*この記事は2015年に書かれたものを、2020年の「ダンサーの腹筋事情」eBook 2nd editionを期により読みやすく整理して、アップデートしました。
今日のブログでは、腹筋とスタミナを見ていきます。
腹筋のスタミナ、ではなくて、腹筋とスタミナ。
まずはメールで頂いたプランク攻略本の感想からみていきましょうか。
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私は5月1日に愛さんのプランク(攻略本チャレンジ)を始めてひと月経ちました*\(^o^)/*
まず1番驚いている事は踊っても全く疲れなくなった事です。
ローズをやっても3幕をやっても。
以前よりふくらはぎの疲れがひどかったですが今はそんなに疲れません。
息もアダジオならあがりません。
バリエーションもちょっとハァハァ。ぐらいです。
さすがにコーダまで終わると息が上がりますが(笑)
プランク、全くその場から動かないのに不思議ですね(>_<)
先月、アダジオで疲れてしまっていたフロリナの生徒は
先日、普通にすべて通してやっていました。
愛さんのポッドキャストを聞いて毎日プランクしていると言っていました。
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嬉しい!
というのと同時にこのコメントに大きなカギが含まれているので分析していきましょう。
プランク「だけ」でもスタミナアップになる?
「プランク攻略本」を知らない人のために説明しておくと、このeBookには3か月分のプランクのプログラムが載っています。
だけど、一番大変な3か月目でも10分くらいのエクササイズだけで、クラシックの中では一番過酷と言われるThe Sleeping Beautyができてしまうのか?
プランクってそんなにマジカルなエクササイズなのか?
先に答えを言ってしまうと、
プランクで体力作りができるわけではございません。
世の中、これ「さえ」やれば「絶対に」大丈夫って いうのは存在しません。
ランニングやスイミングと違って、体全体を動かし続けるわけでもないし、
心拍数を高いところでキープしているわけでもないから、
持久カアップに効果的なエクササイズっていうわけではないのね。
ただ、毎日プランクを続けるとできる強さというのはあります。
・バレエで使う体幹、腹筋を鍛えることができる
・エクササイズを毎日行うという努力ができる
たとえ10分弱のエクササイズを続けていたとしても、この2点は皆が納得してくれると思うんだ。
そして、そこにこそスタミナのカギが隠れているんです。
それは、
体幹の安定が生まれる
=
無駄な力を使わなくても踊れるということ。
無駄な力が必要なくなると…
舞台で使える体作りのために、毎日プリエ、タンジュ、ジュッテ…を繰り返しますよね。
別にフラッペのダンスっていうのがあるわけじゃないけど、ある年齢を超えたらバーレッスンの中に
必ずと言っていいほど入っている(年齢に沿って指導していたら、の話ですけどね) 。
バーレッスンの理由はたくさんあるけれど、バーレッスン自体が舞台の振付ではなく
- 振付にとらわれずバレエで使うステップを正しく行う
- 考えなくても、一番省エネにできる(マッスルメモリーを作る)
ためにやっています。
マッスルメモリーっていうのは、自転車に乗るときみたいに意識しなくてもできるようになるってことね。
「体が覚えている」って日本語で言われることもありますし、
癖の正体でもあり ます。
そして「ではバリエーションを踊ってみましょう!」となった時には、
基礎となるステップたちは体に入っていて、
- バーレッスンで培った正しいポーデブラ
- 顔の方向
- つま先の使い方
勝手に、オートマチックにできるようになっている。
そのための練習がバーレッスン。
プランクを10分やることで、持久力が付くわけではないかもしれないけと、
- 「こうやって胴体をホールドするんだな」
- 「ここが体がまっすぐ、ということなんだな」
という理解や、無意識にホールドできるだけのマッスルメモリーが生まれるってわけね。
プランクで作った体幹の強さのおかげで、レッスンはもちろん、バリエーションの中でも上半身を安定させることができます。
体のセンターが強く、正しくホールドできたら、下半身はステップをこなすことに集中できるし、
上半身のグラグラを抑えて踏ん張る!という無駄なお仕事が減る。
だから疲れにくく感じるんですね。
継続は力なり
エクササイズを毎日継続する強さは、集中力やルーティンを作るためにも大事だし、マッスルメモリーを作るためにも大事。
やっぱり「継続は力なり」なんですね。
今回の場合は
「(プランクを)継続(すること)は(舞台での)力なり」
となることがわかりましたでしょうか?
これだけやればバレエ上達!というエクササイズはありません。
よってプランク「だけ」やってたらすんげー上達するわけではないですが、踊れる体作りのスタート地点としては
強い胴体、そして胴体を大きくカバーしている腹筋の強さは必要不可欠だと覚えておきましょう。
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