こんなダンサーいませんか?
- 足首が変に柔らかい、とかよく動く(特に内側、外側へのグラグラ)
- 甲が出やすい(乗っかっちゃう)
- 捻挫を何度も繰り返している子
うんうん、っていう人たちは多いと思うけれど、その後に
- 足首の後ろ側、外側、内側に痛みがある人。
- もしくは、足の甲や土踏まずの部分が痛い人。
っていうのを足したら??
すごく多くのダンサーに当てはまると思うのだけれどどうだろう?
今日はそんな足首のグラグラをお話ししていきます。
足首のグラグラ?
生徒のビデオがあるのでそれをちょっと見てみてね。
右側、テープが貼ってある方は、テープで治していますからまっすぐなのが見えると思います。
ちなみにO脚のコンプレッススがある子だけど、テープしている方を見ると、そんなの見えないくらいまっすぐだっていうのがわかるかな?
逆に左足。
そっちは、最初アーチが落ちて、足首がロールインしているのが見えます。
(ちなみに、最近よく聞かれるんだけれど、足のアーチが落ちる扁平足と足首のロールインは違います。一緒に起きることが多いけれど、一つは足関節で、もう一つは足のアーチを指してるからね!)
そして、ルルベに上がるまではアーチが落ちているんだけれど、
ルルベから戻ってくるときは逆に足首の外側に落ちているのが見えるかしら?
これはいい方の足です。
彼女は最初、テープしている方の足の甲が痛くてきました。
テープしたら一気に痛みは無くなりました。
ちなみに、このテープはダイナミックテープと呼ばれるもので、筋肉の動きを作るテープです。
キネシオテープとかではないです。
もちろん、リジットテープではありません。だってルルベに上がれなくなっちゃうから!
治療家さんが知りたいと思うのでちらっと書いておきます・・・
何をしたか?と言ったら、足の骨たちを正しい位置で、テープの力を借りて整えたら、
痛みがなくなった、ということ。
つまり痛みの原因は足首のグラグラだったんです。
痛みがなくなったとしても、ちゃんとリハビリを!
わーい!痛みがなくなった!!ではありません。
これは原因を探した、だけに過ぎないの。
同じような足の甲の痛みには、
- 中足骨骨折
- 中足骨付近の靭帯捻挫
- 足の固有筋損傷・・・
などといろいろな問題が考えられます。なので最初に何が原因なのか?を探したのね。
この前書いた、湿布についての記事もそうだけれど、
痛みがなくなった=怪我が治ったではないのよね!
痛みの原因である部分を取り除かないとダメなんです。
歯医者さんに行って、虫歯を削っても、歯磨きを徹底しないと他の虫歯になる。
そういうことです。
足首に違和感、だとか毎回じゃないけど痛みがある・・・って人は是非、上のビデオみたいにパラレルでルルベをしている様子をビデオにとって下さい。
1度じゃなくって10回くらい。
そうするとどんな癖があるのか見えてきます。
(送ってくれてもいいよ。面白そうだったら分析して、記事にします笑)
テーピングに頼りすぎていてはダメ
テーピングに関しては過去に記事にしてありますね。
捻挫の時にテーピングをするか、他のオプションを使うのか?という記事。
そっちも読んでおいてください。
長期テープを使い続けるのは皮膚に悪いだけでなく、問題を解決していないことになります。
歯医者さんに行って、虫歯を削って・・・食べるのを止める!って問題解決にはなってないじゃん!!
また、ダンサーの怪我のほとんどはテクニック不足、もしくは間違いから来ているので、
テクニックが上達しない、もしくはテクニックが育たない、というダンサーにとっては死活問題になることだって考えられるわけ。
彼女の場合、このエリアを直したら
痛みがなくなるという当たり前の事以外に
- 強いポワントワークができるようになる
- 強い軸足コントロールができる
- 脚、足のラインが良くなる
- 足の筋肉のバランスが良くなる(ふくらはぎの外側VS内側で内側が使えるようになる)
- まっすぐ立てるようになるため、ひざ関節、股関節への負担を減らすことができる
- 骨盤のプレースメントも修正される
なーんて色々なプラス効果があるわけです。
テーピングでは最初の項目である「痛みがなくなる」の他に何も良くなりません。
実際に彼女には足首リハビリプランを行ってもらっています。
続けるかどうかはもちろん彼女次第だけどね。
捻挫を繰り返す場合、ひどければ手術もオプション
足首の捻挫を繰り返している人、
足首のひどい捻挫を放っておいている人(この前生徒でいた。音がスタジオに響くほどのひどい捻挫の2日後にコンクールに出たって。。。何だそれ?)
は足首の靭帯を手術で修正するのもオプションではあります。
もちろん、足首のグラグラが「絶対に」原因で、痛みが続く人で、
その前にたくさんリハビリをするのが前提ですよ!
三角骨のように、それがある=痛みの原因である、ではないケースは多くあります。
だからね、手術とか、レッスンを長期休む前に、本当の原因をしっかりと探さなければいけないんです。
トウシューズがあっていない、というのは大きな原因でもあり、シューズを変えれば痛みがなくなる子たち、足首のグラグラが軽減する子たちは多くいるのも忘れないで。
てかさ、トウシューズになる前にこのような問題はしっかりとチェックされているはずなんですからね!!!!
(去年の東京に引き続き、札幌も福岡も売り切れちゃったダンサーの足セミナーは今度は9月に帰ってきます、きっと)
だけど、もともと体のすごく柔らかい子であれば、手術をして動きを制御するのも視野に入れるシチュエーションがあるかもしれません。
そして手術後に、しっかりと体を鍛えてレッスンに戻る必要があります。
正しいレッスン!
正しいレッスンはこのような部分をしっかりと見極められるはず。
ただ、アーチを上げなさい、とか足首を強くしなさい!って先生が怒鳴るだけではいけないですけどね。
正しいアライメントでのタンジュやプリエ、そしてルルベは最高の足首強化方法です。
だからポワントを履く唯一の職業であるバレエダンサーが毎日行うトレーニングになっているんですから。
でしょ?
先生方、そしてバレエレッスンを使っている他のコーチやトレーナーさん達、
しっかりと見てあげてくださいよ?
ダンサーには感じづらく、見えにくいエリアなんですから。
(下向いて踊れないでしょ!)
Happy Dancing!