役に合わせた表現力を身につける

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表現力に対するすごくいい質問があったので記事にもしてみます。

質問は、というと。

私は役がらによってポーデブラの表現を使い分けるのが苦手です。

あと、目線など目の表現も苦手です。

表現力セミナ―では具体的にどのような表現を勉強できるのでしょうか?

表現って曖昧に言われるけど

バレエの表現力、ってなんだかお化けみたいな感じ。

見える人と見えない人がいて、見える人は特別な力がある、みたいな?

 

でもね、「力」なんだから練習できるんですよ。

そしてレッスンの中で練習し続けないと、いきなり発表会前にやりなさい!って言われても無理です。

 

両足ルルベバランス

片足ルルベでルティレバランス

4番ポジションからピルエット

5番ポジションからダブルピルエット

 

って感じで、徐々にレベルアップさせるものでもあります。

表現力の基礎とか、自分自身の感情理解だとかがなくて、いきなり白鳥になれ!って言っても無理です。

鳥…とり!?

表現力の前、土台作り

表現力が力だったら、土台になるものがあります。

それは体、心、知識。

ダンサーの前に人間にならないとね

 

そして、その土台がしっかりとしていればいる程、その上に乗っかるお家の安定感ができます。

土台は、どんなスポーツでも、プロフェッショナルでも一緒だと思います。

 

お家はなに?といったらテクニックなのですよ。

レッスン、基礎ですね。

これがしっかりとしていないとバレエにはなりません。

同じ土台の上にミュージシャンの家を建ててもいいし、治療家のお家でも構いません。

 

でもバレエダンサーを目指すなら、バレエレッスンの基礎がなければいけません。

あったり前です!

でも、皆忘れちゃいます・・・

 

衣装、トウシューズ、変なダイエット、エクササイズやストレッチ・・・

そういうのに走ってしまい、肝心な「バレエ」がない。

 

バレエ「だけ」ではダメですよ!と言われるのは10歳くらいまで。

その後、プロを目指すならば、バレエ学校で様々なジャンルのクラスがありますが

(コンテ、ジャズ、フロアエクササイズなど)

毎日基礎レッスンをやっている事に変わりはありません。

世界共通ね。

 

日本で踊っているのならば、はじめにレッスン(よい教師の元で、基礎みっちりに限る)ありき。

表現力の「基礎」?

バレエの表現力とは、言葉を発しないのだから

  • 表情
  • 仕草
  • 呼吸
  • 目線

などで表現することもありますし、

  • ポーデブラの形や動き

で表現することもありますね。

 

そしてこれらはレッスンの中で練習できるものだって分かりますか?

アダージオとグランアレグロで同じ呼吸使います?

使わないね。

 

ゆっくりすってーはいてーなんてグランアレグロでやってたら呼吸困難で倒れますよ。

ポーデブラもブラバー→1番を通過して→2番ポジション→アロンジェ→ブラバーって動いたとしても、

ワルツの時と、プチアレグロでジャンプと合わせたら変わるよね?

 

分かる?

それがレッスンで練習すべき表現力。

 

エポールマンをしっかりつけてもシャープに動き続けられる足先が出来なかったら、

白鳥の2幕、オンポワントで、パドドゥの細やかなプチバットマンしながら柔らかく使う上半身なんてできるわけないじゃん。

表現力をインテリアデザインだと考えてみよう

 

土台=体、人間。

家=バレエレッスン、テクニック。

だとしたら、表現力というのはインテリアデザインだと思いましょう。

 

  • カーテンの種類、長さ、色。
  • ソファの布、位置。
  • ライトの色、間接照明、数。

 

そういうものが表現です。

それで「あなただけの空間」を作るわけ。

 

でもインテリアデザインにでも

  • どの色とどの色がマッチする
  • ロココ調VSミニマリストとかの歴史的デザイン
  • カーテンの種類によっておこる温度調整
  • 家具を置いたときの動きやすさ

など基礎を勉強しておく必要があるように、

バレエの表現力も基礎がマッチするもの、を知っている必要があります。

役柄に合わせた表現力

  • 土台ができました。
  • お家の骨組みもしっかりとしています。

そして

 

  • 表現の基礎も練習してきました。

 

そこで初めて、役がらに合わせた表現ができます。

だって、自分の引きだしの中にツールが入っているから。

 

キトリ1幕。

  • 暖かい地方で、
  • 陽気で、
  • 活発で、
  • 目立ちたがり屋で、
  • 親の言うことを聞きたくない!
  • 恋をしている女の子。

 

ジゼル1幕。

  • 深い緑が茂る森の近くで、
  • お母さんのいう事を聞いていて、
  • 恥ずかしがり屋で、
  • 病気もちで、
  • 花占いを信じてて
  • 恋をしている女の子。

 

この二人は恋人と結ばれたい、って思いは共通していて、踊りが上手で有名だっていうのも共通しているけど、シチュエーションは全く違うね。

 

この1幕、お客さんにこの後のストーリーを伝えるためにもとっても大事なキャラクター紹介の部分。

ここに必要なものは違うわけですよ。

それに合わせたカーテン、コーヒーテーブル、ソファの形やお家の中に飾るお花も変わってくるよね。

 

両方のバリエーションとも、最後連続回転で終わります。

だけどさ、その盛り上りもやっぱり2人は違うわけだよね。

いきなり、回転の見せ場だからっていって、ジゼルが強くなっても困るし、

柔らかいプリエは大事だから、ってキトリのスピードが落ちたらつまらない。

 

そういうところなんだよねー、表現って。

表現力は練習できます

と、なんだか長く書いてしまいましたが、表現力は練習できるって事です。

そして他のテクニックと同じように、順番を追って練習するべきです。

 

プロであれば、バレエミストレスや振り付け家と共にインテリアデザインを考え、

発表会であれば、先生の作りたい世界、空間を理解します。

ただ、自分でやってね、といわれる場合、つまりバリエーションなどで行う場合(そして先生が表現力への理解が乏しい場合・・・残念ながらこれもよくあるケース)

表現力の材料を持っていかなければいけないし、作品への理解と、練習も必要です。

 

表現したいイメージがあっても土台やお家がしっかりとしていなかったら、空回りします。

いくらいいカーテンとソファがあっても、お互いがケンカするような色だったら住み心地が悪いように、

アダージオの振り、音楽に合わせた、調和した表現というのもあります。

そしてこれらはレッスンで練習していくべきものなんですね。

 

表現力を指導する自信をつけたい先生方、

指導する表現力への理解や、実際にレッスンに取りいれるアイデアを勉強したいバレエ教師の方には

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おっと、忘れる前に。今回の質問への答えは

苦手って分かっているならば練習しなさいよ。

練習の仕方が分からなかったらセミナ―やオンライン学校で学んでね。

でした。

 

<その他の表現力に関する記事>

ほかにDLSブログ内にある表現力関連の記事も載せておきますね。

気になる奴から読んでみてください。

 

Happy Dancing!

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