噂のトゥセパレーター!

最近、ロールインの話をしたでしょう? ロールインしてしまうと、ダンサー特有の様々なケガに繋がりますよ、 ってお話ししましたよね。 →読んでいない人はこちらから   ロールインがダメだって知らないダンサーはいないけれど、 治すのはとっても難しい! 特に踊り始めたら、そんなこと考えている暇がなくなっちゃうでしょう?   そんな時にサポートになるのがこのトゥセパレーターです。 ロールインされた足の親指って、 体重のせいでつぶされてしまいます。   外反母趾の痛みがひどくなったり、 外反母趾になっちゃうダンサーが多いのもこのため。 この部分はともちゃんの足を観察したときにお話ししましたね。 →ともちゃんの親指についての記事   写真で見るとこうなっています     骨で見るとこうなっているんです。   そこに助けに来てくれるのがトゥセパレーター!   トゥセパレーターというのはシリコンでできたグミみたいサイズのもの これを親指と人差し指の間に入れることで、 物理的に親指が中に押し込まれちゃうのを防ぎます。   そうすることで…

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足がロールインしちゃうのはなぜ?

ロールインって言葉、聞いたことあります? バレエをやっていると知っていますよね。 俗にいう、アーチを落として立ってしまっている、という状況。 !注意! アーチが落ちる=ロールインではありません。 俗に言われているだけで、この2つは一緒に起こることが多いのだけれど、同じ事を指しているのではないよ!     ともちゃんの足をみながら、 外反母趾についてお話ししたときにちらっとロールインについてお話ししましたが、 (まだ読んでいない人はこの記事を見てね) 今日はロールインの正体を見ていきましょう。   ロールイン=回内足(かいないそく) ロールインしている足の事を解剖学上では回内足、というそうです。 私は日本語が苦手なので初めて知りましたが・・・ 英語ではpronationと言います。   足首の距骨下関節、と呼ばれる場所で起こる動きで、 動き自体は自然な事なんです。 (なんだそれ?って思った人、 別にダンサーは知らなくていいです。 足首の下あたりって感じで大丈夫) 普通に生活し、歩いたり走ったりするときに必要な動きなの。 これが地面からの衝撃を和らげてくれるんですもの。   だから、電車に乗るためにコンクリートの上をダッシュしても、 脳震盪にならないって訳 (良い子は真似しないでね)  …

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引き上げて踊る。を深く見る

今日は引き上げについて語ります。 マニアックだけれどついてきてください笑   引き上げて!引き上げて!引き上げて! (ピンクの文字をクリックするとリンク先に飛びます) というなんてまーstraight forwardな題名の記事は2013年に書きました。 ここでは、背骨カーブの点から引き上げを見ましたね。 復習すると、 背骨カーブはクッションのためにあるけれど、 それを引き伸ばす事によって重心が高くなり、 素早い動きが可能だと。   んでもって、脊柱起立筋をご紹介したときに これらの筋肉は背骨を引き下げる動きをするの! なーんて言って皆さんを混乱させました。 そうする事によって引き上げを助けてくれるの。 詳しくは原文を読んでね。   んでもってドローインと引き上げ、という記事では ダンサーが必要な腹筋の力と引き上げの関係性を見ました。 センターを引き上げる、という言葉を筋肉の名前と一緒に見ましたね。       背骨のカーブは人間に必要です。 上手い事デザインされていてね、 それがあるからジャンプの衝撃を吸収してくれたりするのですよ。 それをあえて伸ばす。  …

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ダンサーの腹筋事情 おなかを使って脚を上げるってどういうこと?

ダンサーの腹筋事情を改善すべく、何層にもなっている問題について少しずつ紐解いて勉強しています。 腹筋は脚にはついていないけど、腸腰筋っていうグループは脚を上げるサポートをしてくれることは分かった。 でも、腹筋と腸腰筋ってどう関係するの? そして何よりも腹筋最強説や 「おなか使いなさーい!!」 「腹筋がないから脚が上がらないのよっ!」 という注意って嘘だったの?ということを調べていきましょう。   この記事はパート4です。まだ読んでいない人はパート1から順番に読んでくださいね。 腹筋はいらないのか? 前回勉強したように、腸腰筋は脚を前と横に上げてくれます。 そして、この筋肉は腰椎の前にあります。   ということは、 「おなか(の深部)を使って脚を(前と横に)上げなさい」という注意 は、解剖学的に成り立ちますよね?   では、「腹筋を使って脚を上げなさい!」という言葉は正しくないのかしら? これはYESでもありNOでもある、グレーゾーンに入ってきます。   その前に。 ここでいう脚を高く上げる、というのは 「クラシックバレエにおける」脚を高く上げる、ということだと思ってくださいね。   だってダンサーのに求められるものは、脚の高さだけではなく、 軸足はターンアウトされている 背骨は引き上がっている(アライメント) 肋骨や骨盤は正しいところにある(プレースメント) 上半身に力みがない(芸術としての美しさ) もちろん上がっている脚はターンアウトされ、つま先も伸びています。…

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ダンサーの腹筋事情 腸腰筋編

前回までの腹筋シリーズ(パート1はこちら、パート2はこちら)では、 腹筋とは4つあり、それぞれどんな風に体に納まっているのか? というのを考えてみました。   その一番最後で気づいてしまったこと。それは… 腹筋って脚につながっていないじゃないっ! という、なんとも人間不信になりそうな事実。   そして焦りのバレエ教師たち! 今まで信じてきた腹筋最強説にヒビが入っているのを横目で見ながら眠れない夜を過ごしていたりして。 この記事ではその答えのカギを握る筋肉たち、腸腰筋について勉強していきましょう。   腸腰筋 腸腰筋とは実は2つの筋肉グループからできていて、さらにそのうちの1つは2つに分かれているんです。 なんて面倒くさい!   腸腰筋 iliopsoas という筋肉は、 腸骨筋 iliacus と 腰筋 psoas でできているのですが、その腰筋っていうのは実は、 大腰筋 major と 小腰筋 minor となっています。   いつもどおり、ダンサーは「腸腰筋」って言葉さえ知っていれば、 3つの筋肉が集まっているグループで、 しかも小腰筋がない人も結構いる、 っていうことは知らなくても大丈夫ですよ。  …

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ダンサーの腹筋事情 解剖学編

前回の記事で、何層にもに分かれている腹筋問題について書きました。   どうして、みんな腹筋がどこにあるのかわかっていて、学生時代から腹筋運動のやり方を知っているし、腹筋が大事だっていう理解もあるのに、腹筋が弱いと悩むのか? ここでは、何層にもなっている問題の一番最初、腹筋という筋肉の解剖学を見ていきましょう。 腹筋は4人グループ みんなが気軽に「腹筋」って呼んでいる子たちは、4つの筋肉でできています。おなかの皮膚に一番近いところから 腹直筋 外腹斜筋 内腹斜筋 腹横筋 という順番で、背骨に向かっておさまっているそうです。   もちろん、毎回くしゃみをするたびに筋繊維が絡まらないように、全ての筋肉たちは筋膜っていう膜に覆われています。   腹筋が筋肉痛の時にくしゃみをするととっても痛いの!体験したことありません? もしくはすんげー笑った時。 日常生活のふとした瞬間にも腹筋って使われているんですよね。     ダンサーはお医者さんじゃないので、筋肉がどの骨の何という出っ張りから始まって、どんな神経が通っていて・・・なんてこと知らなくって大丈夫。 どこにあるか?がだいたい分かると、どんなお仕事をしてくれる筋肉なのかが分かります。   どうしてかって? それは筋肉には絶対にスタートの点(始点、起始点などと呼ばれる)と、 終わりの点(停止点と呼ばれる)があるからです。   筋肉を収縮させると、スタートと終わりの点が近づき、その筋肉を伸ばすと、点と点が離れていきます。 だから、どこにあるか?が分かると、ある程度その筋肉のお仕事が見えてくるのです。 それをDLSでは「点と点原理」と呼んでいます。 腹直筋…

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ダンサーの腹筋事情

  腹筋について、インターネット上では様々な人が実にたくさんのことを書いています。 だから 今まであえてDLSブログ内では書いてきませんでした。   でも、新しくバレエ学校に留学してきた子が慢性腰痛持ちで、 「おなかを使って踊る」だったり、 「腹筋を使って脚を上げる」ということへの理解がほとんどありませんでした。 (彼女はまっすぐ椅子に座ることもできなかったの!)   自分も痛みを抱えたままなのに、解剖学はもちろん、バレエ用語やステップの意味を知らずにレッスンを指導する先生やアシスタントさんがいる、というのは毎回来日するたびに聞くし、 腹筋が弱いんです、体幹が弱いんです、どうしたらいいですか?という質問はDLSにたくさんくる。 ということは、ダンサーの腹筋事情は、かなり手ごわいんじゃないか?と。 なので、このシリーズを書き始める前にどのような形でお話しするのが一番良いのか?って考え込んでいたんです。   だって、 インターネット上に情報はたくさんある 腹筋という筋肉について知らない人はいない 腹筋という言葉を口にするバレエ教師はたくさんいる なのに、現実として 正しいタンジュデヴァンができない ダンサーにおける慢性的な腰痛はなくならない おなかがぐにゃぐにや、軸がないダンサーは減らない ネバーエンディングの注意「腹筋強くしなさいっ!!」   このギャップはとこから生まれるのだろう?と頭を抱えていたら、問題は何層かに分かれてい ることに気がつきました。 1. 「机上の解剖学」になってしまっている 2.…

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ふくらはぎの筋肉を考える

やーっとこの言葉について書きます。 点と点原理 私、佐藤愛が勝手に作っちゃった言葉で、 セミナーでは頻繁に使われるし、ブログでも何度か出てきている言葉ですね。 解剖学、特に筋肉の動きを説明するときにこの言葉を使っています。   点と点原理。 ほら、頭の中身が高校生で止まっている私が作った言葉ですから、 べつに難しい漢字も使っていないし、 解剖学用語では全くもって違います。   が。   踊る人が知っておきたい解剖学、だったり、 ムーブメントを教えたい人が知っておきたい解剖学、 のレベルで考えると、とっても便利な言葉だと(勝手に)思っています。 筋肉には始まりと、終わりがあります 当たり前ね。 よって、これが始まりの点、と、終わりの点。 筋肉はこの点と点の距離が縮んで動きを作ります。   もちろん、筋肉には3種類の縮み方がありますよーってお話を前にしました。 だから、全ての収縮が点と点でお話しできるか? といったらそーでもないんだけれど、 世の中シンプルな方がいいでしょう?   今日はふくらはぎの筋肉を例にとって考えて見ましょうか。 みーんな知っているふくらはぎ。 2つの筋肉から出来ています。 ヒラメ筋と腓腹筋…

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筋膜ってなんだ? 

筋膜。 言葉は何度かこのブログにも出てきましたね。 一番よく紹介されているのは 「筋肉の勉強を始める前にシリーズ 第一弾」。 この記事から引用してみましょうか。   筋膜というのも、ダンサーにとって大事な一部です。これは特にストレッチをするときやセルフマッサージをするときなどに知っておくと便利。 筋膜、又は結合組織、と呼ばれるものは筋肉のストッキング、だと思ってください。脱いだ後に脚の形になっているでしょう? あれが筋膜。   筋肉を形通り覆っている丈夫な組織です。   なんでストレッチをするときに筋膜を知っていると便利か? 筋膜は弾性繊維とコラーゲン繊維でできているのです。 なんだそれ?   分からなくても大丈夫。 コラーゲン繊維はゼラチン状のもので、温めると液体状になります。 そしてそれが滑らかな筋肉の動きを助けてくれるのです。   という事でした。 ダンサーならば、それくらい知っていれば大丈夫です。 また、固くなりやすい筋膜をほぐす方法を知っていたら上出来です!   今日はもう少し深く知りたい人へ、筋膜の仕事を考えていきましょう。 筋膜はただのストッキングではありません。 ただ、履いていればオシャレ。 なだけではなく、 着圧、骨盤ガードル付き、矯正下着系のストッキングのようなものです。   色んな仕事をしてくれますから、ちょこっと知っていると便利です。…

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引き上げと脊柱起立筋

  今週の初めに広背筋についてお話しました。 覚えていますか?   今日はそのお友達、脊柱起立筋についてお話したいと思います。   脊柱起立筋、って聞いたことありますか? 「背筋」は?   解剖学を英語、日本語両方で教えていると、その国によって面白い言い回しがあることに気がつきます。   例えば、英語の場合、coreだとかabdsだとか皆言うけれど、本当にその意味が分かっている人が少ない。 core=コアマッスルのことですが、ジムとかスポーツ界で「これさえ鍛えれば大丈夫!」的な扱いをされています。 んでもって、core=腹筋上等!みたいなエクササイズがされています。     日本語でおもしろいものは、「そっきん」と言うヤツです。 腹筋、背筋、そっきんを鍛える! っていうやつ。 そっきん!? 側近。 即金!?   側筋、っていうやつらしいですが、そんなもの解剖学の参考書には存在しません。 私の日本のバレエの先生も言っていたなー 「愛、そっきん鍛えなきゃダメよ!」   どこだか良く分からないけれど、大先生に質問できませんからね。 (先生に問答しちゃった若気の至りを披露してくれた、素敵なFBフォロアーさんがいましたが) そっかーなんて思っていたのを覚えています。…

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