アラベスクを上げる前に考えたい事 パート2おしりのコントロール

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久々の2パート解剖学シリーズ。

解剖学の記事を書くの、本当は大好きなんですよ。ただ時間がかかるンだよねー

ある程度追究したくなっちゃうし、おたくっぽくならないように努力しないといけないし!

だから1か月どっかに缶詰になって、マニアックな本とか研究とか読んでたい!それで書きたい笑

 

予習ー胸椎の回旋と脊柱起立筋

 

このシリーズの前のおさらい

アラベスクでは胸椎の回旋は大事だから動かしておこう!

ってのがあったね。

 

そして前回のおさらい。

アラベスクでは背中をそらせる(back extension、脊柱の伸展)

そのためには脊柱起立筋が必要

脊柱起立筋を「バランスよく」鍛えるためにはバレエスタンス、バレエでの立ち方が必要!

(コアのスイッチも入り、背骨を引き上げるため脊柱起立筋を無理なく鍛え続ける事ができる)

 

って、事でアラベスクを高く上げるヒントはバレエの立ち方を行う、でしたね。

 

今日はおしり!!

 

おしりの復習

おしり、って一概にいってもたくさん筋肉がありますよね。

一番皮膚に近いところから

大臀筋中臀筋→小臀筋→外旋六筋

(それぞれ過去の記事があります。)

 

今日はこれらすべてに関係してきますのであえて「おしり」って呼んでいきます。

これらのおしりの筋肉は既に記事になっているので、最近読んでいないひとはそちらにどうぞ。

 

おしりの下の方、というのが外旋六筋、特にその一番下にいるQF(大腿方形筋)と大臀筋の下部の繊維の事を指し、

これらはターンアウトを助けてくれます。

って事を勉強してましたね。

 

こんなに解剖学の名前が出てきちゃっている、という事は今日の記事は解剖学中級者向け。

分からなかったら過去の記事に戻って勉強し続けてください。

 

おしりの筋肉はアラベスクでとても大事!!

ダンサーはおしりが大きくなるから、とか不思議な注意「おしりを固めない」などでおしりを使うのを嫌う傾向があります。

 

確かに、お尻は鍛えると大きくなります。

でもこれは筋肉全てに言えること。

そしてそーんなに大きくなっちゃうの!?と思うかもしれないけれど、大臀筋だけ!でなく他の子達もバランスよく使ってあげたら、全体的にバランスよくなり、ヒップアップもされるだけです。

 

だってさ、いくら細くてもレオタードのおわりにたるんでるお尻がぶら下がってら格好悪いでしょ!?

 

一番大きな大臀筋。

これがあるから人間は二足歩行ができるんです。上半身を起立させるために必要だってことね。

この筋肉、股関節の伸展(アラベスクの様に太ももの骨が後ろに行くこと)、外旋(ターンアウト)がメインだけれど、

それ以外にもジャンプの着地で衝撃を吸収してくれたり、跳躍力を作ってくれるンです。

また、上部の筋繊維は脚を横に広げてしまう(外転)の役目も。

 

これだけ見てもダンサーにとってのヒントがたくさん!

 

上体を起こして、脚を上げる。しかもターンアウト。

その動きを作ってくれるのはほかでもない大臀筋なんです。

 

中臀筋の罠

中臀筋も大事なんだけれど、クラシックバレエダンサーは使い過ぎる傾向にあります。

しかも股関節の痛みに繋がったり、ターンインしちゃったり、様々な問題があるので、意識して鍛える必要は全くなし!

それよりは、使い過ぎない様に意識してあげないといけないダンサーもいますよ。

 

軸足の中臀筋が働きすぎると骨盤が持ちあがっちゃいます。

そうするとね、反対側の大臀筋の下の方が使いづらくなっちゃうから、上部の繊維を使ってしまい・・・

脚がアラベゴンになっちゃいます。

 

だけどね、脚が横に動く動き、例えばアラセコンドだったら必要なわけですよ。だから大事なんだけど、使いすぎないこと!ってことね。

 

外旋六筋様様

外旋六筋はみんな、ターンアウトだけ!って思うかもしれないけれど、

こいつら一番深ーいところにいるからね。

って事はこれが土台になる筋肉だよね。(パート1でお話したね)

 

骨盤をサポート、安定、そしてターンアウト。

また大腿骨を股関節の中で正しい位置にサポートしてくれる・・・とかほんとーに大事。

どんなバレエのポジションでもこの子が働いているのが前提になります。

(ってか、スポーツ全体もそうなだけどね)

 

コントロールすべきもの

難しくなっちゃうからシンプルに。

 

外旋六筋→外旋六筋+大臀筋

の順番でコントロールすること!

 

まずは外旋六筋が一番深いところで強く働いている必要があります。

ダンサーはこのこ「だけ」スイッチオンさせる方法をいっぱい練習しましょう。

これね、普通は正しく立てばできるンだよ。

だけどみんな形でポジション作っちゃうから後で直さなきゃいけなくなってしまうんだけれど。

 

1番ポジションで立ち、ターンアウトの筋肉、つまりおしりの下部分の筋肉を感じます。

その時に、おしりの他の部分に力みがないか?を確認する。

最初はそれだけでいいのでやってみてね。

 

その上で、大臀筋を意識しながらアラベスクしてみましょう。

大臀筋に手をおいて、タンジュデリエールから脚を上げたときにこのこたちが徐々に縮んでいるか?を感じて。

多くの人が、アラベスクに「あげる」ほうに気を取られて、体を前に倒したり、むりやり腰椎をそらせたりしてしまうのね。

これやめようね。

 

体を無理やり起立状態で保て!ではないけれど、

倒す、のではなく、倒れちゃった、のだから。

トレーニングの注意(プロ向け)

中臀筋のトレーニングはクラシックダンサーであれば避けてください。

また、ハムストリングと大臀筋の強さ、スイッチの入り具合も確認する必要があります。

ダンサーはハムストリングばかり使い、大臀筋とのコーディネーションが下手です。

 

特に股関節周りのケガがある場合、ここに十分気を付けて下さい。

股関節の音、つまり、インピンジメントなどは大腿骨の骨頭が押し出されるために起こることが多い。

ハムストリングばかりで伸展すると、それがひどくなります。

 

 

Happy Dancing!

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