バランスパッド,ボード,クッション…ダンサーのバランス

私、佐藤愛がバレエ学校の生徒たちにいつも買ってもらうアイテムがあります。 そのうちの一つがバランスパッド。 →アイテムについてはこちらから →バランスパッドの基本的な使い方はこちらから   だけど、世の中には バランスボードやら、バランスクッションやら色々。 なんだかなーって思っていたら BOSUでポワントで立っている女の子の動画がFBに流れてきた!!   一体全体、どれがダンサーに向いているの!? ってことを考えてみました。       バランスパッド 私が一番多く使っているのはバランスパッドです。 立っているだけで足の裏がつりそうになる! という経験から分かるように、 ケガをしていて動きに制限があるときにでもすぐに使用できる道具です。   また、高さが少ない、固くない、というところから 万が一、バランスを崩してもケガをしづらい、 というのはリハビリをする上で大事なことです。   バランスパッド基本編でもご紹介したように、 ただ立っているだけで、足の癖が見えます。   これも、自分の体を理解するのに必要な部分です。 足首がロールインしちゃっているのか?…

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おしりのストレッチを考えよう ストレッチシリーズのまとめ

前回の記事の最後に、 このストレッチはヒップフレクサーだけではなくって、 他の部分もストレッチされているんです。 ってお話ししました。 題名を見たらすぐに分かっちゃいますが。 答えはおしりです。   後ろの足ではなくって、 前の足に注目。   アチチュードデヴァンのポジションになっているのが 見えますよね? 全てのストレッチもそうだけれど、 おしりのストレッチは色々なやり方があります。   おしりシリーズでお話しした通り、 おしりって沢山の筋肉で出来ているから、 微妙にアングルを変える事で ターゲットにしている筋肉グループを伸ばす事が出来るんです。   え? おしりシリーズ、読んだけれど忘れちゃった?? →ダンサーのお尻   片方のおしりには 大臀筋 中殿筋 小殿筋 ってのがあって、 その下に…

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ヒップフレクサーのストレッチを考えよう

  「そのストレッチ、本当に役に立ってるの?」 という記事から発展している、 ストレッチを深く考えているシリーズ。   この前は前後開脚の前の部分を考えてみました。 今日は後ろの部分を考えてみましょう。 ヒップフレクサーとは? ストレッチを考える前に、 ヒップフレクサー、と呼ばれる筋肉グループを理解する必要があります。   名前の通り、 ヒップをフレックスさせる筋肉たち。 という事で、 股関節を屈曲させる筋肉たち、となります。   色々な筋肉が集まっているから筋肉グループなわけで、 ダンサーは別に名前を覚えておく必要はありません。 点と点を理解し、 その距離を伸ばす事によってストレッチするんですから。   股関節(ヒップ)を屈曲(フレックス)させる筋肉、 を伸ばすとしたら、 股関節を伸展させる動きをすればいいだけでしょう? ね、簡単。   →伸展、屈曲など解剖学言葉の復習は 筋肉の勉強を始める前にシリーズでチェック   股関節を屈曲する代表はデベロッペデヴァンだとすると、…

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ハムストリングストレッチを考えよう

「そのストレッチ本当に役に立っているの?」 という記事は驚くほど人気でした。 人気過ぎて、モデルになってくれたアビーの友達たちが FBにアビーの写真がどんどん流れてくるんだけど、記事が日本語で読めない! なんて連絡が来たらしい。   世界は狭いですねー。 インターネットってすごいですね! 私、南半球にいるのにこうやって皆さんとお話しできるの。   さて、いろいろなコメント、質問をいただいたので 少しずつストレッチというものをブレイクダウン、 つまり壊しながら考えていきましょう。   今日お話しするのは   「前後開脚だけでは本当に正しいところがストレッチされていない可能性があるってわかった。 じゃあ正しいストレッチをする場合はどうしたらいいの?」   というところ。   前後開脚=前に脚を開く+後ろに脚を開く つまり 前後開脚=デヴァンで高く足を上げる練習+デリエールで高く足を上げる練習 だと考えられるねーってお話ししましたね。   アビーの場合、後ろはまあまあだったけれど 前、デヴァンにしたら背骨が丸まっちゃって、 しっかりとハムストリングがストレッチされていない! っていうのが発覚しました。…

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クドゥピエとクッペと足先強化

この前かま足とフィッシュの足を説明したときに、 ちらっとクドゥピエというポジションをお話ししました。 その後に、クッペとクドゥピエについて説明した方がいいなーと思ったので 今日の記事にいきましょう。   クッペとクドゥピエの違い知っている人どれくらいいますか?   ふふふ。 いきなり言われたら分かんなくなっちゃう?   言葉の意味 前回説明したように、 クドゥピエ=足の首、 つまり足首を指している、という形のポジションでしたね。   ではクッペは何だろう? カットされた、した、という意味です。 フランス語だから、バゲットの種類でもクッペというのがあるそうですよ。   「クラシックバレエテクニック」という素晴らしい本には、 クッペは5番ポジションを通過する動きで、 支持脚が入れ替わる   と書いてありますが、入れ替わらないシラバスもたくさんありますし、 私は入れ替わる必要がない、と習っているのでそのままで。   足が入れ替わろうが、そのままだろうが。 ジェスチャーレッグ、つまり動かしている足で 軸足の足首をカットしているかのような動きを指します。  …

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噂のトゥセパレーター!

最近、ロールインの話をしたでしょう? ロールインしてしまうと、ダンサー特有の様々なケガに繋がりますよ、 ってお話ししましたよね。 →読んでいない人はこちらから   ロールインがダメだって知らないダンサーはいないけれど、 治すのはとっても難しい! 特に踊り始めたら、そんなこと考えている暇がなくなっちゃうでしょう?   そんな時にサポートになるのがこのトゥセパレーターです。 ロールインされた足の親指って、 体重のせいでつぶされてしまいます。   外反母趾の痛みがひどくなったり、 外反母趾になっちゃうダンサーが多いのもこのため。 この部分はともちゃんの足を観察したときにお話ししましたね。 →ともちゃんの親指についての記事   写真で見るとこうなっています     骨で見るとこうなっているんです。   そこに助けに来てくれるのがトゥセパレーター!   トゥセパレーターというのはシリコンでできたグミみたいサイズのもの これを親指と人差し指の間に入れることで、 物理的に親指が中に押し込まれちゃうのを防ぎます。   そうすることで…

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かま足とフィッシュ ダンサーの足をみる

    今まですごい量のブログを書いているDLSですが、 (ブログと呼ばない、と言われた事がある。やけに長いらしい笑 記事って言うべきかな?)   今まで「かま足」という言葉が出てきた事は 2回だけ。 しかも長い記事の中に一言ぽつん。   バレエやっていたら誰だって知っている事実。 かま足はいけない。 だから、別に今まで記事にした事がなかったのです。   だってみんな知っているでしょ? かま足の見た目も、 レッスンでかま足を使う事がない事も。   でも大人バレエトレーニーさん(大人でバレエレッスンを受けている方々をDLSではトレーニー「トレーニングする人」と呼んでいます)や、幼い子供たちのレッスンでは 見られる現象なので一度しっかりと見ていきましょうか。   かま足の正体 かま足の正体は足の「形」ではなく、 足首と指の強さが大きく影響する足首の「動き」です。   足首が内側に曲がってしまうと、かま足の形になり、 親指、人差し指を曲げる筋肉たちが弱いと かま足を助けてしまいます。   つまり、生まれつきかま足だから治らない・・・…

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足がロールインしちゃうのはなぜ?

ロールインって言葉、聞いたことあります? バレエをやっていると知っていますよね。 俗にいう、アーチを落として立ってしまっている、という状況。 !注意! アーチが落ちる=ロールインではありません。 俗に言われているだけで、この2つは一緒に起こることが多いのだけれど、同じ事を指しているのではないよ!     ともちゃんの足をみながら、 外反母趾についてお話ししたときにちらっとロールインについてお話ししましたが、 (まだ読んでいない人はこの記事を見てね) 今日はロールインの正体を見ていきましょう。   ロールイン=回内足(かいないそく) ロールインしている足の事を解剖学上では回内足、というそうです。 私は日本語が苦手なので初めて知りましたが・・・ 英語ではpronationと言います。   足首の距骨下関節、と呼ばれる場所で起こる動きで、 動き自体は自然な事なんです。 (なんだそれ?って思った人、 別にダンサーは知らなくていいです。 足首の下あたりって感じで大丈夫) 普通に生活し、歩いたり走ったりするときに必要な動きなの。 これが地面からの衝撃を和らげてくれるんですもの。   だから、電車に乗るためにコンクリートの上をダッシュしても、 脳震盪にならないって訳 (良い子は真似しないでね)  …

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ポジティブに考える力とレッスン

リハビリシリーズが終わり、一段落立っているのですが、 リハビリのコンセプト編にて一言、 (ピンクの文字はリンクです) 「ポジティブに考える力」って書いたから 今日は「ポジティブ」っていうものを見ていこうと思います。   ポジティブって何? いつもポジティブに! ポジティブシンキングだよ! なんていうと、なんだかネガティブに聞こえるのは私だけ? 無理やりポジティブにしている感がある気がするの。   または、「君ってポジティブだね」って言われると バカにしてるのか?コイツ。 って思っちゃったり。   ポジティブって言葉の意味は 態度や考え方が積極的である様子。 って辞書に書いてあります。   ただただ、前向きに―!っていうような簡単な感情ではないんですよ。   積極的。 これがキーワード。   自ら進んで物事を行うってことだよね。       ネガティブを理解しよう!…

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そのストレッチ、本当に役に立ってるの?

  バレエストレッチの代表といえば、スプリッツ。 アビーはスプリッツなんてお手の物で、 180度以上の開脚だってできちゃいます。 でも、 そのストレッチ、本当に役に立っているの? ということでチェック。   スプリッツは「前後開脚」と言いますね。 名前通り、 前に開く という動きと 後ろに開く という動きが必要になります。   では後ろからチェック。 後ろ脚は伸びているけれど・・・ 前の足がターンアウトしきれていないのが見えますね。 ということは、彼女のデヴァンは弱いのではないか? と推測できます。 (デヴァンとは前の事だから、前に足を動かすすべてのステップを指します) でもいい感じですよねー。   では前をチェック ここでズルの正体が見えました。 ハムストリングを伸ばしたときに見える体の固さ、 見えますか?   トレーナーの上からも見える腰椎の丸み。 そして骨盤のタック(後傾)!…

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