先日、Facebookで気になるポストを見たので、
そのあと研究していました。
「ロシア人だからターンアウトができる」
そーなのか?
そんなに簡単に一括りができるのか??
ロシア人というホモセピアンは股関節の作りがそんなに違うのか?
ターンアウトができるようになる秘密を知りたい!
ということで深く見ていきましょう。
ここで指すロシア人はたぶん1.435億人の人口は指さないだろうね。
普通のおっちゃんもターンアウトができるのだろうか・・・?
おっちゃんダンサーで有名なトロカデロ・デ・モンテカルロバレエ団は
ニューヨークが拠点だが・・・
さて、ロシア人ダンサーというと
私たちの頭に浮かぶものって
「あの」ワガノワバレエですよね。
だから、たぶんここらへんのダンサーを指すのでしょう。
では、観察。
ワガノワバレエ
アカデミーは約300年の歴史を誇る名門校で、
素晴らしいダンサー、教師、振り付け家を毎年数多く出している学校です。
なーんて今さら私に言われても仕方がないですね笑
生徒たちは基本的に10歳で入学
(私は9歳だと思っていましたが、まとめサイトによると10歳だそうです →ソース元サイト)
その後9年間の総合舞踊教育をうけるそうです。
(クラシックバレエ、ロシアンキャラクター、モダンなどなど、一日6-8時間!)
が、現実はそんなに簡単ではない。
毎年4000人以上が受験し、60人ほど選ばれる
↓
クラスでは成績の良い子が鏡の反対側、
つまりスタジオの真ん中でレッスンを受けるという現実チェックが毎日行われ、
↓
体重が増えたら成績がおとされ、
在学中に2/3が退学。→ソース元記事
↓
ということは、4000人の中から選ばれた20人程度のスーパーダンサー
ということになります。
しかもこの少人数のクラス、数多くのダンサーを育ててきた
経験豊かな教師軍に毎日すごい量のレッスンを受けてきているんですね。
ここが、「ロシア人だからターンアウトができる」の答えだと私は思います。
体型的にも、骨格的にも選び抜かれたダンサーの卵たちが
国立のバレエアカデミーで毎日、豪華教師軍に指導される。
周りで友達がどんどん退学していくのを見ながら、
毎日自分の実力に目の当たりになりながら、
それでもダンサーの夢を果たすべく踊り続ける10代。
そうなると、あの踊り、あの体になるのではないでしょうか?
つまり、生まれてきた時から何もしないでダンサーなのではなくって、
それなりの努力を(長い間!)してきたってことですよね。
日本のバレエ人口はとても多い!
全国でオーディションをし、トップだけを選び、
芸術を教えることだけに精を出してきた教師軍に学び、
義務教育に通う年齢で6-8時間踊り、
そして国がその学校をサポートしているとしたら、
それに見合うダンサーが生まれるのではないでしょうか?
というか、もう生まれていますね。
2013年に日本人初でマリインスキーに入団した石井久美子さん。
その先生のコメントと、インタビューのリンクを載せておきます。
彼女(石井さん)は跳躍力もあり、ターンも素晴らしく、
フットワークもきれいで、全てにおいて優れているわ。
それもすべて練習のおかげよ。
バレリーナ※になるのは本当に難しいのよ。
たとえ才能があっても、頭が良くても、弛まぬ努力を続けなければならないのよ。
→ソース元記事 ※は元記事内の表記をそのまま使用しています。
高く上がる脚や、美しいつま先、そして体型の
形だけ真似しても、ここまでは到達できませんね。
アルティナイ・アシルムラートワ芸術監督は言っています。
「学ぶべきものがないと思ったら進歩は止まる」
「目上の人にあいさつできるか。なぜここへ来たかを自覚し、どう成長していくべきか、
自分で学びとっていかないと」
心も体も磨き続けること。
努力を続けること。
(あ、あと国の補助って大切ですよね・・・これは簡単に変えられるものではないけれど。)
これがターンアウトの秘訣だと私個人は考えます。
あ、ターンアウトだけじゃないですね、
きっとバレエだけでなく人生すべてに言えることなんだろうなー
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Happy Dancing!