体幹のエクササイズって?プランクをダンサー流に応用しよう

前回は体幹とテクニックについて考えてみました。 まとめてみると 体幹の強さ「も」テクニックを助けるけれど、体幹の強さだけが全てではない。 という事。   そして 体幹が強く見えない時の原因は、もしかしたら体幹にあるのではない可能性が大きい という事でした。   さて、今日は実際の質問の回答に入っていきましょう。 「絶対に必要なこれだけは必ず!という体幹のエクササイズ」 さー、これは大変なところです。   私たちは今のところ「体幹の強さ」とまとめているけれど、 いったい何が弱いと体幹が弱いことになるのか? というのが人によって全く違うからです。   動いている時に胴体がブレるのか? 背骨がぐにゃぐにゃしてしまうのか? 肋骨や骨盤、という大きな骨のグループを正しいプレースメントに置くことが出来ないのか?   腕を動かしたときに胴体もついてきてしまうのか? 力強い動きが出来ないのか? ジャンプをしたときに胴体が持ち上がらないのか?   など、上げるとキリがありませんね。   そして質問の通り、「絶対に必要なこれだけ!」を探さなければいけません。 どんな年齢でも、ケガの歴史があっても「絶対に必要なこれだけ!」 さて、どうしましょうか。…

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体幹とバレエテクニックについて考えてみた記事

*この記事は2014年に書かれたものを、より分かりやすくなるよう2020年にリライトしました。   ダンスが踊れるようになるための絶対に必要なこれだけは必ずという体幹のエクササイズって何でしょう?   という質問を読者の方から頂きました。   とてもいい質問ですし、きっと皆さんが知りたい事だろうと思ったのですが、体幹のエクササイズというのは結局立ち方のエクササイズとなり、1冊100ページ以上書いております。 具体的なエクササイズを知りたい人は佐藤愛の笑「バレエの立ち方出来てますか?」をどうぞ。   今日は体幹の強さとバレエのコネクションについて考えていきましょうか。 体幹って何なのか? 体幹を鍛えたい、という言葉を聞くのは大体大人バレエトレーニーさん(大人でバレエレッスンを受けている方々をDLSではトレーニー「トレーニングする人」と呼んでいます)たち、 そして先生方の口からが多いです。   体幹を鍛えなくっちゃ!という子供を見たことはありません。 どうしてでしょうね? (これ、リトリカルクエッションですよ、体幹が大事だというのは先生や世間から言われる事だから)   また、「体幹を鍛えるべきだ」と言っている人に、体幹ってなんですか?と聞いたら腹筋です。と返ってくることもあります。 確かに体幹の一部に腹筋があるのですが、それだけではないんですよね。 体幹が強いってどういうこと? 体幹というのは、体の幹、つまり胴体の部分を指します。 解剖学の勉強をしていれば、体幹骨格がある部分だと理解も出来るでしょうね。   体幹の筋肉というのは、胴体についているすべての筋肉、という事なので 胴体の強さ、という事になります。   もちろんこの体幹、という言葉の中にコアマッスルたちも、腹筋も含まれていますから、 どうして大事なのかは簡単に予想が出来るよね。  …

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ダンサーの卵のサポートの仕方

最近、バレエママさんたちからメールをいただく事が多くあります。 なのでDLSでは「悩めるバレエママシリーズ」として、ダンサーの卵サポートセッションというセミナーも作りました。(2021年5月現在、ケガしたお子さんがいる親御さん向けの企画も検討中です。) ダンサーの卵サポートセッション(通称卵の会)は、実際にダンサーの生活をお話したり、年齢別に何が必要かを考えていくセミナーです。   留学について書いた記事はこれの発端でした。 留学させるかさせないか、というのはダンサーだけの決断ではなく、家族全員が決断するからです。 ダンサーの卵を持つ親の悩み この子はプロを目指したいと言ってはいるが、どこまで踊らせてあげるべきか。 学問と夢のバランス。 そして留学とかいろいろ壁があるけれど、どこまで手助けしてあげられるのか。   子供の痛みは親の痛みです。 子供が悔しくって泣いているのを見て、心の痛まない親がいるでしょうか。 それでも彼女が選んだ道。 涙を惜しんで背中を見守りつつ、カロリー計算したお弁当を作ってあげるのでしょう。   でも親の応援が「自己満足な応援」になっていると、残念な結果になります。   子供は踊りが楽しくって踊っているのに、プロになりたいと勘違いし押し続ける人。 年齢がとっても浅いのに難しく、長時間のレッスンばかり受けさせる人。 他の子やバレエスタジオと比較し、必要のないダイエットとかネガティブな事ばかり言いつける人。 コンクールに出ないと、ポワント履かないと、と焦る人。   日本だけでなく海外でもこういう親はいるんですが、日本の方が多い感じはしますね。 バレエ人口が大きいからか、幼いころからの習い事が多いからか、 幼いうちに、受験などほかのプレッシャーがあるからか。   ま、こういう人を私はステージママ、と呼びます。 毎年絶対1人はステージママのせいで踊ることを辞める生徒を見ていました。 原因はいろいろだけれど、ネガティブに影響することには変わりありません。…

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ダンサー必読Book厳選5冊!

*この記事は2014年5月に公開された後、より新しい情報を入れて皆さんが使いやすくなるように2020年7月にアップデートされました。 *本のリンクはアマゾン(アフェリエイトリンク)に飛びます。応援ありがとうございます。   仕事上、バレエの本、解剖学の本はお家にたくさんあります。   バレエの本、また解剖学の本って安くないんですよね。 そしてダンサーの体の使い方に当てはまっていないものや、情報が古いものもあります。 そりゃそうですよね、一度出版されたら、第2版、3版と同じ本を買う人なんてほとんどいませんもの。   DLSのブログを読んで、バレエ解剖学が楽しくなってきた。 だから自分でもいろいろと調べてみたい…けどのけぞる程高いし、一体何を選んだらいいの?と思う人もいますよね。 今日はその中でから厳選5冊をご紹介します。   2014年版トップ5 この記事が最初に公開されたのは2014年。 その際にアップしていたトップ5をまずはご紹介しましょう。 第5位 ダンステクニックとけが 第4位 The Physiology of the Joint Volume Two Lower Limb 第3位 Dance Anatomy and Kinesiology…

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バレエ留学を目指す前に自分に問いたい5つの事。

  バレエ留学のために豪州に来てから今年で10年目。 私の学校だけでなく、他の学校に来る生徒も治療する傍ら、たくさんの留学生を見てきました。   日本だけでなく、他のアジア圏、ヨーロッパ、そして田舎からの「留学」など。 プロになる子も、途中で帰って行く子も、他の留学先に移った子も。     今日はそんな経験から「バレエ留学したい」という前、したいかなーとか考えているダンサーへの5つの質問。 バレエ教師の方も、バレエ両親も、もしお子さんが留学したいかな?なんて言い出したらこれらの質問をしてみてください。 答えは出なくても疑問に思う事が大切です。       1.毎日5時間以上踊り続けていけるか? バレエ留学、というのは本当にバレエで留学します。そしてそれを目指してくるでしょう? しっかりとリサーチをしないと時々「バレエ学校だと思っていたのに大学にちょっとあるバレエコースだった」なんてこともあります。 そんな悲しいケースはおいておいて。     大体、バレエ留学すると週に6日踊り続ける生活になります。 朝8時ごろからクラスが始まり、自分のクラスが全て終わってからコンクールの練習や特別クラスなど。 結局一日最低5時間踊るけれど、実際はもっと長いことが多いです。     今までそのような環境で踊ったことがありますか?   留学を考えている子は実際にこのような環境で踊ってみるといいと思います。   踊るのが好きで好きでたまらない!という子はこの環境で伸びます。…

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靭帯とは何か?

*この記事は2014年に書かれたブログを、より分かりやすくなるよう2020年に加筆修正を加えました。   靭帯について昔少しお話ししましたが、今まで「靭帯」を主役にしてお話ししたことはなかったの。 2013年8月からほぼ毎日更新しているのに靭帯、という基本的な事をお話ししていないなんて!!   という事で今日は基本にかえってダンサーが知っておきたい「靭帯」を見ていきましょう。 靭帯とは何か? 靭帯とは骨と骨を結ぶ紐の束のようなものだと考えましょう。 筋肉に繊維があるように、靭帯も一本のコラーゲンの繊維ではなく、束になった強いロープです。   靭帯にはあまり弾力性がなく、そう簡単には伸びないように出来ています。 靭帯の仕事、それは骨と骨をしっかりと結ぶこと。 そうすると骨格が安定しますから、体全体が安定することになります。   靭帯が長ければ骨と骨を結んでいる紐が長い、という事になるので関節の可動域が広がります。 けれどそれはいいことだらけではありません。   生まれつき靭帯が長い=体の柔らかいダンサーがケガをする率は非常に高く、 彼らは常に強化エクササイズを行わなければいけません。 それってすごく大変な事。   だって筋肉は使わなければ失われてしまうわけで(消えちゃうわけじゃないけど、弱くなる)、 遺伝的に体が柔らかい人は、シーズンオン、オフに関係なくトレーニングをして関節を守らなければケガに繋がってしまうのです。 靭帯は伸びる?伸びない? 靭帯が伸びるか伸びないか、についてはたくさんの議論がインターネット上を飛び交っています。   怪我した時に、「靭帯を伸ばした」という人がいるでしょう? それは靭帯が物理的に長くなっているのか?それとも靭帯の一部が損傷しているのか? それは私には分かりません。  …

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「股関節からのターンアウト」の落とし穴

前回の記事では   股関節の外旋、つまりターンアウトは脚の付け根から生まれるけれど、 点と点原理で考えればわかるように、動きは骨盤と脚の付け根の後ろ側、つまりおしりの下の部分で生まれる、   という話をしました。 (何を話したか?の説明だけでもなんだか複雑ですね・・・) その部分に存在する隠れ6人衆の外旋六筋のご紹介をちらっとしました。   今日はその 「股関節からターンアウトする」という注意がうまく伝わらないとどうなるか?という事を見ていきましょう。 そしてどうしてそれが危険なのか。   ターンアウトを上達させるために行われる「ストレッチ」の代表はうつ伏せカエルのポーズではないでしょうか? そして2番ポジションスプリッツ、または開脚、と呼ばれるもの。 私のところにも様々な質問がやってきます。 カエルのポーズは完璧に出来るのにターンアウトが出来ません。何がいけないのでしょうか? 開脚すると180度開くのにターンアウトが出来ません。バレエに向いていない体なのでしょうか?   このような質問に答える前に考えてみましょう 1)どうしてこのストレッチがターンアウトに影響するのでしょうか? 2)どうしてストレッチがターンアウトを「強化」してくれるのでしょうか?   カエルのストレッチ、そして開脚をするときに「のびてるー」と感じる筋肉はどこでしょう? 内転筋ではないでしょうか? 太ももの内側の筋肉。   この子たちの仕事は何でしたっけ? 大腿骨を内転させる事。 つまり脚をそろえる事、脚を体のセンターに持ってくること。…

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「股関節からのターンアウト」を考える

    ええ、まだおしりについてお話ししています。 でも大事なの!! 特に今日の主役外旋六筋はダンス人生を変える強力な筋肉たちです。   、 名前が指しているようにこの筋肉グループの仕事は股関節の外旋です。 分かったかな? つまり脚のターンアウト。   でもこの子、第一のお仕事は骨盤を安定してくれることなんです。 (一般の人達はターンアウトで歩く必要はないからね)   ターンアウトしてくれて、骨盤も安定してくれるなんて、ダンサーにとって夢のような筋肉でしょう? でも、外旋六筋なんて聞いたことない?     私も長い間こんな名前、全くもって聞いたことはありませんでした。 「股関節からターンアウトするのですよ」 と言われると頭の中でこんな図が出来ませんか。 、 、 、 、 股関節から脚を動かす=股関節は体の前にある=足の付け根(前側)からターンアウトすればいいのね。 、 、 、 、…

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Let’s Talk About おしり! 大臀筋

    前回、中臀筋と小臀筋を見てきました。 今日はその親玉、大臀筋です。 分厚くって素晴らしく力強い、そんなおしりの筋肉です。 体の中で一番分厚い筋肉だと言われている大臀筋は、とっても力持ち!     イラストを見ても分かるようにこの筋肉は仙骨の部分と腸骨の後ろの部分から始まって、 ITBとその下の大腿骨についています。  , , , , 大きな筋肉という事は色々な仕事があります。 、 例えば、大腿骨の動きだけで見ている場合、大腿骨を体の後ろに持ち上げる動き、 つまり骨盤からの伸展(アラベスクですね)をハムストリングと協力しながら作ってくれます。 そしてその時にターンアウトもお手伝いします。 、 、 骨盤を前に押し出し、タックちゃんを作ってしまう危険があるのもこの子です。 このタックを作る途中で、大腿骨のターンインも手伝ってしまいます。       諸刃の刀、とはまさにこの筋肉を指すでしょう。 下の方の大臀筋はターンアウトを手伝ってくれるけれど、   上の方の大臀筋を使ってターンアウトしようとするとタックちゃんになってしまう。…

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