ポワント強化エクササイズクラス DLSセミナークラス作りの裏話

もう皆さんご存知のように、DLSでは年に2回、来日セミナーをしています。   冬のセミナーでは舞台で輝く為のレッスン. 留学のようにバレエ浸けの生活で自分を深く知ろう! という事がテーマでした。   解剖学を考えても、体は綺麗に動くのだ、ということ。 そしてテクニックを上達させると、シンプルなエクササイズさえ美しく見える、 という事を体感してもらいたくって作りました。     春のセミナーではそのための体作りがゴールです。 つまり、正しくレッスンに作れるための「体」を作っておくことで、 レッスン中の注意がより早く身につく。 ということは短期間で上達できる、っていう魂胆です。     春にはスタジオ訪問という事をしています。 これは地方のダンサーにもセミナーを受けて欲しい、という気持ちから、 私がスタジオに参ります! そしてそのスタジオのゴールに合わせてクラスを作っていきます。   例えば年齢、バレエ歴、発表会の内容・・・ こんなことを配慮しながら主催者のスタジオの先生と話し合っていきます。   今年で3年目のスタジオ訪問になる、SKバレエスタジオからのリクエストは 「中高校生向けにトウシューズ強化のエクササイズクラスをやってくれないか?」 というもの。   ポワントのみのクラスを作ることが難しい日本では必要な考えですよね。…

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アダージォをアダージォに踊る レッスンプラン編

この前、 この記事でバレエ用語からヒントをもらってアダージォを考えてみましたね。 言葉の表しているものを表現するにはどうしたらいいのか? それを考えながらアダージォというダンサーなら慣れているエクササイズのゴールを考えました。     あのあと、こんな疑問がわきませんでした?   「軸足がグラグラしてしまうのならば、 重心移動が滑らかに出来なければ 音楽を少し早くして助けてあげる、って言っても そんなことをしてたらどんどん音楽が早くなっちゃってアダージォじゃなくなっちゃう!」     「アダージォの意味は分かったけれど、ターンアウトだとかつま先だとか。 他にも気をつけることがありすぎて集中できない」     とかね。   アダージォをアダージォに踊るためには何をしたらいいの? というレッスンプランのほうを、今日は考えてみようと思います。       レッスンプラン、ってバレエの先生だけのものではないんだよ。 ダンサーだって自主練をするときの考える糧になるし、 トレーナーさんはどんなトレーニングがバレエに「直結」するのか考えることが出来る。 治療家さんたちはどんな体の使い方ミスが出てくるのか見えてくるし。  …

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アダージォをアダージォに踊る バレエ用語編

白状しましょう。   バレエを始めたのが6歳。 それから19歳までの13年間、私はバレエ用語なんてほとんど知りませんでした!!   17歳でカナダのウィニペグバレエスクールのサマースクールに参加しているときも 必要だなんて感じたことがなかったですし、 18でACBに来たときもなんだかなーって感じでした。     小さな頃から踊ってきたじゃない? だからステップの名前なんかよりも、動きで覚えていたんだよね。   19歳になるかならないか、あたりのバレエ学校1年目。 ケガをしていた私は暇つぶしに解剖学の勉強を始めました。 (その時の話はここでどうぞ)   当時解剖学なんてしっかりしたものではなかったけれど、 そのクラスの中にステップの名前や動きの理解、というのもありました。   そこで初めてステップの意味を「暗記しなきゃ!」←テストのためにね。 って思ったのがバレエ用語に出会った最初。     その後紆余曲折の果て (p.s.紆余曲折。漢字で書くとこうなんだーなんてヤケに感心してしまった) 気づいたこと。     バレエ用語は大切だ笑…

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「つま先を伸ばす」を深ーく考えてみる。パート2

久しぶりのシリーズものです。   この前は「バレエ」という芸術の中の「つま先を伸ばす」 という意味を考えてみました。   そして行き着いた結論は「見た目」 美しいラインを作りたいから伸ばしたい。 というところ。   だけど、「美しい」って人によって曖昧。   トレーニングのためだけ、 つまりバレエを芸術としてみるのではなく、バレエ「の」トレーニング、としてみたときに   見た目・・・ジェスチャーレッグ 使い方・・・ジェスチャーレッグ、軸足 強さ・・・軸足   という3つのポイントを 舞台上でしっかりと「使える」ように練習する必要がある。   という事をお話しました。 ・・・ したんですよ。 不安だったらパート1に戻って考えてきてね。   さて今日はこの3つの点をもう少し掘り下げていきます。   これら3つのカテゴリーがカバーできていないと美しいつま先とはいえません。 が、伸びたつま先、というのはステップをただ単にこなすだけならば必要ありません。…

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「つま先をのばす」を深ーく考えてみる。パート1

つま先をのばしたい! 足の甲をのばしたい! つま先が綺麗なりたい! こんな悩みはどこでも聞きます。   バレエ学校。 クリニック。 ブログ。 メール。 どっかのネットフォーラムとか。   どの筋肉を使うべきか。 どうやって強くするか(←強くするってどういうことかも考える必要があるね) なんのエクササイズが効果的か? などなど、質問は耐えません。   つまさきが綺麗になるってなによ? のばすってどこまで伸ばせばいいの? 解剖学的に言うとつま先を曲げているんだけどね。。。?   つま先を伸ばすエクササイズについてはこちらに書きました。   今日は単に 「バレエ」という芸術の中の「つま先をのばす」という意味を考えてみましょう。   バレエをスポーツと仮定した場合、つま先の伸びに点数がつくはずです。 つま先がかかとの骨よりも下がっていれば3点。 甲の部分がまっすぐになれば1点。 つま先が足首よりも高くなれば減点。  …

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踊りだすとターンアウトをキープできないのは何で?

今日はDLSフォロアーさんから頂いた「踊っている時にターンアウトがなくなってしまう」という質問に答えていきましょう。 ターンアウトについての記事は昔書きました。 股関節からのターンアウトとはナンなのか? この辺を復習しておいてくださいね。   アンシェヌマンが始まる前の立ち姿は美しいダンサー。 それなのに踊り終わったら5番ポジションが「くの字」になってる。   または発表会の写真を見て愕然! ターンの途中が完全にターンイン!!   こんな悩みありますよね。 美しい5番から、まぁまぁのルティレに上がり、デベロッペされた足は・・・・ 残念っっ!   そんなことを考えながら、ターンアウトって何か?を考えましょう。 ターンアウトって何? ターンアウト。 これは大腿骨を外旋させること。 それだけではないけれど、それが原点。   それはDLSを読んでくれていたらもう分かることですよね? (あ、しまった。分からん。と言う人は解剖学の記事を並べてあるページから 復習しておいてくださいよっ!)   ではここで問題です。   ターンアウトって ポジション?(形) ムーブメント?(動き)…

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ジェスチャーレッグと軸足の違い。

    ポワントボールの記事で、ジェスチャーレッグと軸足について少し触れましたが、 今日はそれをもう少し掘り下げていこうと思います。   これはただ今怪我をしている日本人留学生のMちゃん向けです笑   フィッシュ、という足の形を知っていますか? 逆かまあし、と言われることもありますね。 かま足は? アライメントの面だけで考えたとき、 第二中足骨は膝蓋骨と同じ方向を向き、 足首の真ん中を通っている。   というのが解剖学的な考え方です。 もちろん、足の形とかによって変わってきますが、基本となるライン、という事で。   ここで出てくる質問。 でもプロ達のつま先はそうなってないじゃない!   写真を例に見てみましょう。   上げている足のつま先ったら、完全に違う方向をむいているじゃない!!   そうなんですよね。 これがジェスチャーレッグと、軸足の違いです。   ジェスチャーレッグ、つまり動かして「魅せる」足先ではある程度の「遊び」のエリアがあります。 これはラインをより美しく見せるため。 そしてよりターンアウトしたように見える錯覚のためです。…

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バレエシラバスって何?教師用

かなり前の事になりますが、バレエシラバスって何?という記事を書きました。 今日のバージョンは教える人用。 将来バレエを教えたいな、と思っている人や、今スタジオでアシスタントをすることがある人も是非読んで下さい。 復習:シラバスとは? バレエシラバスというのは教育法。 だけれど国際的に認められるわけでもないし、プロを約束してくれるものでもないから気をつけよう。 って事をお話しましたね。   バレエを教える場合、そのときシラバスはよくもあり、悪くもあるもの。 メリット、デメリットはたくさんありますし、シラバスによって違うと思うので一概には言えませんが。 今日はそこから2つの例を取り上げて見ましょう。 発表会の配役 これに頭を悩ませる先生は多いのではないでしょうか? A子ちゃんは頑張っているから挑戦できる振付を上げたいけれど、 同じクラスのB子ちゃんは最近休みがち・・・なんだけれど彼女は小さいときからスタジオにいるし、何よりもお母さんがうるさいっ!   バレエ学校ではこのような問題は殆どありません。 というのは中間試験、年末試験で点数、ではないですけれど結果が出るからです。 また、新年が始まるときにご両親の方々に釘を刺してあります笑   「この学校を選んだ限り、学校の方針に従ってください。私達は教育のプロです。」 と。 まーシロウトならば文句を言わずについて来いって感じですかね。 また嫌いだったら辞めなさい、というところもありますが。   シラバスを適用し、試験を行うと、第三者の先生から試験結果が届きます。 よってある意味突き放した、当日の実力、という事で。   ですから信用できるシラバスで、信用できる試験管が来る場合、配役もその試験結果にそって行うことが出来ます。  …

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ポワントボールに対する個人的考え。

*2014年の記事を読みやすいように+新しい記事のリンクをつけて編集しました。 考えとしては2014年から全く変わっていません。   最近YouTubeでも宣伝が入るようになったポワントボール。 これに対して、そしてこれに似た質問をよくされるのでここで一気に答えてしまいます。 私、佐藤愛の個人的な考えですからね。 まずは記事を読んでみて、そして自分なりに答えを出してみてください。 まず最初に:知識があれば何でもできる どんなエクササイズでもそうですが、しっかりやれば効果が絶大。ちゃんとやらなければただの動き。 正しい知識がある人が、正しく体を見てくれる人がいる必要があります。 自分の癖って自分では分からないから、それを指摘してくれる人がまずは必要ってことね。   自分で何をやっているのか? 何が目的なのか? どうしてこのエクササイズなのか? どうしてこれが目標達成になるのか?   という部分が分かっているダンサーであれば何でもできると思います。   逆にいうと、ストレッチもエクササイズも、上にのせた質問4つにしっかりと答えることが出来なければやらない方がいいかもしれません。 癖があるままでエクササイズをする=間違った癖をどんどん強くする ということだというのは頭に入れておきましょう。 指先への意識を向けることにはなるかも ポワントボールのように足先でものを掴む、という動きは足先に意識を向けることが出来ます。   レッスンのときに他の動きを考えるのに夢中でつま先まで意識が出来ない。 という人はとても効果があるのではないでしょうか?   ですが。 レッスンのときにつま先まで意識が出来ない…

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股関節からのターンアウトの一歩先

ターンアウトをすると、ふくらはぎが後ろに落ちてしまいます。 そのせいできれいに5番ポジションに入れようとしても、ふくらはぎが邪魔で入りません。 ふくらはぎをまっすぐ上に立てようとすると、お尻がすごく前にきてうまくバランスがとれません。 というお悩みメールを頂きました。 今日は股関節からのターンアウトの一歩先に進んでみましょう。 股関節からターンアウトしなければいけない最大の理由は 怪我予防(膝関節、足関節の負担が減るため) と ターンアウトをするおしりの筋肉たちは骨盤を安定してるから 骨盤が安定すれば体幹も安定し易くなり、 テクニックも上達するってわけ。 そして クラシックバレエに求められているから。 ちょっとふざけた感じに聞こえるけれど、これも理由のひとつです。 短距離走のランナーは短距離を早く走ることが求められます。 国語の先生は国語の文法を知っていることが求められます。 バレエダンサーはダンスのテクニックを使用することが求められます。 当たり前ね。 バレエのテクニックのひとつにターンアウトがあるから、ターンアウトをしなければいけない。 シンプル。 今日はもう一歩先に進んだことも考えましょう。 それは「股関節のターンアウト」をすると脚についている筋肉たちも一緒に動くという事です。 これね、考えるとあったりまえなんだけど。 レッスン中に忘れ易いんです。 筋肉は骨にくっついていますでしょ? 骨を回したら、くっついている筋肉たちも回ってきますよね? 真っ直ぐに立っているとき、ハムストリングとふくらはぎは後ろを向いていますね? 体の後ろ側にある筋肉だから当たり前。 この脚たちを股関節からくるっとターンアウトしたとき、 ハムストリングとふくらはぎの筋肉たちはお互いが向き合うくらいになりたいわけです。…

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