DLSポッドキャスト epi522 愛さんパパからのアドバイス 3選

愛さんパパが「70年生きてきて学んだこと7つ」の一部をシェアしました。

バレエ学校に進んだ私と芸術大学に進んだ妹を育てた

両親の子育てポリシーから進路選びに対する考え

自分で変えられることと変えられないことなどダンサーやご家族にも読んでみて欲しい内容です。

「大きな球になろう」ってどういうこと?と思ったら、ぜひ読んでみてね。

Transcript

感情移入しやすいところと、機嫌がコロコロ変わるところが父に似ていると思うDLSの佐藤愛です。

 

感情移入しやすいというのは例えば、昔から私は動物が好きで、

家族でよく動物ドキュメンタリー系のテレビ番組を見ていたのですが

ペンギンがケガして巣に戻れなくなるとか

サバンナで動物家族に何か問題があったとかすると

私と父はすぐに泣くんですね。

 

そんな私が最近見て泣いた映画は、「Everything everywhere all at once」でした。

ミシェル・ヨーが好きだから見たいと思っていたけど、

感情移入が激しいので、映画を見ると疲れちゃうから避けていたんですが、

ようやく、この前北に向かう旅の中間ポイント、カンガルーにも出会った山小屋内で見ました。

 

さすが、噂になるだけの良い映画だったね。

特に西洋文化内に住んでいる、アジア人として考えさせられるところもたくさんありました。

 

 

さて、今日は映画の話をするポッドキャストではなく

愛さんパパからのアドバイスをお送りしたいと思います。

 

数か月前に70歳になった父に、「70年生きてきて学んだことを7つ教えて」とお願いしてみました。

「少し考えてみる」という言葉の後、何もなかったので

忘れちゃったかなーなんて思っていたら、

カラーの図の説明も含まれたワードドキュメント4ページというボリューム資料が送られてきました。

思わず笑ってしまいましたが、内容を読んだら結構いい事が書いてあるんですよ。

誰かの受け売りかもしれませんが…

 

そういえば、昔祖父、愛パパのお父さんが自伝書を書いて家族に配ったことがあったんです。

それについて数年前、つまり祖父が亡くなってからかなり経ってから、祖母にすごい人だったんだね、的な事を言ったら

「なんでも誇張して言う人だからね」とサラッと言っておりました。

流石、白髪の佐藤家のドンは、耳が遠くなってもシュガーコートしない物言いは健在のようです。

 

そんな人を父にもった愛パパも

実はちょっと大げさに物事を言う人なんじゃないかと私は勝手に思っていますが、

私のブログやポッドキャストを聞いてくださっている皆さんから

「おまえもな!」というツッコミをもらう可能性を考えて、この話はここまでにしておきます。

 

ちょうど今年は、両親の40年結婚記念だったこともあって

両親のふるーい写真をストーリーズにアップした際、

冗談で「両親をゲストによんでライブする?」みたいなことを書いたんですが

結構な数の「待ってます」というDMをもらいました。

 

流石に感情移入の激しい、気分のコロコロ変わる、なんでもちょっと大げさにしゃべる父を

ライブのゲストに持ってくるのは危険すぎるので、

その代わりに、彼が70年から学んだ7つの事から

皆さんにも使えるんじゃないか?と思った部分をお届けしようと思います。

 

現在、DLSは11周年イベントを行っておりますが、

私がこうやってDLSを続けることが出来ているのも、両親が育ててくれたおかげなので

ちょっとバレエから話は逸れていますが、誕生日イベントに相応しいかなと思いました。

 

興味から探求へ

両親の子育てポリシーが垣間見える文章が、資料の第1章、

そう、ただ7つのポイントが書いてあるのではなく、テーマに合わせたセクションに分かれているんですよ。

第一章は「興味から探求へ」という名前になっていました。

では以下は第一章の説明文です。

 

「人は、物心着いた頃から、色々なものに興味を持ち始めます。

その興味を探求し、やがて自分にとって趣味の一つになったり、

仕事となったりすれば、人生とても有意義となることでしょう。

また、興味を探求するプロセスは、勉強や仕事を掘り下げるプロセスと同じであり、

その上でも人として成長する訓練の場と思っています。

私は、娘達には、出来る限り様々な生活環境や外出環境を作りながら、

多くの興味と遭遇できる機会を作る事が親の役目だと思っていましたので、

幼少時には学習塾には通わせず、ピアノ、バレエ、英会話、水泳という環境を作りました。」

 

事実、私は高校受験の為に塾に行きたいと、自らお願いしたんだと覚えています。

小学生の時は「赤ペン先生」って知っている人どれくらいいるかな?

仲の良い、同じ6月生まれのお友達で、クラスでも頭の良かった子が「赤ペン先生」をやっていて、

当時のマーケティング、封筒にマンガとサンプルみたいなのが入ったものが送られてくるんだけど

それを読むたびに、赤ペン先生やりたい!と言っていた気がします。

ダメだって言われてたんですけどね。

 

「勉強したい」はダメだけど、習い事はやっているというね。

思い返すと、結構不思議な家庭環境だったのだと思いますが、

父曰く、このような考えがあったそうです。

 

ちなみにピアノはすっごく嫌いでした。

バレエは皆さんがご存じの通り。

英会話も今、英語圏に住んでいるので役に立っているのではないかと思われます。

水泳は、今でも大好きなエクササイズの1つで、週に1度は泳ぎに行っています。

 

「その興味を探求し、やがて自分にとって趣味の一つになったり、

仕事となったりすれば、人生とても有意義となることでしょう。」

という文章通り、趣味が仕事になったら素晴らしいけれど、

お金と直結しなかったとしても、住む国や出来る友達の幅、

大人になっても続けられる趣味になるって素晴らしいことだと私も思います。

 

来日セミナーでも度々出会う、大人バレエトレーニーさん達はこの分類に入ると思う。

定期的に体を動かすことの重要性は立証されているけれど、

それをお医者さんに言われたから渋々続けるのではなく、

好きだからバレエをやるってとっても素敵ですよね。

 

ピアノを辞めたいと言った時には反対されて、イヤイヤ続けていた記憶はあるのですが

バレエを辞めた時には反対された記憶がありません。

 

オーストラリアでバレエを辞めて次の道に進んでから、連絡をしたからというのもあると思いますが、

「あれだけお金をかけたのに…」とか

「もう少しやってみたら」など言われた記憶がないんですよね。

もしかしたら、話を聞いていなかっただけかもしれないので、今度聞いてみます。

 

どれも正解、という考え方

私だけでなく、親の話は耳ちくわ

つまり「右の耳から入って、左の耳に抜ける」という事が多いのではないかと思うので、

自分にとって嫌な会話は聞いていなかった、ということも十分考えられるのですが、

もしかしたら、本当に何も言われていないのかもしれません。

 

もしかしたら…と思った理由は、

同じく第一章の「岐路選択、全て正解」というセクションにあります。

また引用しますね。

 

「自分の意志と責任を持った「自我」に目覚めたのは、中学校時代かと思う。

この頃より、趣味、勉学、異性、友人、進路等様々な分野に興味を示す。

何かを選択する事=つまり岐路に立つ時、人は考え悩み、もがき、そして自分自身で結論を出した。

出した結論に対し、一生懸命、深めたり、進めたり、生きてきたはずだ。

どの結論も正解だし、失敗、不正解なはずがない。

だから後悔はないのだ。

私も70年間選択し続けたし、これかも同じように生きていく。

過去現在未来、わが人生に後悔無し。」

こういう考え方をもった人だから、

私がバレエ留学したのに戻って来なくても何も言わなかったのかもしれません。

ただ、感情がコロコロ変わるところが似てしまった私とすると、

こう考えている日もあれば、そうでない日もあるのではないか、と思ってしまいますが。

 

ただ、この資料を読んでいてハッと気づくことがたくさんあるんですよ。

私自身も、過去の古いブログで「正しい道ではなく、選んだ道を自分の”正しい”にすべき」みたいな話をしているので

あー他にも似ているところがあるんだろうなって思いました。

いい意味でも、悪い意味でも。

 

たとえずーっと海外に住んでいる娘だったとしても

親子って似てくるのでしょう。

 

大きい球になろう

資料にざっと目を通している時に、一番最初に目に留まったのは大きな地球のイラストに

なんだか矢印やら、数字やらが書いてある図でした。

その部分は「大きな球になろう」って書いてありました。

だから地球のイラストなんでしょう。

 

そして、この説明を読んでいる時に「あーそうだった、彼は理系だ!」と思い出し、面白おかしかったのですが、

この面白さ、funnyの方の面白いではなく、「いとおかし」の方の面白さね。

「愛さんは理論的だから」と思われる人達、

上には上がある、ってことが分かる文章だと思うので「血は争えないなぁ」と思ったらメールDMくださいね。

 

でも私も図を見ながら、1回読むだけではよく分からなかったので、

音声でどれだけ通じるか分からないのですが、読んでみます。

 

「人間は、大きな球として見立てました。

球の大きさは、人間性を表します。

また、表面には、他人との接点が発生します。

つまり、球が大きい人は、人間性が高く、多くの人達からの信頼を得られていると解釈します。

図中、「性質」 r1 は、内容を変更できません。

「性格1」r2 は、意志で内容を変更できますが、大きくすることは出来ません。

「性格2」 r3 は、内容を変化させたり、増減することが出来ます。

つまり、球を大きくすることは、「性格2」r3 を大きくすることなのです。

 

<図の説明>

r → r1+r2+r3 人の大きさを示す半径

r1 → 性質 (持って生まれた気質/特性で意志では変えられない 遺伝、色白、背が高い等)

r2 → 性格 1 (意志で変更できる質的特性 積極的/消極的、温和/短気 等)

r3 → 性格 2 (意志で増減できる能力や特性 指導力、行動力、傾聴力、忍耐力等)

体積 V = 4/3πr3(4分の3×パイ×Rの3乗)

表面積 S = 4πr2(4×パイ×Rの2乗)

r=1

S(表面積)= 4π

r=2、S=4π×4

r=3、S=4π×9

 

つまり、半径が 2 倍なら表面積 4 倍、3 倍なら 9 倍

生きていると、自分の性格を直したい、〇〇ができる人になりたい と沢山の欲求がでてきます。

その時は、現状の自分となりたい自分の姿の間で、その差分を可視化し具体化しましょう。

すると、どの性格 1 を変化させ、どの性格 2 を伸ばすのか が見えてきます。

 

次に、その性格 2 を伸ばす努力をすれば、なりたい自分の姿に近づくことができる。

そして、半径が大きくなると、半径の大きさ以上に、人間性(=体積)や信頼性(=表面)を高めることができるのです。

つまり、自分自身に何らかの気づきが生じたら、自己変革は可能だということです。

 

例えば、今の自分は、短気で自己中心的な考え方だ(性格 1)。

今後は、他人の意見を聞くように心がけたい(性格 2)。

と思ったら、まず自分の性格 1 を、自分の意志で、気長に温和に変えるよう努めよう。

 

次に、性格 2 の傾聴力を強化する技法を学びつつ強化していこう。

すると、表面積が大きくなり、多くの人達との円滑なコミュニケーションや信頼性向上に繋がり

最終的には、自分自身が大きく成長していくわけです。」

 

どうでした?言葉で通じましたか?

高校生の方が有利かもしれませんね、私、表面積の方程式なんて既に忘れてしまいましたよ。

 

でも、何が言いたいかというと

人間には変えられないもの、変えられるもの、増やせるものがある。

だから、自分自身を変えていくのは努力次第で出来る。

という事なんだと思います。

 

 

これは、ダンサー達にも言いたい。

骨格、身長、足の長さなどではなく、

踊り方、体の使い方は変えられる。

 

ケガのリスクを減らすことが出来れば、レッスンを100%使う事ができるので、上達の幅は広がり、

オーディション数を増やすことが出来れば、ダンサーとしてのチャンスも増える。

ということですよね。

 

そして、さっき出した例の身長や足の長さなどは、

成長期だったら彼らのポテンシャルを最大限に引き出してあげることが出来るはずです。

 

これは11周年イベントの成長期セミナーでもお話しましたが、

寝る時間と食べるものを増やすことで、体が成長出来る。

 

体の成長とは、骨の成長で、それって手足の長さや身長に影響するわけですよね。

だからね、みんなが思っているよりも、r1の球は小さいのだと思います。

そしてr1が健康であればある程、その上に乗っかってくるr2、r3を大きくすることが出来るので

ダンサーとしてのチャンスも増えるはずです。

 

まとめ 愛さんパパからのアドバイス

ということで今日のポッドキャストでは、愛さんパパからのアドバイスを一緒に読んでみましたが、いかがでしたか?

楽しんでもらえました?

それとも、解剖学やケガの話の方が好きですか?

今後のポッドキャストの内容の為にも、10年間やってきたDLSポッドキャストへの感想も

メールインスタDMで教えてくださいね。

 

終わる前に、アドバイスをまとめてみましょう。

  1. 様々な生活環境や外出環境を作りながら、多くの興味と遭遇できる機会を作る
  2. 岐路選択、全て正解
  3. 大きな球になろう

 

皆さんにとって、一番心に響いたものはどれでしたか?

また残りの4つのアドバイスも聞きたいですか?

感想、リクエストお待ちしております。

 

では、今日のポッドキャストはここまでになりますが、

終わる前にお知らせ。

 

DLS11周年イベントの動画クラス

「ダンサーの食事」「バレエシラバスから読み解くバレエ教育」へのお申込みは来週までになっています。

また延長された「保護者セミナー」、追加された「スタジオ内熱中症予防アイデア」動画も同じく、

来週8月24日までがお申込み、そして8月31日まで視聴可能となっています。

勉強したい人は、DLSサイトよりお申込みをお忘れなく!

 

イベントの売り上げは、このポッドキャストをはじめ

無料のダンサーサポートに使われます。

どうもありがとうございます。

 

Happy Dancing!

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