DLSポッドキャストepi484 ピルエットの基礎って何?

 

「基礎って何ですか?」という質問が届きました。

私は、基礎とは、テトリスのように穴が空かないよう重ねていくことだと思います。

4歳の子と中学生で基礎レッスンが違うように、

「レッスンで何をやっているか?」によって「何が基礎か?」は変わります。

無料の「ピルエットの準備 レッスンプラン」ミニeBookで学んでみてくださいね。

 

 

聞きたい人はこちらから(読みたい人はスクロールしてね)

 

 

 

みなさんこんにちは、DLSポッドキャストへようこそ、佐藤愛です。お元気ですか?

 

ダンサーズライフサポート、通称DLSは”生徒の安全と将来の健康を第一に考えるレッスンを「当たり前」に。”を合言葉に、

元オーストラリアの政府認定バレエ学校専属セラピスト兼、セミプロフェッショナルレベルのダンサー向けエクササイズ、解剖学とケガ予防のクラスの講師を担当してきた佐藤愛が、

大好きなバレエを心ゆくまで続けたいダンサー、バレエの先生へ情報をお届けしています。

 

 

今日のポッドキャストでは「ピルエットの準備 レッスンプラン」ミニeBookを作った裏話をお届けします。

ピルエットの準備と書いてありますが、これって基礎の事を指すんですよ。気づきました?

ピルエットに必要な基礎が身についていると、ピルエットが出来るようになりますよね?

 

逆にピルエットがアンシェヌマンに出てくるときに、

  • 初めてルティレを知った
  • 腕の小さな3番ポジションから、腕を開いて、ルティレと同時に1番ポジションに集めてくるというコーディネーションはやったことがない
  • フィニッシュの時に、ルティレデヴァンから少しつま先を持ち上げて、デリエールにする事実を知らない

となったらピルエットできないでしょ。

こうやって考えると、ピルエットの基礎というのは、ピルエットの準備と同義語だと分かりますよね。

 

 

2023年10月にプレゼントした「脱・つまらない基礎レッスン」は多くの先生が手に取ってくださったようです。

手に取った、と実際にレッスンに取り入れた、は別問題ですが、

300人以上がダウンロードページに到達したのは見えました。

そして複数の先生方から、「基礎は何かも教えてほしいです」という声を聞きました。

 

eBookをダウンロードしてくださった皆さんなら分かるように、

あの本には基礎レッスン「が」何か、は書いてありませんでしたよね。

理由は、クラスのレベルによって「何が」基礎なのか?が変わるからです。

 

例えば、

  • バレエは週に1度
  • 4,5歳のクラス

だったら、

  • まっすぐ立つ
  • バーに両手を乗せる方法(これ、指導していない人が多いけど!)
  • 足の6番ポジション(もしくは両足揃えて立つ、バレエスタンス)や小さな1番ポジション

などが基礎になりますが、

 

  • レッスンは週に2-3回
  • 発表会やコンクールでソロを踊ることもある
  • 中学生のクラス

だったら、

いくら基礎が大切と言っても「6番ポジションで立ちましょう!」をやっているだけではレッスン内容についていけません。

 

この子達にとって基礎とは

  • 足の全てのポジション
  • 様々なポーデブラ

片足バランスはもちろん、ピルエットなども入ってくることでしょう。

 

たとえまだ、

  • ポワントで踊っていない
  • グランパドシャのような難易度の高いジャンプはしていない
  • 複数回転ピルエットはしていない

としても。

 

 

つまり「レッスンで何をやっているか?」によって

「何が土台になっているか?」

言い方を変えると、「何が基礎か?」が変わるのです。

 

だから、「基礎が身についていない」と言われた場合、

「その踊りを行うレベルに必要な土台が出来ていない」という意味なんですよ。

先生から、基礎が身についていないと言われましたが、具体的には教えてもらえませんでした。

という声も聞きましたから、書いておきます。

 

 

時々、先生も基礎が何か分かっていない場合があるし

基礎とは甲を出すこと、180度の一番ポジションが出来ること、と思っている先生もいます。

床で開脚が出来たら、柔軟性の基礎が出来たと思っている人もいるみたいです。

 

基礎が身についていない!と先生に怒られる生徒の声をよく聞きますが、

基礎レッスンを提供していなかったら、基礎が身についていない原因は先生にあるんですけどね。

もちろん、先生も可哀そうな人かもしれないという話を過去にしましたよね。

先生の先生が教えてくれず、時代的に先生に聞くことはもちろん、オンラインで検索することも出来ず。

仲間がどんどん怪我していって、

ほかの子がバレエを辞めるたびに、「あの子はやる気がない」「あの子はバレエに向いていない」など本人のせいにされるのを小さいうちから聞いていたら、

  • 根性でどうにかすること
  • 出来ないステップがあったら、生徒のせい
  • 痛いのは当たり前

と考えてしまって仕方がないのかも。

 

いくら勉強していても、3歳から言われ続けた洗脳が、完全に抜けるには

長い時間と、相当の努力が必要です。

 

その気持ちはよくわかるんだけど、

お金もらって、プロとして指導しているのは自分なんだから

勉強しないと、生徒に合わせる顔がないよ、とも感じます。

ただこの話をすると、長くなりますし、鬼の愛も発動しますから、今日は辞めておきましょう。

 

 

さっき使った例をもう一度引っ張ってきましょう。

幼稚園生に求める基礎のレベルと、中学生に求める基礎のレベルは違いますよね。

幼稚園児に180度の1番ポジションは不要です。

でも、5番ポジションを習っている中学生だったら、その前に1番ポジションが出来ていなければいけません。

 

メルマガでは、基礎とはテトリスみたいな感じ、と説明しました。

テトリス、分かるよね?

ブロックがちゃんと重なれば、上部にスペースが生まれる。

上手く重なっていなければ、どんどん問題が積み上がっちゃって、ゲームオーバーになる。

どっちの方が長くゲームを続けていられるか?

もちろん、地道にブロックを並べて列を消していける方なんですよね。

 

なので、11月のプレゼントは「ピルエットの準備 レッスンプラン」ミニeBookなんです。

回転の指導の「前に」やらないといけない部分を

1つのアンシェヌマンにまとめました。

1つのアンシェヌマンなら、レッスンに追加しても時間に影響しないはずです。

 

無駄なストレッチを辞めて、

意味の分からないリンバリングの代わりに

どうしてこの振付を練習するのか?が

先生も、生徒も分かっているものを追加してください。

 

生徒が何のためにやっているのか?が分かると上達が早まるというのは、

トレーニング原則の1つである「意識性の原則」にもあるとおり。

 

すでにピルエットを練習している人、練習させている先生は

  • ピルエットの動足のつま先は、どの道を通るのが正しいか説明出来ます?
  • 腕を1番ポジションに集めるタイミングはいつでしょう?
  • 回転が終わって、腕を開くタイミングは?

を説明出来ますか?

 

 

頭で分かっていても、できない事ってあるじゃない?

股関節からターンアウトを保つ、と分かっていても

踊っていると忘れてしまうみたいな感じ。

ということは、頭ですら分かっていなかったら

多分出来ないですよ。ね?

すっごくいいレッスンを受けてきたダンサーを除いて。

 

時々、よくできたレッスンプランを小さいうちから習ってきた人は、

勝手に基礎が身についているので、気が付いたら回れるようになっていた、という人もいるんですが、

そういう人はDLSをフォローしていないと思うので割愛します。

 

今回のeBookは、自主練にも使いやすくなっています。

先生が勉強してくれないスタジオに通っていたら、自分でやってください。

テトリスのブロックがかなーり積み上がっちゃっている人でも

お家で、椅子や壁を手に、地道に練習する事が出来ます。

 

メルマガ登録をしてある人は、11月15日にお送りしたメールからダウンロードしてくださいね。

見つからない、まだ登録していないという人は、

このポッドキャストのブログバージョン、www.dancerslifesupport.com/episode484

からリンクを探すか、

hello@dancerslifesupport.comにピルエットeBookください、と教えてください。

ということで、今日のポッドキャストはここまで。

 

基礎とは、つまらない繰り返しではなく、やりたいステップの準備なんだ!と分かってくださったら、

そして基礎はテトリスみたいに、穴が空かないよう、重ねていく行為なんだ

と理解してもらえたら嬉しいです。

 

来週は、発表会を成功させる秘訣をお届けしますのでお楽しみに…

 

 

Happy Dancing!

佐藤愛

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