180度開脚したグランパドシャができるようになりたい!と思ったこと、
きっと誰もがありますよね。
今回は、ザ・バレエ解剖学的な視点からグランパドシャを上達させる方法に焦点を当て、
必要な基礎やエクササイズについての情報をまとめました。
オーバースプリッツとか体重とかではなく、
正しい知識でレッスン中のお悩みが解消されますように!
Transcript
みなさんこんにちは、DLSポッドキャストへようこそ、佐藤愛です。お元気ですか?
ダンサーズライフサポート、通称DLSは”生徒の安全と将来の健康を第一に考えるレッスンを「当たり前」に。”を合言葉に、
元オーストラリアの政府認定バレエ学校専属セラピスト兼、セミプロフェッショナルレベルのダンサー向けエクササイズ、解剖学とケガ予防のクラスの講師を担当してきた佐藤愛が、
大好きなバレエを心ゆくまで続けたいダンサー、バレエの先生へ情報をお届けしています。
今月のポッドキャストでは、ザ・バレエ解剖学な内容をお伝えしますね。
ただの解剖学勉強として、筋肉や骨の名前を覚える事が目的ではなく、
バレエの悩み、問題を解決するため、テクニック分析を解剖学視点から行い、
必要なエクササイズやレッスン内容を導き出す。
時には解剖学だけでなく、物理や床との距離など環境要因も考えますが
結局戻ってくるのは解剖学。
だって、ダンサーだって人間ですものね。
宇宙人じゃなく、人間だったら人間の構造を理解する必要があるし、
月ではなく、地球で踊っているなら重力に負けないように体を動かす必要があるから
筋力が必要だということも分かりますよね。
そして、今日のポッドキャストもそのつながり。
今日はグランパドシャを上達させる方法についてお話していきましょう。
では本文です。
いかがでしたか?
11月末のインスタライブでも、リクエストを受けてグランパドシャについてお話したんですね。
詳しくはライブで30分くらいかけてお話しているのですが、
今日のブログになかったポイントとして、
プロを目指しているダンサーがグランパドシャを練習したいとしましょう。
「プロを目指しているから180度開脚して飛びたい!」
という意味ね。
だから、床でオーバースプリッツが出来ないといけないんだ!とか
体重が軽くないとジャンプが高く飛べないんだ!
なんて言っているとしましょう。
バレエ学校で10年以上留学してくる人達も、
留学する人達も、もちろんプロになる子達も見てきました。
特にプロのオーディションでグランパドシャまで残れるダンサーは少ないです。
バーレッスン、センターなどで落とされていないという事だから。
バレエ学校の試験で出てきたとしても、1時間半~1時間45分のレッスンの最後に数回です。
よって点数が大きい場所ではありません。
本当にプロを目指しているなら、大切なのは基礎です。
この人達のレベルの基礎とは、バーレッスンです。
だってそこが最初の登竜門だから。
オーディションだろうが、学校の試験だろうが、大きなコンクールの予選ビデオだろうが。
そして、そこに追加して英語力も大切だとライブではお話しました。
理由は、オーディションでは絶対に面接が入ってくるし、
バレエ学校で留学した際、上手になりたかったら先生の注意を聞かなければいけませんから。
日本の多くのスタジオは、先生がお手本を見せてくれるけど、
バレエ学校、バレエ団レベルになったら、先生が言葉でアンシェヌマンを伝えて終わりです。
ライブのコメントでシェアしてくださった人がいるように、
バレエ留学していても、英語の試験があるところもあるし、
先生の注意が分からなかったら怒られた、というコメントも来ていましたよね。
本当にプロを目指しているなら、来年こそ努力の方向性を見直した方がいいと思いますよ。
同じことをしていたら、同じ結果しか出ないのですから。
何度もバリエーションの練習をしていても、スプリッツジュッテが出来ないなら、
あ、スプリッツジュッテとは180度に開いたグランパドシャやジュッテの事ね。
同じことを繰り返していても効果は出ないと思います。
知識があれば解決する事は、本当に多いんですよね。
バレエ解剖学、一度勉強を始めたら自分の指導への自信が一時的に落ちるかもしれません。
分からないことが多く出てきたり、今までの指導に疑問をもったり。
だけど、生徒達がバリエーションを踊ったら、基礎が出来ていないのが見えてくるのと同じように、
先生も成長するためには、出来ない自分と向き合わないといけないのかもしれませんね。
という、私もそうですが。
ということで、今週のポッドキャストはここまでですが、
2023年最後のポッドキャストとなる来週は、
新しい事を学ぶステップについてお話していきたいと思います。
お楽しみに!
Happy Dancing!