「先生」と「ありがとう」 教師講座赤裸々日記

  私は「愛先生」と呼ばれるのを嫌がります。 未だにクララ連載で担当してくださる方が、本の世界では普通なんだろうけど先生は、って呼ぶのね。 「先生、あ、愛さんが」って言い直してくれるので、それを笑って聞いています。   さて、なんで私が先生が嫌いなのか。 むかーしむかし、DLSを始めたときは20代後半だったので、ほとんどの「先生」が年上だったのね。 だから「私、先に生まれてもいませんし…」とかいう感じで断ることも出来たんだけど、 年齢と共に貫禄も…怖さも?!増してきた今日この頃。   「先生」に潜む罠 まー夏目漱石レベルになれば、先生と呼ぶことでからかっている、とするらしいですけど、 本は書いているとはいえ、後世に残る文学でもありませんし、 今「後世」のことを「ごせい」だと思って漢字検索をかけていて、 出てこないなーと思っていたレベルの脳みその佐藤愛ですから、先生なんて呼ばれる必要もないと思います。   私が怖いのは、先生と呼ばれることに慣れてしまう事。 OO先生が言う事は絶対である みたいになりたくないし、先生と生徒、という関係は意見を交換することが不可能なんじゃないか、と思うのね。   ありがとう、も怖い 先生という職業につくと、何かをすると必ず「ありがとうございました」と言われるでしょ。 お医者さんに診てもらうとありがとうございました。 教授のクラスを受けたらありがとうございました。 でも、お洋服屋さんだとお客さんがありがとうございました、と言われる。   お客さんに感謝のはずが、自分のやっている事で感謝される。 感謝が嫌、っていうひねくれ意見を言っているのではないんだけど、 それに慣れちゃうと、人間としてどーかなーと思ってしまうのね。  …

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DLSポッドキャスト epi287 常に100%ってどういう事?

常に100%でプレーする。上達の為には絶対に必要な事だと思いますけど、 それは痛みを無視して続ける、という意味でもなく、疲れているときにでもやり続ける、でもない。 どうしてか?というと痛みがある時点ですでに100%ではなくなっているから! 今できることを100%するのと、無理やり行う、は違うんだとダンサーは知っておかなければいけません。   読みたい人はこちらから   聞きたい人はこちらから !!ポッドキャストの購読方法!!     DLSのYoutubeチャンネルには過去のポッドキャストだけでなく、ビデオブログやインタビューなども発信しています。 チャンネル登録をお忘れなく!  

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ポーデブラ、足の1番と大人の責任。

2020年の一発目は冬期バレエ講習会でした。 今年も20名のダンサーたちがお正月返上で模擬バレエ留学を体験しにきてくれました。 毎年ツッコミどころはたくさんありますので笑 それを赤裸々日記として記事にしているので今回も。   皆ね、頑張ってくれていましたよ! DLSキッズや去年の冬期バレエを受講してくれた子達は初日から、前回のダメ出しを考えている姿が見えたし、 3日目から成長が見えた子、最終日に花咲いた子など、その子達それぞれのスピードで上達していくのが見えました。   冬期バレエは4日+発表会なのでアドレナリンでどうにかなる部分もありますが、 もしこれがサマースクールのように1か月とか行われていたら遅咲きの子達はもっと変化が見えるかもしれないし、 逆に体力、集中力、そして過去のケガが戻ってくるなど新たなチャレンジも見られるかもしれません。   でもさ、みんなが夢見ているバレエ留学って1か月以上だよね、っていうか1年ー3年…それ以上の子もいる。 そしてバレエ団に入ったら、リタイアするまで毎日踊る生活。 確かにプリンシパルになれば毎日は舞台に立ちませんけど、そこに行く前にコールドをやらなければいけないんだから、 それこそ毎日2,3種類別のリハをこなしつつ、夜はパフォーマンスの日々が続きます。   だから4,5日の4科目で疲れていたら、留学なんて夢のまた夢ですよ、ってこと。 それを知ってもらいたいからこの企画をしています。     腕の運びって知ってます? 毎回だけれど、今回も顕著に見えたのが、ポーデブラが出来ない。 (ポールドブラと日本語で言われるかもしれないけど、Port de bras と書くので英語読みだとポート デ ブラ。トはTだからほとんど聞こえない)   特にブラバー、1番(アンナバン)を通れない子達の多い事!! このような基本的な腕の運びは、ちゃんとしたバレエ教育では足の5番ポジションを練習する「前」、足を90度以上に上げる「前」に練習しているはずなんですよ。  …

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2020年のDLSポッドキャストはどうなる? DLSポッドキャスト epi286

  ご存知のように、昨年の終わりにDLSダメ出しアンケートを行いました。 エピソード286では、皆さんからの声、特にポッドキャストに関する声をご紹介しつつ、 健康に踊り続けるためのヒントをアップしているDLSポッドキャストの将来についてお話したおしゃべりポッドキャストをお送りします。   聞きたい人はこちらから   <スクリプト> みなさんこんにちは、DLSポッドキャストへようこそ、佐藤愛です。お元気ですか? DLSポッドキャストはプロの現場から健康なダンス生活を応援する情報サイト、 ダンサーズライフサポートドットコムのブログ音声バージョンプラスポッドキャストだけの裏話などを毎週金曜日にお送りしています。   12月末から行われていた来日セミナーから戻ってきまして、ようやく今年最初のポッドキャストをレコーディングしております。 2020年ポッドキャストのウォームアップとして、今日のエピソードでは皆さんに答えてもらったDLSダメ出しアンケート19のポッドキャストにまつわるお答えやリクエストを読んでいきたいと思います。 …その前に。 気が付きました? オープニングが少しゆっくりになったの。 皆さんに早口が過ぎると言われたので、今年はスピードを落としていければと思っていますが、 忘れちゃうと思うので、4,5月頃になってまた早口に戻っていたらメールで教えてくださいね。 さて、今回のアンケートは総勢178名の方にお答えいただきました。 そのうちの54.8%はなんらかの形でポッドキャストを聞いてくださっているという事で、エピソードを聞いてアンケートに答えてくださった皆さん、本当にどうもありがとうございました!! ブログだったらそのままリンクで飛べるけど、ポッドキャストをアプリで聞いて、 しかもネットに戻ってアンケートに答えるって結構面倒ですよね。 本当に感謝しております。   ポッドキャストの質問では、今週に一度の10分程度エピソードに対してどう思うか?っていうのを聞いてみたんだけど、 28・4%つまり約四分の一の人が可もなく不可もなくとお答えしてくれているので、2020年もこの長さと頻度で行きたいと思っております。 長いエピソードがあってもいいかも、という人は23・9%で第二位だったのだけど、 民主主義で投票の多さから今年はそのままで。 ただ、22%の人がダンサーとか関係者のインタビューが聞きたいという事だったんだけど10分でイントロ、アウトロ、インタビューをする人の紹介してたら、…

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愛さんのバレエ留学記 ファイナル

みなさん、このシリーズ飽きてませんか? 私は飽きてます笑   このシリーズ、書くのにかなりの労力が必要でした。 その時の気持ちにもどんなければいけないので、凹むし疲れるんです。 誰かの役に立っていたらよいんですが…今日で最終回です。イエーーイ! (シリーズだと知らない人の為に。留学オーディション、留学準備、留学の現実、ケガと摂食障害、一時帰国)   2年生はかなーり早く進みます。 特記すべき事は、その時の担当教師の事が嫌いだったこと。 きっとバレエ学校によっては当たり前なんだと思うんだけど、クラスの中でお気に入りが1人か2人しかいなくて、それ以外の生徒は全く見てもらえなかった。 面白いほど無視 笑 1年一緒でも名前さえ憶えていないって感じでしたね。   振り付けも彼女の中に3パターンくらいあって、それ「しか」やらなかった。 今でこそyoutubeを見るとその振り付けで踊っているロシアバレエ学校の試験があるので、きっと「伝統」なんでしょう。 注意されない+同じ振り付け=何のためにレッスンやっているの?って感じ   1年生の時に学んだのは、知識は力だということ。 2年生で学んだのは、結局は自分次第ということ。   確かに彼女が担任の先生だったけれど、他の科目は違う先生だったし、リハーサルは校長先生が担当でした。 確かに彼女に見てもらえなかったかもしれないけど、他の子が言われている事を自分の注意のように聞くのは自分でも出来た。 何よりも、自分が踊りたいから踊る、って自発的な気持ちが大事だってわかった。   オーケストラと共に3公演したロミオとジュリエットではパリ・オペラ座の生徒がゲストで一緒に舞台に立ち、そこではソリストのジプシー役を3公演すべてやりました。 でもその時には、すでにバレエをやめるって気持ちで、放課後に次の学校のリサーチをしていたくらい。   この1年一番記憶に残っているのは、一緒に留学した日本人のもえちゃん。 彼女がソリストをやる予定だった卒業公演、2日前に捻挫。…

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プリエで床を踏むってなに? DLSポッドキャスト epi285

  プリエでちゃんと床を踏めません、という質問を2018年のアンケートにてもらいました。 そのあとに「プリエ使えてますか?」を出版したのだけどこの答えは書いてありません。 何故か?という事、そしてそもそもプリエは「踏む」ものなのか?を考えてみたポッドキャストオリジナルコンテンツです。   聞きたい人はこちらから   スクリプト みなさんこんにちは、DLSポッドキャストへようこそ、佐藤愛です。お元気ですか? DLSポッドキャストはプロの現場から健康なダンス生活を応援する情報サイト、 ダンサーズライフサポートドットコムのブログ音声バージョンプラスポッドキャストだけの裏話などを毎週金曜日にお送りしています。   皆さんにお願いしていた、DLS年末ダメ出しアンケートの一コマに「記事にしてほしいトピックをどんどん教えてくださいな」という部分があります。 このポッドキャストは来日セミナー前に撮り貯めをしているので、2019年の声はまだ読んでいないのですが、 今日は2018年の声より「プリエでしっかり床を踏めるようになるエクササイズを教えてください」という声があったのでそれを見ていきたいと思います。   そうそう、このアンケート、ただやってもらっているだけではなくDLSの方向性を決める一番の決め手になっているんですよ。 例えば2018年のデータは回答だけでなくキーワードごとにまとめて統計を出しているし、 インタビューをもっと、という声にこたえて去年はシドニーに飛びボリショイバレエ学校卒業生の話やティータイムでもゲストを呼んだり、インスタライブなどをやってみました。   2019年のものにも答えてくれた皆さん、どうもありがとうございました! メルボルンに帰って回答を見るのが楽しみです。   さて、2019年はプリエ本も出したのでプリエのエクササイズはすでに説明してあるんですが、床を踏むというトピックはなかったよね。 なので、それにこたえてみようと思います。 まず、床を踏む方法というのを書かなかった理由は 床を使う、プリエを使うというのはあったとしても、床を踏むというのはバレエでは意味がないと私は思っているからです。   使う、利用するというのは大事。 だから本のタイトルもプリエ使えてますか?なんですよ。…

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愛さんのバレエ留学記 一時帰国と周りの反応

長かったバレエ留学1年目が終わり、色々な意味で痛かったスワンレイクが終わり、 日本に6週間一時帰国しました。   その時の記憶はあまりないのね。 多分自己防御で消してあるんだと思います笑   この休み期間に昔通っていたスタジオに戻ってレッスンはしました。 昔、スタジオで一緒に踊ってきた子達やスタジオの先生からの反応は微妙な感じだった。 そりゃそうだよね。   パンパンに浮腫み、太って帰ってきてしかもそれという上達はしていない。 バレエ団の契約がとれたわけでもない。   今みたいに簡単に繋がれる時代ではなかったし、SNSなんてなかったのでスタジオの人達とは全く連絡を取っていなかったのね。 とっていたとしても、今こんなにケガしていて、摂食障害で、鬱で…なんて言えるわけがないじゃないとは思うけどね…   バレエ留学する=夢を叶えるって事だから、周りの子達は何倍も上達した私が帰ってくると思ってたんだろうね。 私もそう思ってたもん。   ダンサーの卵セッションで、親御さんたちに伝えているメッセージの一つは 「バレエ留学をしたからって上達するとは限らない」 ロイヤルだろうが、ABTだろうが。 留学中ケガして踊れなかったら、本人が努力をしなければ上達はしない。 逆に日本の地方のスタジオでも、本人が努力し続ければ、上達していく。 これが事実。 だからこそ、留学はスタートと考えないといけないってこと。   この一時帰国にレッスンに顔を出したのが最後、私は地元のスタジオに戻ることはありませんでした。 居心地が悪いというより、居場所がなかった。 ま、この後バレエも辞めちゃったしね。…

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DLSポッドキャスト epi284 先生に痩せろと言われた時の対処法

プロを目指していなくても、バレエをやっていたら絶対に一度は聞くセリフ「痩せなさい」。 しっかりと勉強しているダンサーならばダイエットはダンサーにとって危険だということが分かるはずですが、先生の言葉を無視するわけにはいかないです…よね? ダンサーの摂食障害スペシャリストのふみさんにどうしたらいいか?を聞いてみました。   聞きたい人はこちらから IGTVで見たい人はDLSをフォローしてね Youtubeでも見られるよ !!ポッドキャストの購読方法!!     DLSのYoutubeチャンネルには過去のポッドキャストだけでなく、ビデオブログやインタビューなども発信しています。 チャンネル登録をお忘れなく!  

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愛さんのバレエ留学記 摂食障害、疲労骨折と年末公演

ちょっと時間が空いてしまいましたが、15年私のメルボルン生活すべてを過ごしたバレエ学校から「卒業笑」するのを記念して、愛さんの留学記シリーズを書いています。 実際にどうやってオーディションし、準備し、留学先でのケガについてを書いてきました。   留学早々ケガをし、踊れない日々が気づけば6か月に渡り。 季節は春、本格的に年末公演に向かってリハーサルが行われています。 なんだかよく分からないケガ(当時の話)はよくなり、今まで踊れなかった分をどーにかしようと必死でレッスンに戻りました。   長期休んだくせに、一気にレッスンに戻る 食事をしっかりととらない(摂食障害) 怪我からくる鬱、焦り   この3つを混ぜて出来るカクテルはなんでしょーか? そう、疲労骨折♡   スタートは脛が痛いなぁくらいだったけど、最近ジャンプしていないし?程度でムシ。 ふくらはぎがパンパンだったけど、それはケガでポワント履いていなかったからだし、とムシ。 毎日踊って疲れているんだから、トレーニングなんてしないし、ケアもしない。   年末公演は白鳥の湖全幕をオーケストラでやる、ということで校長先生からは皆にお達しがでていました。 白い衣装を着るのだから、痩せていなければいけない。 もちろん、私は今の段階では太すぎるので早く痩せろと言われ続けていました。   でも脛の痛みがあまりにも継続するのでフィジオに診てもらうと深層コンパートメント症候群だと判明、そして疲労骨折の可能性があるって。   はぁ???   ま、2回目のケガなので1回目のケガから学び、ケガの仕方も上手になったことでしょう… なーんてね。 痛みは無視ですよ、はい。  …

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DLSポッドキャスト epi283 ジャンクフードばかり食べる生徒への対応

  スタジオで、体に悪いものを食べている生徒がいた場合、どうやって声をかけたらいいかしら? というバレエ教師からの質問を、ダンサーの摂食障害スペシャリスト、ふみさんに聞いてみたIGTVシリーズから音声を抜粋しました。 特に生徒が幼い時は難しいですよね…   聞きたい人はこちらから   IGTVで見たい人はDLSをフォローしてね Youtubeでも見られるよ !!ポッドキャストの購読方法!!     DLSのYoutubeチャンネルには過去のポッドキャストだけでなく、ビデオブログやインタビューなども発信しています。 チャンネル登録をお忘れなく!  

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