2016年も後半戦に入ってきました。
将来に悩むダンサーが増えてくるのも夏休みですよね。
プロを目指している子たちならば、サマーインテンシブ、短期留学、
9月からどこかに留学する子たちはその最終準備。
プロになれるか分からないけど・・・と言う子は大きめのコンクールで実力試しなんかをやり始める時期です。
発表会も多いし、舞台もたくさんだし、コンクールは山ほどだし。
だけど、プロにならない子は?
せっかく今までバレエを頑張ってきたのに、受験のためにすべて手放してしまうのはもったいなくない?
ダンサーになる以外でバレエの経験を生かしたお仕事ってあるのでしょうか?
バレエは好きだけど自分はプロに向かない、と思っている子はたくさんいると思います。
だけどね、それはそれでOKだと思う。
お花を飾ると元気になるじゃない?だけど、お花が好き=お花屋さんになる!のではないのと同じように。
大人バレエトレーニー(大人でバレエレッスンを受けている方々をDLSではトレーニー「トレーニングする人」と呼んでいます)として続けるのもアリだし、バレエ鑑賞ラバーになってもいいわけで。
でもバレエの経験を使って仕事を探したいな、と思ったら??
一番最初に頭に浮かぶのはバレエの先生
昔、どこかのバレエ雑誌の記事で素晴らしいダンサー=素晴らしい振り付け家ではない、というのを読んだことがあります。
バレエの先生も、素晴らしいダンサー=素晴らしい先生なわけではないです。
もちろん、プロで踊ったから教えられる経験、というのはありますが、
つまんない数学を楽しく教えてくれた中学の先生、というのは数学者ではありませんでしょ?
バレエの先生、というのはただバレエを知っていることを指すのではないと思いますが、どうですか?
バレエを知っている、というのは当たり前で、その上に
経営(フリーランスだろうが、スタジオ経営だろうが。)
指導法、論理(だって子供を扱うから)
体について(だって、体を使うから!)
そして振り付け、マーケティング、生徒を留学させたかったらそういう事まで考える必要がありますよね。
もちろん、DLSを読んでくれている人は知っている様に、間違った指導、解剖学的に使えていない体は危険がいっぱいです。
体を動かしたい人たち
体を動かすのが好き!という人はバレエの「エクササイズ」の面を使って職業を探すことができます。
例えばトレーナー。
ピラティス、ヨガ、ジャイロ、フロアバー・・・
こういう職業もトレーナー、インストラクターです。
バレエみたいに形に囚われたくない!とか、どんな人でもできるエクササイズがいいな、という人は素敵な道ですね。
これらのエリアを考えている人はまず自分が生徒になって何時間もトレーニングしましょう。
自分が通うのが面倒だ!って思うような職業についたら悲しいじゃないですか。
また、自分の体や考えにあったメソッド、先生、流派、なんていうのに出会うのも大事ですよね。
ケガ・リハビリ系に興味がある人
もしかしたら自分のケガの経験から、解剖学に興味があって・・・というエリアで体についてもっと勉強したい人もいるかもしれません。
私の個人的な意見ですが、どうせ勉強するならコースではなくって大学にいったらいいと思う。
国家資格、って事。
それが一番か?といったらそういうわけではないんだけれど、
若いうちに様々な分野を勉強し、幅広い視野を作るのは大事だと思う。
どんな仕事が存在しているか?を知るためにも、どんな勉強があるのか?を理解するためにも。
もちろん、大学だからできる実技や、研修、奨学金というのもありますし、
実技だけでなく保険や開業なんてことも教えてくれるんでしょう?(クラスがなくても相談する人は見つかりやすいし)
バレエの世界にとっぷり浸かっていた人ならば特に、他の世界を知っている人達と出会うって大事。
だって、将来のクライアントを理解するには、たくさんの経験をしていると便利じゃない?
クリエイティブなところに惹かれた人
バレエの形、よりもフリーに、クリエイティブに舞台で表現することが楽しい!と思ったら、そのような道もたくさんあります。
舞台監督、舞台裏方、大道具作り、ライティング。
ダンサーを本当の意味で裏からサポートしている人達。
バレエのイラストレーターを探している人は結構います。
発表会のプログラム挿絵、セミナー資料・・・DLSもそのひとつ。
解剖学的にバレエの動きのイラストが書ける人は是非お声をかけてください笑
もうちょっとビジネス的なことだったら、
マーケティング、チケットセールス、劇場スタッフ。
それをしつつ、今までお世話になったスタジオの先生を助けてあげるためにウエブサイト作り、とか
発表会のアシスタントとかできたら素敵じゃない?
手先が器用だったら
衣装作り、髪飾り作り、小道具作り・・・
1つのチュチュ、という土台で、何回も使えるように一番上のレイヤーをカスタマイズできるようにするとかさ。
衣装をとっておく場所が少なくても、色々な作品で使えたら便利だよね。
バレエスタジオの先生が喜びそうなもの=クライアントがいる!って事だし。
その他・・・スペシャルなタレントがあったら!
バレエ以外にも得意なことがあったらそれを混ぜるっていいかもね。
英語ができたら、英語の先生をしながらオーディション用の手紙を添削してあげるとか、
ピアノができたらレッスンピアニストや生演奏でコラボ舞台とか。
お料理が好きだったら、独り暮らしをするダンサーたちのために簡単にできる栄養たっぷり料理クラスとかね。
将来を考えるってとても大変なこと。
どんな道を選んでも失敗はないんです。
だけど、どの道もプロになるって大変だし、いっぱい勉強しなければいけないくなります。
その分、やりがいもあるよね。
興味があることを、リサーチしてみたら色々な道が見えてくると思うよ。
自分が知っている事の中で答えを出す前に、色々な職業の人達に出会って、話をきいて、仕事を見てみて・・・引き出しを増やすのも大事。
DLSでは毎年秋に治療家・トレーナーのためのセミナ―というものを開催します。
もし治療家・トレーナー系に進みたいと思っている人がいたら、すごくいい経験になると思いますよ。
ダンサーをサポートするために気を付けたいこと、ダンサーに見られるケガへの理解やリハビリはもちろん、
実際に現場で働いている人達の声が聞けたり、お友達になれるのは素晴らしい収穫です。
このようなエリアの職場経験、って難しいからぜひ使ってあげてください。
参考になったら嬉しいです。
Happy Dancing!