これさえ買えば、良くしてくれるはず。
この学校にさえ行けば、ダンサーにしてくれる。
モノ、場所、人にあなたの大切な将来を任せるのではなく、
自分で責任を持ってやる、100%吸収する、しっかりと勉強するという事が出来なければ、
夢はかなわないんですよね。
という私も、バッチリやっちゃっていました。
暴露も一緒にお届けする、2022年振り返りエピソードです。
教師のためのライブラリ、グランドオープニング期間は2022年12月31日まで!
申込を忘れていた方は、割引+特別ワークショップがついてくる今のうちにどうぞ
みなさんこんにちは、DLSポッドキャストへようこそ、佐藤愛です。お元気ですか?
DLSポッドキャストはプロの現場から健康なダンス生活を応援する情報サイト、ダンサーズライフサポートドットコムのブログ音声バージョンプラスポッドキャストだけの裏話などを毎週金曜日にお送りしています。
2022年最後のポッドキャストとなりました。今年も52エピソード、聞いてくださってどうもありがとうございます。
今日は、今までになく赤裸々にお話していきたいと思います。
このトピック、嫌がる人も多いかなと思ったし、こんなことを話して、皆さんに嫌われたらどうしよう、なんて思いもありました。
でも、バレエをやっていようが、やっていなかろうが、年齢やバレエ歴、ジャンルに関係なく、共通する部分だと思ったので、腹を括ってお話したいと思います。
テーマはお金。
ポッドキャストのエピソード名は、160万以上かけて学んだ間違い、でございます。
なに、愛さん、詐欺にでも引っかかったの?と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
自分の学びのためにお金を使いました。
でもね、これは今年に限ってではなく、毎年私は勉強にお金を使っています。
理由は、私の仕事は知識を皆さんにお渡しする事。
だから、まずは自分の中に知識を入れなければいけないんですよね。
インプットしないと、アウトプット出来ないから。
確かに、経験からも指導できます。
例えばバレエ学校で10年以上講師をしていた経験はなくなりませんし、
バレエ団の裏での研修や、バレエ学校時代の経験、メルボルンで一番大きなパフォーマークリニックで働いていた経験もなくなりません。
でも、経験と知識は違います。
私はこれをしてきました、という経験は、私、これ、してきた時代、の3つが揃わないと同じ経験を作ることが出来ないんですよね。
例えば、私、バレエ学校講師、2019年の終わりまでやってきた、の3つが揃わないと、この経験を再現する事は出来ません。
という事は、不可能なのようね、私、という人間がほかにいないので。
よって、経験に頼っていたら、生徒は成長していきません。
だって「あなた」が当てはまる人は、あなた以外にいないのだから。
その穴を埋めるべく、知識を入れるわけですよね。
経験+知識=心に響く指導 になると思うからです。
解剖学だけ知っていても、エクササイズだけやっていても、無駄じゃないと思うんだけど、
そこにダンサーはこうだよね、私もバレエ学校でこう感じてたよ、そして10年以上見てきた生徒ではこういうケースもあったよ、という経験と
解剖学、バレエテクニック、エクササイズをまぜ合わせて初めて、いい指導が出来ると思うですね。
子供の時だったら、親が習い事をさせてくれて、学校で勉強できるけど、
大人になれば経験も、知識も、買わなければ手に入らないものです。
しかも、私の場合、それだけを売っているため、ここにお金をかけるのは、
信頼してくれている皆さんへの誠意だと思うし、自分の仕事へのプライドだとも思います。
お金がなくて、時間がなくて、勉強出来てないけど、指導します。
というのは、私は非常に危険な行為だと思うんです。他人の人生がかかっているわけだから。
なので、今年は特に自分の勉強にお金をかけました。
2020年は特に、だけど2021年も、自分の勉強に時間を作る事が難しかったんです。
バレエ学校辞めて、DLS1本で行きます、今年は来日セミナー年に3回です、という時に世界が止まったので、ビジネスの舵をとるので精一杯だったし、
2021年にボディコンや月一勉強会などレギュラークラスを始めた時も、初めての事に挑戦でいっぱいいっぱいでした。
この時期は、自分のための勉強というより、サバイバルの為の勉強というのをたくさんしていましたね。
オンラインでやるセミナーって何?とか、どうしたらオンラインでも座って聞くだけではない、体験型クラスが出来るの?など色々考えて、
色々な人のクラスをうけたり、セミナーを受けたりしていました。
それが落ち着いた今年は、ようやく自分の成長のために勉強出来ると思ったのね。
リアクティブ、何かが必要になってから慌ててインプットではなく、プロアクティブ、積極的に、将来への投資という形での勉強。
でもね、あまりうまくいかなかったの。
それが今日のポッドキャストのテーマです。
大きな原因は、この金額と、私の考え方でした。
1つのコースが160万だったわけではないんですが、単価の大きな勉強をしていたので
これだけ払っているんだから、ちゃんと教えてよ、とか
これだけ払ったんだから、私のリクエスト聞いてよ、とかずーっと感じていました。
これね、そりゃそうじゃん、と思ってしまった貴方、この例だったらどう思います?
高級レストランで、これだけ払ったんだから、スプーンで食べさせてよ、みたいな感じ。
いくら、いいテーブルサービスで、いい食材で、シェフがわざわざ挨拶に来てくれたとしても、
スプーンで食べさせてはくれないでしょ?
今年を振り返って、一番心に残っている事、自分を省みて、足りなかったと思う部分はここでした。
もちろん、いい思い出、頑張ったことなどはありますよ。
1年365日、こうだったというわけではないです。
でも、スプーンで食べさせて系の考え方は、実は過去にもしていたことがあります。
バレエ学校時代。
留学さえすれば、上手にしてくれると思っていた。
留学さえすれば、誰かが「あなたがカンパニーに欲しいのよ」と引き抜いてくれると思っていた。
こういう感じ。
もちろん、この考え方では上達しません。
勉強さえすれば、指導が良くなるとか
コースで資格さえすれば、生徒が増えるだとか。
確かに、勉強しないと指導内容は良くならないだろうけど、勉強したらマジカルに指導内容がよくなるわけではありません。
因果関係と相関関係。
これを分かりやすく説明するために、私はこれを「森下洋子の法則」と呼んでいます。
森下さんは3歳からバレエを始めて、生きる日本バレエ界の象徴みたいになったけれど、
3歳からバレエを始めたみんなが、森下さんにならない。
こういう感じ。
勉強する→指導について振り返る→何かを変える→その結果が指導が良くなる、ですよね。
勉強する、次の日にクリスマスプレゼントのように枕元にいい指導が落ちている、ではなくて。
これが、たぶん足りなかったんだと思う。
これだけ払ったんだから、という考え方は、お金だけでなく時間でも言えるかもしれません。
これだけ時間を費やしたんだから、バレエ上手になって当たり前でしょ?
エシャッペ1000回したんだから、足首強くなるでしょ?みたいな。
ヤギをいけにえにしたので、雨が降りました、みたいな感じとでもいうのでしょうか?
ダンサーにはこの考えが多いと思います。
これだけ犠牲にしたんだから、これだけ痛い思いをしたんだから、あと少しプッシュすれば山の頂点に行きつくんではないか?みたいな感じとでもいうのでしょうかね?
実は隣に、エビデンスベース、つまり誰かが研究してくれて、道を整備してくれて、
簡単に登れる山道があるのにも関わらず、いばらの道を歩いていくみたいな。
今日のポッドキャストでは”みたいな”って言葉が多いですね。
誰かがやってくれるはず、という考えはやめなさいという内容のブログ、そしてポッドキャストをお送りした事があります。
サポートは必要だけど、代行サービス、代わりにやってあげる、ではありませんよ、という事。
さっきの山登りの例をとると、道の案内はしてあげるし、地図には載っていない休憩場所は教えてあげたり、
山登りが出来るようになるためのトレーニングに付き合ってあげるかもしれないけど、
貴方が代わりに登っても、彼女の役には立たないんですよ、という事ね。
指導者として、不要に手を出さないようにという目線では常に考えていたんだけど、
自分が生徒になった時に、この穴が出てきた。
しかも穴が出てきたことに、年末にならないと気づかなかったという認知の遅さもありました。
どおりで上手くいかないわけです。
では2023年はどうしたらいいか?何を変えたらいいか?
結局反省というのは、そこから学ぶ必要があり、学ぶためには、「何を学んだのか?」をクリアにして、「どうしたら回避できるか?」のプランを立てなければいけません。
勉強さえすれば、指導が良くなるという例で考えてみると、
勉強は役に立たなかったから、辞める、は反省ではなく、ギブアップです。
勉強は必要だ。ただ、勉強したからといって、勝手に指導が良くなるわけではないという学びがあった。
じゃ、どうするか?
- インプットの後にアウトプットをする時間を取る
- アウトプットまで視野にいれて、セミナーに参加する
- アウトプットを学ぶ勉強をする
これらは建設的なアイデアですよね。
ここに追加して、インプット、カップの中に注ぐ行為から、アウトプット、カップからあふれ出て、ほかの人に渡す行為、をするためにはカップがフルになる必要があります。
なので、勉強経験が足りない人、つまり知識も知識を入れるという経験も両方足りない人は、
アウトプットは後回しにして、今はインプット、自分の中に貯めるという作業を行う必要もあるかもしれませんよね。
特に、間違えて学んできてしまったという経験がある場合、
それらをカップの中からどかさなければいけません。
- 床の上でスプリッツが出来るのは上手な証拠
- 開脚はターンアウトを向上させる
- 痛いのはバレエをやっていたら当たり前
- 発表会前には痩せなければお客さんに失礼
なんて嘘ばっかりの考え方がカップの中に入っていたら、
それをどかす作業と、正しい知識を入れる作業の両方をやるから、なかなかカップがフルにならない、なんて感じる人もいるかもしれません。
今回の私のように、ずーっと昔に既に勉強したと思っていた、
誰かが私のためにやってくれる、という考え方が実はカップにへばりついていて、
何らかの拍子に、そのへばりついたゴミが浮上したきた、なんてこともあるかもしれません。
そして、いくら払おうが、何を買おうが、結局は生徒としての自分がどれだけしっかりと学べるか?にかかってくるんだろうなというように感じます。
じゃ、来年はお金を払って勉強するのを辞めるか?
答えはもちろん、NOです。
ダメだったのは、私の考え方なわけで、学びがいけなかったわけではないからです。
勉強するためにこれを買ったけど、時間を作らなかった。
じゃ、勉強材料買うのを辞めよう、はただの責任転嫁ですよね?
時間を作らなかった自分を修正する必要があるのだから。
私の場合は、誰かがやってくれるという考え方を変えて、自分でやる。
自分でやって、分からないところをメモし、積極的に聞く。
ここで、最初に書いた「ここまでお金払ったんだから」という考え方を持ってきて、
ここまでお金払ったんだから、疑問点は全て解決するぜ!とか
この人にちゃんと見てもらえるように、事前に準備するぜ!という方向へ考え方、学び方を変えていきたいと思います。
ということで、お金の話で2022年最後のポッドキャストというのも変な感じがするかもしれませんが、
どの職業でも、どの立場でも、物々交換をしない現代人は必要なトピックですから、何かのお役に立てていたら嬉しいです。
最後に、教師のためのライブラリ、特別割引がつくグランドオープニング期間は明日12月31日までとなります。
通常なら48,990円の1年会員証が、今なら48,000円で手に入ります。しかも特別ワークショップつき。
これって月単位に換算すると、4千円!
ライブラリ内全てのビデオ、現時点では100を超えるビデオと、クラス資料、そして3か月に一度行われるシークレットライブが手に入るので、
お財布に優しく、頭に刺激、そして大切な生徒の将来を守るための知識を手に入れていきましょう。
詳細はDLSサイトより。
もしくは、インスタでDMしてくださってもリンクをお届けできます。
図書館でお会いできるのを楽しみにしております。
では皆様、良いお年をお迎えくださいね。
Happy Dancing!
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