2016年冬期バレエ講習会は、写真と書類審査がありました。
写真オーディション、というか、
写真をオーディション書類とともに送る、というのは当たり前なのである程度みんな知っているかな?って思っていたのですが
このようなところって日本では勉強しないんだった!って、
みんなから写真をもらった後に気づきました。
プロのダンサーを育てる学校なので、普通のアカデミックな勉強はないのですが、うちのバレエ学校では、勉強の一部に
オーディション書類の書き方と、カバーレターの書き方があります。
今や、バレエ学校のスタッフとして写真審査の様子を毎年見ているし、留学を目指す人向けに一応ルールみたいなのを書こうと思います。
これが、絶対!ではないけれど、参考になったら嬉しいです。
顔写真
サマースクールだろうが、オーディションに行くための書類だろうが、
顔写真というのは必要です。
日本で履歴書の顔写真、というとパスポート写真のようなものを考えますが、
バレエダンサーの顔写真は「ダンサーのための」顔写真です。
つまり、カンパニーレベルのオーディションならば、プログラムの顔写真のようなものを指します。
バレエ団のウエブサイトにいくと、カンパニーメンバー紹介のページがありますので、それを見ながら研究するといいでしょう。
生徒の場合は、お団子頭が無難ですが。
笑顔が固い、緊張が見える、というのはおおきなNG。
写真ごときで緊張していたら、舞台で踊れるのかしら?!って思われてしまいますよ。
この人と一緒に仕事がしたいな、この子を教えたいな、と思わせるような笑顔、
自信がある姿が必要です。
ライトにも気を付けて。
影があったり、アマチュアっぽい写真が悪いわけではありませんが、何百人、とくるオーディション書類で、
少しでも分かりづらい写真があったら落とされます。
これはビデオや、全身写真でも言えることですし、実際にオーディションに行くときも言えること。
記事にも一度書きましたが、身だしなみができない人が、仕事が出来るわけないって思われてしまうから
お化粧と、髪の毛の後れ毛は気を付けましょう。
それが成功したダンサーを作る、とは言いませんが、舞台では見た目や自分のプレゼンテーションの仕方が大事。
そんなところであなたのバレエダンサーの夢がうまくいかなかったら悲しいじゃないですか。
better safe than sorry
全身写真
顔写真では、どんな人か?理解するのに必要ですし、実際にオーディションに来た時に名前と顔を一致させるのに必要ですが、
全身写真ではほかの部分が見られています。
今までの練習。
筋肉は嘘をつきません。
オーディション前に頑張ったダイエットとか、息を止めておなかをひっこめても、
ポーデブラの位置や、体の筋肉のラインは変えられませんから。
プロ用になると、踊っている写真を送ることもあります。
こんな感じで踊れますよ!って魅せるために。
バレエ学校等で、全身写真のポーズが決まっている場合は、そのポーズを忠実に行いましょう。
例えば、アラベスクだったら足の高さに目が行きがちだけれど、
首の力みや、肩の上がり具合などの方が写真では目に入りやすいですから気を付けて。
踊っているときは見えにくいものが、静止画だと見えちゃうことが多いのですよね。
カバーレター
カバーレター、という言葉を聞いたことがありますか?
これは、履歴書、写真、DVDなどをオーディション用に送る先に相手に書く手紙の事です。
A4サイズ1枚に、自分のこと、郵便物の中身などを簡潔に説明して書きます。
メールの場合も、ただ、
「オーディション書類」
と書いたメールと添付資料を送ればいいわけではなく、このカバーレターは常識です。
どこでどれだけトレーニングをしてきたのか、
中には何が入っているのか?
公開オーディションでなければ、いつ学校(バレエ団)のレッスンに参加できるのか?
など、書類審査の「表紙」となるものになるのです。
難しいことは書かなくていいし、長かったら無視されるだけなので簡潔でいいですが、
誤字脱字のチェックや文法の間違いなどはしっかりとチェックしておきましょう。
特に英語の場合、誰かに確認してもらうといいですね。
リサーチ
高校や大学受験をするとき、その学校の過去の試験内容を勉強しません?
それぞれの学校で、パターンやよく使われる質問があるので、
そのようなリサーチをして、それに合わせて勉強するでしょう?
バレエ学校、バレエ団も同じようにリサーチが必要です。
うちの学校のオーディションで一番最初に見られるのは「名前」笑
手紙の最初に書く、Dear…ってところね。
学校のディレクターの名前が調べられない子は、やる気がないのねって思われてしまいます。
関係者各位、とか一般的な使い方をするな、といわれるのです。
リサーチの一部ね。
また、百聞は一見に如かず、というけれど、例として写真やDVDエクササイズがあるとき
(ローザンヌでは、このビデオを参考に・・・という部分がありますでしょう?)
そこから学べることはたくさんあります。
- どんなレオタード、環境、表情なのか?
- シューズ?トウシューズ?裸足??
「例として」といわれたとき、これは「よい例」だから使われているのですよね。
だったらそれ通りにしておけば、「よい例」になるわけで。
- スタジオで写真を撮るときの角度。
- 正面から?斜めから?
- 後ろに窓が映らない様にできるかしら?
- 動かしてどかせるものは??
など。
何度もいうけれど、それが出来たら100%ダンサーになれるわけではないです。
ただね、守っておけばいいルール、知っておきたいルールっていうのは存在するので、
特に海外進出を考えているダンサーは覚えておきましょう。
DVDのルール、っていうのもあるけれど長くなってしまうのでまた今度。
次回は「オーディションでうまくいかなかったとき 理論編」をみてみましょう。
Happy Dancing!