受けている方々をDLSではトレーニー「トレーニングする人」と呼んでいます)や、幼い子供たちのレッスンでは
見られる現象なので一度しっかりと見ていきましょうか。
かま足の正体
かま足の正体は足の「形」ではなく、
足首と指の強さが大きく影響する足首の「動き」です。
足首が内側に曲がってしまうと、かま足の形になり、
親指、人差し指を曲げる筋肉たちが弱いと
かま足を助けてしまいます。
つまり、生まれつきかま足だから治らない・・・
っていうのはただの言い訳です。
そんなことありません。
ただね、かま足って普通の人間の動きなんですよ。
嘘だと思ったら、
床に腹這いで寝転がってごらん?
足首、どっちに曲がりました?
内側じゃない?
解剖学上、こっちに曲がりやすいため、
トレーニングしていない人がつま先を伸ばすと、
足首がかま足になっちゃうのね。
そして捻挫しやすいのも…そう、足首をかま足の形にひねった時だよね。
動きやすいから、
着地で失敗した時とかに落ちやすい方向なのね。
まっすぐな足=足首の真ん中が足の2本目の骨と同じ方向を向く
かま足=足首が曲がっていること
フィッシュ=足首が曲がっていること!
どっちに曲がっているか?がカギ。
かま足とフィッシュ、どっちが危険?
両方危険です。
ただ、かま足でのケガって捻挫が一番多くて
怪我した本人も分かりやすいのだけれど、
フィッシュした足は、慢性のケガに繋がりやすいので
治療も時間がかかるし、
手術の必要なケガや、踊りを諦めなければいけないケガにも繋がります。
私が毎日見ている生徒たちのケガは
100%フィッシュのせいです。
あ、嘘だ。
かま足で着地した男の子は軽度の捻挫で一日レッスンを休んだ事があります。
でも、2008年からバレエ学校で働いていて1人だけだよ。
フィッシュはバレエに必要です。
フィッシュはダメだ!
って言ったら次に来るコメントは
「でもプロの誰々ダンサーの写真はフィッシュですよ!」
っていうの。
結論から言うと、フィッシュはダンサーにとって必要なテクニックです。
見た目も綺麗になりますし、
ステップでは使わなければいけない時が沢山あります。
例えば、歩く、というステップを考えてみましょう。
ターンアウトして歩く、という事は、
足首がフィッシュの状態を通るという事で、
それが出来ないと、「かかとを前へ!」という動きは出来ません。
(さっき説明した通り、フィッシュというのは足首が曲がっていることだからね)
ほかの動きでフィッシュを使う例として
トンベの軸足
アラベスクの後ろ足
デヴァンアチチュードの足
など。
レッスンで気をつけたい事
正しいフィッシュと、間違ったフィッシュをしっかりと指導してください。
本当に、ここ、お願いしますよ!!
かかとからデヴァン、と注意したら
絶対に!フィッシュになるんですから。
正しいフィッシュとは、
- 足首が伸ばされたまま、フィッシュの形になっている
- 全ての足指がしっかりと伸ばされている
- 足首、足の裏のアーチのコントロールができている
これだけではありませんが、
この辺りをカバーしておけばある程度安心です。
幼い子供がタンジュ アラセコンドから始める理由はここにあります。
ラップポジションを説明する前に、
普通のクドゥピエから始める理由もここにあります。
クドゥピエ=「足の首」
足首を指しているポジション
つまりダンサーに必要なフィッシュの形は、
徐々に練習しながら作られる「テクニック」なのです!!
ダンサーも自分で責任もって正しい足の使い方を勉強してください。
昔、ジェスチャーレッグと軸足の違い、という記事を書きました。
この記事も参考にして、「使い分け」を考えてください。
さっきお話ししたように、ターンアウトして
足をデヴァンに出すとフィッシュの形を通ります。
ですから、普段歩く時は普通の人間らしく歩いてくださいね。
参考になりましたでしょうか?
Happy Dancing!