DLSポッドキャスト epi536 骨の種類を勉強しよう! #バレエ解剖学

普段なかなか意識しない「骨の種類」に焦点を当て、その面白さや重要性を紹介してみました。

自身のケガ経験やダンス指導の視点から、ダンサーにとっての骨の役割やケガのリスク、

骨に関する基本知識の重要性を楽しく分かりやすくお伝えします。

日々のレッスン・指導や健康管理に役立つ知識を学び、「骨」の奥深さに触れてみませんか?

Transcript

骨に種類があるなんて、まったく知らなかった佐藤愛です。

 

というか、骨に種類があるのか? を考えたことすらなかった、という方が正確かもしれません。

ボディコンサークルではよくお話しているし、

ポッドキャストでもお話したことがあると思うけど、

学びには4段階あるんだったよね?

 

  1. 知らないことすら、知らない
  2. 知っているけど、出来ない
  3. 知っているし、意識すれば出来るけど、身についてはいない
  4. 無意識に出来る

の4段階。

 

この階段は様々なエリアに使うことが出来ますが、

今日は私の骨への知識を当てはめてみます。

 

先週のポッドキャストで、「私が最初に骨折した骨は上腕骨です」とお知らせしました。

その前から、体に骨があるのは知っていたと思うけど、

6歳の時に、骨折というのを体験し、骨折、ギブス、入院など、このケガに関係する様々なことを体験しました。

 

時は経て、バレエ学校時代。

疲労反応、疲労骨折、骨挫傷など様々な骨のケガをしてきました。

この段階でもまだ、骨には種類があるなんて考えもしなかったの。

 

先ほどの学びの階段でいうと、

骨に種類があるということすら知らなかったという一番最初のステップ。

治療家になっても、筋肉や靭帯、腱のことを勉強しましたけど、

興味があったのは、バレエ障害、バレエでのケガってことね、だったので

そのエリアはたくさん勉強してきました。

 

でも骨の種類…

このことを知らなくても踊れます。

このことをあまり知らなくても、治療もできるし、指導もできます。

 

どちらかと言ったら、先週のエピソード、535でお話した

骨のお仕事を知っておくほうが役には立つと思う。

でも、全てのものが、役に立たなくてもいいものね。

 

アートは、ダンサーを治療しないかもしれないけど、見ているだけで幸せかもしれないし、

趣味は、将来職業になって、お金を稼がないかもしれないけど、やっているだけで心が満たされるかもしれない。

 

でも知っておくと楽しいよ!という

興味・探求の視点から、楽しみながら骨の種類を勉強していきましょう!

 

骨の種類その1:長骨(Long Bones)

長骨は、名前の通り長い骨です。

大腿骨(太ももの骨)や脛骨(すねの骨)といえば、イメージが浮かぶでしょう?

 

小学1年生の時に骨折した右の上腕骨も、

留学前から痛みがあった左の第一中足骨もこの種類になります。

 

私個人は、この骨の種類に「わーお!」と思わないのでここまでにします。

コンマリさんの言葉を借りると、この骨の種類を考えても、ときめかないのでございます。

 

骨の種類その2: 短骨(Short Bones)

長いのがあったら、短いのもあるよね、と思った方その通りです。

なんだけど、長さの種類ではなく、形の種類を指しているのでちょっと注意が必要。

 

先ほど、上腕骨と中足骨という例を出したけれど、

二の腕の骨の方が、足の甲の部分にある骨よりも長いですよね?

でも、両方とも長骨です。

 

一方で短骨は、立方体に近い形をしていて、安定しやすい形をしています。

ほら、長い棒より、石の方が安定するじゃない?そういう感じ。

 

手首とか、足首のエリアに多く見られるんだけど、

ダンサーだったら足首の方が分かりやすいかな?

足根骨(そっこんこつ)と呼ばれる子たちは全員、短骨です。

 

足根骨はグループ名

短骨はジャンル

と言ったら分かるかしら?

 

音楽というアートのカテゴリがあるでしょう?

その中にJ-popというジャンルがあるでしょう?

J-popの中に国民的アイドルだと言われるグループ、「嵐」があるじゃない?

嵐の中に、それぞれメンバーがいるでしょう?

そんな感じで、考えてみて。

 

骨というカテゴリの中に

短骨というジャンルがあって

その中に足根骨というグループがいて、

足根骨グループの中にかかとの骨、踵骨(しょうこつ)があります。

どう?通じた??

 

などが短骨になります。

 

そうそう、YouTube登録者5000人達成したという連絡を

フォロワーさんから10月にいただきました!

ありがとうございます。

 

Youtuberのようにクレバーな編集がされているわけでもないし、

ポッドキャストやIGライブのアーカイブとして使っているだけですが、

皆さんの応援がとても嬉しいです。

 

先ほどお話した、ロイヤルバレエ団ダンサーのインタビューも、

英語、日本語共に字幕を付けて3本立てでアップされていますので

どうぞチェックしてくださいね!

 

骨の種類その3:扁平骨(Flat Bones)

お次の骨の種類は、扁平骨。

扁平と聞くと、すぐに偏平足が思いつくかもしれないけど、

平たい骨のことね。

 

平たい形の骨は、をイメージするといいかも。

キャプテンアメリカのアメリカカラーのシールドっていえばわかる?

まぁ今日のエピソードで使っている例は全部微妙に古いよね。

初期のマーベル・ユニバースだから、約10年くらい前の話か。

 

嵐も休止中ですしね。

コンマリさんも、もう流行っていないよね。

 

例えば頭蓋骨は、脳みその盾になってくれているし

骨盤は内臓の盾になります。

肋骨は肺の盾になるよね。

 

ちなみに、肋骨は長い骨じゃない?と思うかもしれないけど

よく見てみると、平らな形をしているんですよ。

その他にダンサーがよく注意される肩甲骨もこの種類だね。

 

骨の種類その4.:不規則骨(Irregular Bones)

不規則骨、もしくは不規則形骨は、その名の通り「不規則」な形をしていて、他のどのカテゴリにも当てはまりません。

なーんて、その他大勢扱いされて可哀そうな子たちですが、

役割もそれぞれイレギュラーなので説明が面倒です。

 

さっきのJ-popの例だったら、仕方ないから「ソロ」というグループを作ったけど、

米津玄師さんと安室奈美恵さんの楽曲には、何も共通点がないみたいな感じでしょうかね。

 

たとえば背骨(Vertebrae)が特殊な形が神経を守っているでしょう?

仙骨(Sacrum)は骨盤の一部だけど、扁平骨のように平らではない。

ただ、骨盤という団体で内臓を守ってくれています。

 

顔にある骨たち(顔面骨)、耳の中に入っているとっても小さな骨(耳小骨)とかも

不規則形骨の種類に入ります。

 

骨の種類その5 種子骨(Sesamoid Bones)

最後の子は、種の骨、と書いて種子骨(種子骨)。

本当にゴマ粒みたいなサイズの子から、膝のお皿のように大き目の子もいます。

 

この子は、今まで見てきた骨のどの子よりも不思議ちゃんです。

種子骨は、腱の中に埋め込まれている小さな骨で、特に関節部に多く見られます。

摩擦を減らし、腱がスムーズに動けるようにサポートしてくれるという役目があります。

腱の中に埋め込まれている、という特殊な出身地も不思議ですが、

人によって数が異なることも不思議ちゃんです。

 

生徒の1人、足の痛みを抱えている子がいました。

レントゲンをとったら、MP関節部分にたくさん骨が浮遊している!

たいへん!こんなにも剥離骨折をしているのね!

とびっくりするようなレントゲンでしたが、

実は彼女、普通は親指の下に2つある種子骨が、5本の指の殆どにあったんです。

 

でね、これは彼女の普通。

実は骨の数には個人差があります。

 

彼女のように多くある子もいれば、

他の生徒の様に、腰椎5番と仙骨がくっついていて、腰椎が4つしかない子もいました。

 

クライアントには、足の親指にある種子骨が疲労骨折し、

分離し、しかも長い間放っておいたので、それらが体に吸収されてしまった子もいました。

 

数にバラエティがあるのは問題ないのですが、

最後の子のように、ケガの結果骨がなくなってしまうのは問題です。

そもそも、種子骨は腱を守るため、圧力を分散してくれるために存在しているので、

これがなくなってしまう=サポートシステムが減ってしまうという事なんです。

 

ダンサーの疲労骨折は甘く見ない!

今あげた、疲労骨折で骨が分離し、なくなってしまうとか、

ロイヤルバレエ団ダンサーのインタビューであったように、

手術をしても、一生骨が折れたままになってしまう、偽関節という症状とか。

 

ダンサーの疲労骨折は、一生治らない可能性があります

先生たち、そして保護者はこのケガをしっかりと理解して、

出来る限り、危険因子を減らしてあげましょう。

 

骨の健康をお話した、先週のエピソードも思い出してください。

食事、適切な運動量は大切なポイントです。

正しい、年齢に合わせたレッスン内容も重要。

 

  • 自分が疲労骨折をしたことがある先生
  • 生徒に疲労骨折の疑いがある子がいた先生
  • 家でダイエット商品や、体型についての話をしているご家庭

は教師の為のライブラリより、「疲労骨折」クラスで勉強しておきましょう。

 

最初にお話した、学びの階段を覚えていますか?

疲労骨折について知識がある「だけ」で、既に学びの1歩は出来ています。

 

2024年が終わる前に、体を支え、内臓を支え、血液も作り、

人間の動きと、ダンサーの踊りを作ってくれる

骨についてもう少し学んでみませんか?

 

詳細は、DLSウエブサイトの「教師の為のライブラリ」より。

保護者やケガしているダンサーだったら1クラスパスをお勧めしますが、

来年生徒の為に勉強するぞ!と思っている先生は

一番お得な1年会員をご検討くださいね。

 

もし見つからなかったら、インスタのDMか

hello@dancerslifesupport.comにメールしてください。

今日も最後まで聞いてくださってどうもありがとうございました。

 

また来週金曜日にお話しましょう。

 

Happy Dancing!

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