引き上げと脊柱起立筋

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今週の初めに広背筋についてお話しました。

覚えていますか?

 

今日はそのお友達、脊柱起立筋についてお話したいと思います。

 

脊柱起立筋、って聞いたことありますか?

「背筋」は?

 

解剖学を英語、日本語両方で教えていると、その国によって面白い言い回しがあることに気がつきます。

 

例えば、英語の場合、coreだとかabdsだとか皆言うけれど、本当にその意味が分かっている人が少ない。

core=コアマッスルのことですが、ジムとかスポーツ界で「これさえ鍛えれば大丈夫!」的な扱いをされています。

んでもって、core=腹筋上等!みたいなエクササイズがされています。

 

 

日本語でおもしろいものは、「そっきん」と言うヤツです。

腹筋、背筋、そっきんを鍛える!

っていうやつ。

そっきん!?

側近。

即金!?

 

側筋、っていうやつらしいですが、そんなもの解剖学の参考書には存在しません。

私の日本のバレエの先生も言っていたなー

「愛、そっきん鍛えなきゃダメよ!」

 

どこだか良く分からないけれど、大先生に質問できませんからね。

(先生に問答しちゃった若気の至りを披露してくれた、素敵なFBフォロアーさんがいましたが)

そっかーなんて思っていたのを覚えています。

 

 

春に名古屋のバレエスタジオ訪問のときに、このことが話題になり、面白かったです。

携帯の辞書で調べてごらんよ!

って。

そしたらやっぱり無いの。

これもactual correctionにみえるfeeling correction、って事でした。

 

さて。

今日は「背筋」と呼ばれるときに指されることの多い「脊柱起立筋」について。

これは、まーそのまま、脊柱を起立させる筋肉ってことで終了

とはいきませんから、見ていきましょうか。

 

背筋って言われるくらいだから、背中にあります。

イラストで見るとこんな感じ。

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ちなみに脊柱起立筋「群」なのでいくつかの筋肉がまとまっています。

大腿四頭筋が4つの筋肉から出来ている、

ハムストリングが3つの筋肉から出来ているのと一緒だね。

 

しっかりと見てみると、背骨に近いところから

棘筋(きょくきん)

最長筋(さいちょうきん)

腸肋筋(ちょうろくきん)

と言います。

 

ダンスの世界では脊柱起立筋、とだけ覚えておけばいいでしょう!

そしてトリビアだったら3つ違う筋肉がペアだから全6つある、

みたいに覚えておけば自慢できます。

 

いつものようにDLSでは実際にレッスン場で使える解剖学を基本にしていますから、

ここで棘筋だけを鍛える方法とか(無いと思う・・・私は知りません)

レオタードの上から最長筋を探そう!

なんてことはしません。

意味ないから・・・

 

 

ただ、ダンサーなら知っておきたい事。

それはこれらの筋肉がバレエ界のマジックワード、「引き上げ」を助けてくれます。

前の記事で、「引き上げ」って背骨のカーブを出来る限り真っ直ぐにすること、

ってお話しましたね。

 

 

あの時は(2013年ですよー昔だね)

骨と関節だけに焦点を置いていたから、今日は筋肉面を少し見ることにしましょう。

 

 

骨から勉強する理由はもうお話しましたしね。

 

脊柱起立筋のお仕事は、背骨をきちんと伸ばすこと。直立して体を動かすこと(例えば、歩く。だとか)

姿勢維持に大切な筋肉です。

 

 

バレエを習うと綺麗な姿勢が見につく、と言いますが、

それはこの筋肉をしっかりと使うから。

 

グランパドシャの着地時に背骨が丸く曲がってしまうとか、

ソテのときに体が後ろにえびぞり見たいになってしまう。

と言うとき、この筋肉をはじめ、体幹の筋肉のバランスが悪い、という事になります。

 

 

体幹、ってここでは言うけれど、胴体全ての筋肉、ってことね。

流行ワードらしいですが、全ての筋肉をいっぺんに指す事の出来る便利な言葉なので使っています。

 

背骨の両側にある筋肉なので、ペアで働くと背中のエクステンションや(そらせること)、

姿勢を保つ、と言う動きをしてくれるのですが、

片方だけ動くと、体を横に倒してくれる助けをします。

左右均等に体を使えていないと、この筋肉のサイズが変わってきてしまいます。

 

 

この筋肉のトリビア。

皆さんにお勧めしている「インサイド・バレエ・テクニック」と言う本にも書いてある通り、

この筋肉は下向きの力をだして、脊柱を伸張させてくれるんです。

 

どういうこと?

脊柱を下に、下にとひっぱっることで長さを作り、背骨を真っ直ぐにしてくれるんです。

あれ???

引き上げ、って上げるんじゃないの!?

 

そうそう。

引き上げもfeeling correctionのひとつな使われ方をすることがありますからね。

 

下に引っ張ることによって伸ばす。

という動きをしてくれるって、分かりづらいですよね。

でも、このバランス、素敵な踊りをするためには絶対に理解しておきたいこと。

でも長くなってしまうので、この話はまた今度に持ち越しましょう。

 

 

今日知りたいこと。

 

脊柱起立筋という素敵な筋肉の存在。

そしてこれたちは「起立」、つまり背骨たちを真っ直ぐに保つ筋肉です。

体をサイドに曲げる手伝いもしてくれます。

背骨の引き上げのサポートもしてくれます。

(ただし、下向きに引っ張るのだけれど・・・)

 

ちゃんちゃん!

 

Happy Dancing!

ai

 

 

 

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