*この記事は2013年9月にアップされた後、より読みやすく最新情報にするために2020年に編集されています。
前回のブログでお話した、ストレッチ信仰、貴方もカルト集団の一員でしたか?
私はずっぽりストレッチ信仰賛同者でしたよ…遠い目。
前回のポストを読んで、
「私のスタジオでは誰も怪我していませんし、伝統的なストレッチで成果が出ています!」
という先生もいるかもしれません。
毎日ストレッチしても、体も硬いし、あちこち痛い。
足は低いし、つま先は伸びない
きっと私はバレエに向いていないんだ!
といってやめていく子供達はたくさんいるでしょう?
もしかしたら受験だからとか言い訳をしてくるかもしれないけど、
受験が原因だとしても、本当にレッスンが楽しかったら、そのあと戻ってくるもんね?
また、教師に痛みの話が出来る生徒、ダンサーがどれくらいいるかも疑問です。
昔、自分の先生に怪我の相談出来ました?
- 努力は痛みが伴うもの。だから痛いなんて言ってられない!
- 折角もらった役だもの、痛くてもリハーサル頑張らなきゃ!
って思ったことありません?
「こんなこと、知らなかったです!」という声も聞きますので、そのような人たちに情報をお送りできて嬉し限りです。
まぁ、ストレッチをクラスの中で指導して、お金をもらっておきながら「知らなかった」っつーのはどうかと思いますが、
過ちを認めて、どこかでスタートを切らないといけないですよね。
どこそこの政治家みたいに頭を下げて、写真撮影して、そのあと同じことばっかり繰り返している、となったら別だけどさ。
今日は、日本の将来を憂うのではなく、どうやってストレッチするのが安全なのか。
という話をしてたんだよね。
ダイナミックストレッチはいいかもしれない
- もしするんだったら
- ストレッチをしなければいけないんだったら
- 安全に出来るんだったら
- 怪我している部分でなければ
というのを前提に、「動的ストレッチ」と言うのが一番安全のようです。
「ダイナミックストレッチ」と呼ばれることもあるみたい。
素晴らしく簡単に言ってしまうと動きながら行うストレッチ、ってことね。
2010年に出された広島大学院によるリサーチによると、スポーツの10分前にダイナミックストレッチを行うことがより高いパフォーマンスを期待できる、という事になっています。
私個人としては
これってウォームアップをしっかり行っていることになるから、そりゃー効果は出ますでしょ、って考えてしまいます。
大きな筋肉を動かせば動かすほど、血流が良くなる。
ということはウォームアップの記事に書いたように、たくさんのメリットが生まれるはずだしね。
ちなみにダイナミックストレッチとは動きながら行うストレッチであり、
- 可動域の最大限で止める動き
- 可動域の最大限まで動かす
ではありません。
素早くやらなければいけない! でもないです。
そうするとバウンシングさせるストレッチになっちゃうのでお気をつけて。
筋肉は動かせば片方が収縮し、もう片方が伸びますよね?
という当たり前な事を考えると、運動していると筋肉は伸ばしているんですよね。
ボディチェックストレッチ
プロダンサーのレベルな人はレッスンの前に、ボディチェック・ストレッチを行う場合もあります。
これは、軽くストレッチしてみて、体のいうことを聞くストレッチです。
その時見つけた、硬い部分を時間をかけてウォームアップしたり、
レッスンのスピードを考慮する事が出来ます。
左右差を考えたり、疲れぐらいをチェックしたりもできます。
プロダンサーにとってお仕事、つまりパワーを一番発揮したいのは夜のパフォーマンス。
もしくは昼間のリハーサル。
だとしたら朝のレッスン自体がウォームアップなわけ。
その前に体の声を聴いて、今日のウォームアップ(=クラス)では何をしようかな、と吟味しているのね。
(もちろん、体が出来上がっている成人で、実力が認められてカンパニーにいて、医療チームがついているであろう、というバックグラウンドは理解しておきましょう。)
リラックスのためのストレッチ
静的ストレッチ、つまりその場で(ほとんどのケースが床で)筋肉を伸ばすストレッチは、体をリラックスモードにしてくれます。
ヨガの瞑想、究極のリラックスに行く前に行う動きだったり、
1か所に長く止まり、深く呼吸を続け、体の感覚に耳を澄ます、つまりマインドフルネステクニックとしても使えます。
夜寝る前にストレッチする、というのは別にそこで体を柔らかくするためではないです。
でも眠りの質をあげ、疲れをとってくれるから体が動きやすくなったり、
筋肉の修復の時間を作る(寝ている間しか筋肉は修復されない)ので、筋繊維が健康に、柔らかくなるから動きやすくなる。
というのはアリですね。
この場合伸ばしているのは筋肉であり、関節やその周辺の軟部組織ではありません。
- 関節の最大可動域で止まる動き
- 関節が空中に浮いていて、体重を骨ではなく靭帯がサポートしなければいけない形
では行いません。
お家でストレッチを課題にする場合、教師はどうやってストレッチするのかをしっかりと事前に教える必要があります。
ストレッチするのよーって言っても分からない子達が多いし、結果ネット検索やら、インスタとかを見て変な真似をしてくるから。
まとめ:ストレッチのDO
ダンサーの体は柔らかいだけでなく、強くなくてはいけません。
そして幾ら柔らかくても、舞台で使えなければ意味がない。
それを頭にいれつつ、ストレッチの種類や理由、そして時間帯などを考えて取り入れるんだったら全く問題はありません。
ただし、ストレッチもエクササイズの一部ですからね、やり方をしっかりと「勉強している人に」学ぶべきかとは思いますよ。
それはバレエレッスンの指導者を選ぶのと同じだね。
Happy Dancing!
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