材料をもってくること。
はい?
材料?
そう。
材料。
なんの?
カレーの。
例えばさ、いくら腕のいいシェフがいたとしても、材料を持ってこないと、シェフ一人だけではカレーすら作れないのよ。
だから、カレーが欲しいと思ったら、お椀だけもって列に並んでもしかたないでしょ?
配給じゃないんだから。
にんじん
じゃがいも
玉ねぎ
ご飯
水・・・
どこでも、年がら年中買えるかもしれない材料だけど、なかったらカレーは作れないわけ。
いくらいい先生がいたとしても、「ダンサーにしてー」って列に並んでいるだけじゃダメなのよ。
自分で、材料を持ってこなきゃ。
材料って才能じゃないよ?
才能はお金出して買えないでしょ?
才能は種から育ってこないでしょ??
人参はお金出しても買えるし、自分で育てることもできる。
つまり、セミナ―や講習会で「買う」知識だとか、自分で育てた「感覚」だとか。
毎日のレッスンで培ったもの。
そのことを材料というのよ。
じゃがいもには、才能の有無はございません。
生で食べるとお腹を壊すし。
でもね、和洋折衷色々使えるバーサタイルな材料ではありますね。
そして、どこでも、どんな季節でも、安く手に入る。
使い方次第。
みんな、一人ひとり違う材料を持ってくることができるんだよ。
リンゴをカレーに!?
って思うかもしれないけど、隠し味になるかもしれないね。
これは「バレエ」です!っていうのじゃないかもしれないけど、それがダンサーの隠し味になることはたくさんある。
例えば、昔体操をやってました、とか楽器やっていました、っていうのは
バレエとは関係ないように見られるかもしれないけど隠し味になるかも。
有名どころでは、英国ロイヤルのスティーブンマクレイさんはタップダンスを昔やっていた。
その様子はワールドバレエディでも見られたし、今やアリスInワンダーランドのタップシーンは有名だよね。
主役のお肉もビーフだけじゃないかも。
チキンカレーかもしれないし、カツカレーかもしれないし、夏野菜たっぷりかもしれない。
同じ材料でも、どうやって下準備をするかによって、
固い肉になっちゃうか、柔らかくてジューシーで味がしみ込んだものになっているかもしれないよね。
同じセミナ―を受けても、受けただけ―の人と、ちゃんと自分で復習して、
じっくり煮込んだら身になるはず。
カレールーだけではなく、自分で調合したスパイスで、ゆっくりと煮込んだら、ほかの人にはまねできない味になる。
ルーは楽だし、みんながある程度同じような味になるけれど、
栄養素的にいったらどうだろう?
どうせカレーだったら、食堂の安いカレーじゃなくて、ここでしか食べられない、行列のできるカレーになりたくない?
たぶんそれが、オーディションで「この子が欲しい!」と言わせることだと思うよ。
ルーだったら、どこでも手に入れられる。
「そのほか大勢」 にならないためにも、自分らしさって大事だよ。
スープカレーやカレーパン、カレーうどん。
カレーというベースがあって、それをバーサタイルに他のレシピに変えることもできるはず。
アレンジが効くって、様々なジャンルがこなせるってダンサーにとって大事だよね!
それができるのは、自分味のカレーが確立しているから。
カレーを極めていないうちに、スープカレーになろうとしても、ただの中途半端になっちゃうよ。
どの道にも行けるダンサーって大事だけど、基礎がしっかりとしていないと。
そして、どんなジャンルでも自分、という芯の部分はしっかりとしていないとね。
もちろん、シェフの腕がよければ、ちょっと硬いお肉を煮込む方法も知っているはず。
包丁の切り方で同じ食材でも味が変わるだろうし、少し材料が足りなくても、ちょっとへんなものがあっても、おいしく混ぜる方法を知っていると思う。
それが、先生。
ただ、本に書いてあるレシピ通りに料理するのではなく、今までの経験も取り入れて育ててくれる。
小さい時はそれがとても大事。
だけど、大きくなったらダンサー自身、自分で自分の味付けができるようにならないとね。
玉ねぎをゆっくりと炒めるから、その後の味になる。
焦っちゃうと、焦げちゃって全体の味を落としてしまう。
時間をかけてゆっくりと育てることが、その後のキャリアにつながるし、
最初に手間をかけてその手順を踏む事で、その後の作業が楽になるってことだね。
同じように煮込むにしても、お肉は最初に焼き色を付けておいた方がいい。
そうしたら、香ばしさがでるから。
同じように見えるエクササイズでも、体力や理解、という下準備をしっかりとしていたら、より効果がある。
ということで。
- おいしいカレーを作りたかったら、自分で材料を持っていこう。
- 色々組み合わせて、自分の味を出してみよう。
- 材料の発掘は自分でやろう。
今日のブログはちょっとわかりづらいから、何度もかみ砕いて読んでみてね。
きっと噛めば噛むだけ、味がしみ込んでいるのを感じるはず。
Happy Dancing!