続 5本指タイツ 白黒つけよう?

5本指タイツの記事、とっても多くの人からメールやコメントをもらいました。 コメントは大きく分けて2つのグループに分かれ、 「やっぱり!!なんだか疑問だったんだよね」 というのと 「そんなーーーーーー」 っていうの。   そこで浮き彫りになったのは、「自分で考える力」でした。 なので今日は続編として、みんなからもらったコメントを使って考えていきます。 いつも白黒ハッキリではない コメントをくれた人達が悪い、とか、自分で考えていない、って言っていません。 考え方の偏りが多く見られた、という事だけです。   5本指タイツはダメ! じゃ普通のタイツは神!!! アーチをサポートするためにできているのねー流石バレエ! みたいな笑   とは言ってないだろ?ってツッコみます。   無理やりストレッチはダメ!=ストレッチ全体がダメ! ではない。 無理やりターンアウトはダメ!=ターンアウトがダメ! ではない。   でも同じように「外反母趾にいい、って聞いたから」という理由「だけ」で履いていた人も多くいたようですね。 体にいい、という言葉、日本人大好きです。   その理由は? それが当てはまる人口(性別、年齢、職業など)は?…

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5本指タイツはバレエに役立つのか?

5本指ソックスについてはよくセミナ―会場で話していたんだけど (話していた、というか「脱げー」っていっていた笑) 最近じゃ5本指タイツとかあるじゃないですか。   それについて色々聞かれたので、メーカーから非難される覚悟でいきましょう! 今日のテーマは「5本指タイツは果たしてダンサーの味方なのか?」   *最初に言っておくよ。何を買うか、買わないかは個人の自由ですからね! ただ、たくさんの同じ質問が来るから説明します。 結論だけ知りたい人は一番下へどーぞ。 まずは足の基本解剖学 足には3つのアーチがあります。 この部分は「ダンサーの足セミナ―」で4時間かけて話しているので簡単バージョンしかお話しないよ。 だってネバーエンディング記事になっちゃうもん。   アーチは生きています。 コントロールしながらアーチを上げたり、下げたりする必要があります。   プリエだけではダメで、ルルベだけではダメ。 上も下も、上手に使うことでスムーズな踊りになりますよね。 それと同じ。   アーチのお仕事は衝撃吸収。 ジャンプの着地などで床からの衝撃を最初にカバーしようとしてくれます。 偏平足はそれがないから、疲れやすいとかアライメントが悪いとか言われますが、 今回のテーマではないから割愛。   ロールインした足首や、ペンギン歩きで偏平足になってる子もかなりいますが、 扁平に見えても、機能している足なら問題ない。 ただ、扁平で、機能していない足はダメ。…

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全員が必ず成長する! ダンサーのケガ

  ほんのこの前まで、FBで10日間だけど特設グループをやっていたので 1週間ちょっとはかなりの時間をFB内で過ごしていました。   そこで流れてきた記事で「オシムの言葉で渡欧した日本人医師。最先端のスポーツ医学に触れた衝撃。」というものがありました。 最先端のスポーツ医学、という言葉に惹かれてさっそくクリック。 だからさ、SNSにいるとちょっとチェック…が1,2時間になるんだよね・・・笑   最初のページから超!がつくほどのいいメッセージがあったので抜粋してDLS流に読んでみます。 怪我を押して試合に出場し、未来を絶たれた若い才能 この記事全体を読んで、ストンと腑に落ちたことがあったんです。 なんで、DLSのメッセージが浸透しないのか。 あ、日本でもお金の入るサッカー業界でさえこんなに遅れていたら、バレエ界はもっと遅れてる。 だから、「愛さんの言っている事は分かるけど、そんなにうまくはいかないんですよ」と言われるのか。   その代償になっているのは若い、才能のある子達。 サッカーも、バレエも子供たちの憧れ!という位置にある職業なので、大勢の子供たちが習っていますね。 だからね、替え玉がたくさんいるのよ。 だから予防なんて考えなくてもいいんじゃないって思われるのでしょう。   少なくとも、バレエ界(世界中でも!)はそのような感じ。 日本の選手は治してもらうという受け身の意識が強い 本当にそう。 でも、治療家も痛い、痛くない、で判断すると思う。 だから、 痛い=じゃ、踊るなよ。 痛くない=じゃレッスンに戻れば? となる。   んで、踊りに戻ると痛いからさ、…

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ダンサーのケガ 骨膜炎

ターンアウトできてますか?本の先行予約終了があと2日に迫っているこの時期に、 あえて、ターンアウトとはまったく!関係ないこの記事を書こうと思ったのは、あるメールをもらったからです。   本人に許可を取っていないので、内容を抜粋だけしますが、 子供が疲労骨折をしていて、そのリサーチをしていたらDLSに行きついた。 疲労骨折の記事で説明した私の年齢と、娘さんの年齢が一緒。 親として悲しくなることもあるけど、記事を書いてくれてありがとう。 という内容でした。   あの記事からかなり時間が経っているので、2018年1月に行われたバレエの立ち方できてますか?先行予約イベントでは私の摂食障害についてもお話しています。 だいぶオープンに経験を話せるようになったと思う。   なかなかメールをいただいた全員に返信が出来ない事もあるんですが、全部目を通しています。 そういう悩みがあるんだ、と思ったら記事にすることもあるし、 ポッドキャストに取りいれたり、セミナ―でお話したりすることも。   今回のメールは私に「普通は普通じゃない」って事を教えてくれました。 私にとって、疲労骨折の知識は普通で、バレエ学校でもよく見るから話すけど、 その知識が普通ではないからシェアしなきゃいけない!って事。   だってねぇ、いくらいい知識でも私死んじゃったら意味ないでしょ? その前にどんどん出さなきゃ、便秘になっちゃう笑   治療家トレーナーセミナ―の特化コースで「股関節障害」についてお話したことがあるんですが、 そこでも、私にとっては普通、という情報が日本にはまだ入っていなかたり、 ダンサーと仕事をして、ある程度内輪で繋がっていないと分からない事がいっぱいあるんです。 そちらを受講する予定の人、内容すっごく詰まってるから、前日しっかりと寝て頭シャキーン状態で参加してね。 *私みたいに、ダンサーをサポートしたい!と思っている学生さんも参加できるよ。 難しいけど、様々な職業の人の話を聞けたり、繋がることができます。  …

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ダンサーのケガ 骨折のいろは

昔、ダンサーによくみられる疲労骨折について書きました。 でも気づいたら、ちゃんとした骨折(疲労骨折がちゃんとしていないわけじゃないっす!そっちのほうが厄介だというのはもう書いたね。) について書いていないので、こちらでご紹介します。   怪我のデータベースみたいな感じで必要な時に見てみてください。 というのは、ぽっきり折れた、というときは自分でも(周りでも笑)分かるので、ブログ見てあーしよ、こーしよ、っていうのはないと思うんですよね。   この記事を読んでいる人で、骨折の疑いがあるんだったら、すぐに病院行きなさいよ? 自分で判断できるなんて思うなよ? 骨折の種類 ぽっきり折れる骨折を完全骨折といいます。 レントゲンで見てもぽっきりがしっかりと見えます。あるいみ清々しいです笑   ひびが入った、という状況を不全骨折と言います。 「大丈夫、大丈夫、ひびがはいっただけだから」なんて言っていたら、 痛いところ、蹴りにいきますよ? そして、前に勉強した疲労骨折は同じところに負担がかかるため疲労骨折、といいます。   もちろん、疲労骨折の中でも完全にぽっきりとか、ひびとか度合いはいろいろですが、全部まとめて疲労骨折でいいです。 (別にみんなに診断してね、っていうためのブログではなくって、お医者さんから言われた言葉を理解しやすくする、っていうのがゴールですから。) 踊りという職業と骨折 踊る、というのはたとえそれがモダンダンスだろうがヒップホップだろうが。 人と人がすごい勢いでタックルする!という動きはないはずです。スポーツと違ってね。   時々リフトから落とされて骨折だとか、 リフトが下手で肋骨が折れました、ってのはあるよ。 でもこれらはかなーりレアだし、やった瞬間分かるものです。 (あ、でも肋骨は分からないかも…ロミジュリのバルコニーシーンのリハが続いて痛いなーと思ってたら折れてたらしい、とかはあるみたい)   だから、ダンサーとして知っていなければいけない骨折は疲労骨折だと私は思います。…

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ダンサーのケガ:コンパートメント症候群

コンパートメント症候群なんて言葉を聞いたことがありますか? あんまりないかな? じゃ、シンスプリントは??   これは結構あるでしょう。 急に腰が痛くなった=ぎっくり腰、足首ひねった=捻挫とかと同じように、脛が痛い=シンスプリントだね、って言われる(と書いて、誤診とも読む。)事の多いケガです。   言葉通り、シン=shin=脛ってことで脛の痛みを指すのね。 だけど、よーくみると、しっかりと診断するとこのシンスプリントだって本当は様々な他のケガである事があるんですよ。 よく間違えられるのが、コンパートメント症候群。 なので今日はこの部分をお話していきたいと思います。   コンパートメント=区画 コンパートメント(compartment)って言葉は区画とかの意味がありますが、ここでは「筋膜などで分けられた4つのお部屋」って事だと思って下さい。 解剖学的には筋区画なんて呼ぶことがありますが・・・まー文字通りでしょ?   脛(ひざ下)には 前部 外側 深後部 浅後部 って4つのお部屋があります。 文字通り脛の骨の前、外側、後ろ側の浅い部分と深い部分、って事ね。   そのお部屋に住んでいる住人マッスルたちは、というと 前部・・・前脛骨筋、長母指伸筋(EDL),  長趾伸筋(EHL), 第三腓骨筋(ちっちゃい奴) 外側・・・長腓骨筋, 短腓骨筋…

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ダンサーの卵たちの「バレエのケガ」の怖さ

  夏真っ盛り。 学校が夏休みだから、ダンサーの卵さんたちはいつもよりも多くのレッスンに励んでいる事でしょう。 そして、多くの子達がどこかしら痛い、と思っているかと思います。   お母さんに言えない子もいます。 バレエの先生に言えない子もいます。 もしくは、今まで色々と大人に言ってきたけど、何もしてくれなかったから諦めていたり、 それでもレッスンしなさい、って感じで押さえつけられていることもあります。 (本人がそう感じるか否か、が問題なので大人が押さえつけていない!と主張しても意味がありません。 この部分はあとでもう少し出てきます)   ここでは、ダンサーの卵、という事で8-12歳くらい、つまり小学校中高学年メインでお話していきますが、 ここでお話することは、中学生でも、高校生でも大人バレエトレーニーさん(大人でバレエレッスンを受けている方々をDLSではトレーニー「トレーニングする人」と呼んでいます)でも同じです。 ただ、これくらいの年齢になると、自分でしっかりと踊る量をコントロールしているはずですし、 自分の体のだしているサインは分かってくるだろう、という事で。 (そうじゃなかったら、まずは頭から踊れる体を作って下さいよっ)   ただの痛み、という問題だけじゃないんですよ ダンサーの卵たちの痛み、というのはただ「そのケガがある」というだけの問題ではありません。   そのような年で痛みを抱えて踊っているという事実自体おかしいのです! ですが、それだけではありません。   長期にわたるケガになる可能性がある自体おかしいです! でもそれだけでもありません。   成長痛だから・・・と思っている方も多いですけどね、成長痛って、成長している全員に起こるものではありません。 成長期に無理な使い方をしたから痛くなるのです。 なので成長痛だから様子見て・・・とかそのうちよくなるよーとかではないわけです。…

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レッスンの休み方

レッスンを「休む」方法を今日は書いていきたいと思います。 習い事でも、義務教育でも休まなければいけない事はあります。あっていいんです。 でも、根性論大好き保護者(痛くないと努力じゃない!)や、ケガは勲章な先生(私は骨が折れても舞台に立ってたのよ!)、 そして時代アタックを食らわせてくる周りの人達(最近の子達はちょっと辛いとすぐに辞めちゃうんだから!)に囲まれていると   レッスンを休むべき時、休む方法が分からないままで大人になってしまうかもしれません。 そして、次のジェネレーションに伝えてしまうもんだから負の連鎖が終らないというね。   ちょっとでも心の中で「え、でも自分の好きなバレエなんだから休むべきじゃないよね?」 と思ってしまった人はメモをとる準備をして読み進めてくださいね。   体調管理は仕事のうち まずは何よりも先に。 プロを目指していたら当たり前かもしれませんが、習い事でも体調管理は最終的に本人に任されます。   もちろん、周りでインフルエンザが流行っている(家族がかかったら、全員かかる!)という 環境的&社会的?な部分ももちろんありますが、   免疫力の土台となる睡眠時間の確保や必要な量をしっかり摂取する食事、 そしてダンサーの苦手な「しっかりと休息をとる」こと。 これらは、自分でコントロールできる部分ですし、バレエの先生のお仕事ではありません。   日本には、何が何でも頑張る!というのが美しいみたいな考えがあります。 ケガをしていても舞台に立ちました 痛みを我慢して”努力”しました 1日休めば自分に分かり~的な毎日練習が大切です など。 この記事は2017年に書いたもののアップデート版なのですが、当初から私はそれは良くないよ、と伝えています。 だって、お金を払って見ている人はあなたの100%を見に来るのだから。  …

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肉離れ!? ダンサーのケガ 筋肉編

  肉離れって聞いたことがありますでしょ? 一般的にふくらはぎとハムストリングスに起こりやすいって言われるアイツです。   これになるダンサーもいるし、誤解が多いケガなので今日は筋肉のケガについて大きく見ていこうと思います。   始める前に言っておきます。 肉離れは防げます! (アクシデントを除き。例えばリフトでおとされた、とか誰かが突っ込んできた、とかそういう事がない限り)   残念な肉離れ 残念だけれど、多くの人が口にする事&ネットでもそう書かれちゃっているなんだか事実。 筋肉がいたいです、って病院に言った場合、肉離れですね、と言われて湿布をもらって終了、って事がよくあります。   これは捻挫も同じような悲しい道をたどることがあるんだけどさ。 休んで、痛くなくなったらレッスン(もしくはスポーツ)復帰してね、と言われて終わるんだよね。   捻挫も、肉離れも再発率が非常に高く、2回目、3回目の方がひどくなるほか、 しっかりとリハビリをしないと他のエリアが無理をして別のケガに繋がる…って事が分かっています。 分かってるンです! (証拠が欲しい人はどーぞ笑 Brooks et al 2006, Orchard& Seward 2010, Ekstrand et al…

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ケガした時に絶対に避けたい4つの事

リハビリやケガの予防については、DLSのブログ記事でもお話ししてきました。 読みたい人はサイト内の検索バー(虫メガネアイコン)にリハビリと入れてみて下さい。   そうはいっても、ケガしちゃうってことがありますよね。 真夏のリハーサル中に汗で滑ってリフトから落ちた、 携帯見ながら階段下りていたら滑った(なんだか知らないが、うちの生徒はこういう子たちが多かったです) 体育の授業で捻挫したとかさ。   ここでは、ケガしちゃったときに絶対にやってはいけないことを4つお話しします。 治療家に診てもらうレベルのケガじゃないときでも、この4つだけは頭に入れておいてね。 Heat ― 熱、温める、血行をよくするクリームなど 急性のケガは昔、すぐに冷やしなさい!と言われていました。 今は、体のサインである炎症(熱をもったり、腫れたりすること)は体が自分を治そうとしているのではないか?などと言われ、冷やす必要性について研究しなおされています。   だけど、ケガした直後に冷やすのをやめる=温める、ではございません。   内出血していたり、熱を持っていたりした場合、それをひどくさせるような行動はしたくないのね。 レッスン中にしまった!と思ったら、レッグウォーマーして、タイガーバーム塗って、お風呂入る・・・ とやってはダメだと覚えておいてくださいね。 ケガした直後から72時間は避けましょう。 Alcohol ― お酒 当たり前、って言われればそうなんだけど、発表会でマズいかも!っていうアクシデントがあっても、その後打ち上げとか行っちゃうでしょ? んで、飲んじゃうでしょ?やめてくださいね。   「うちの子はまだ未成年だから心配いらないわ」 と思っている保護者の皆様、海外留学している子たちは国によって、お酒が飲める年齢が違います。…

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