このシリーズはダンサーに必要なおしりについて考えたシリーズの続きです。
まだそちらを読んでいない人はどうぞ。
復習がてらに読みたい人もどうぞ。
深く知りたい人は大腿骨の周りの筋肉シリーズからがいいかもしれません。
結局、おしりのきんにくって、おしりのエリアにボテッ!ってついているだけでなく、
骨盤はもちろん、大腿骨についている筋肉たちですから。
ターンアウト。
つまり大腿骨の外旋、という動き
(外転じゃーないですよ!!覚えていますか??)
を作る筋肉たちは
大殿筋(全部じゃないけれど)と外旋六筋だ、ってお話をしたところでちょん切れていましたね。
今日はその続き、というかおまけ。
外旋六筋(がいせんろくきん)とはいったい誰なのか?を見ていきます。
人によってはおしりのコアマッスル、なんて呼ぶ人もいるみたいですが。
6つの筋肉それぞれに名前がついているのですが、
ダンサーの場合それらを知っておく必要は全くありません。
ま、解剖学マニアの人はどうぞ。
ちなみに私は日本語でこの6つの筋肉を覚えていませんっ!
だから聞かれても分かりません・・・聞かないでね笑
ダンサーにとって知っておきたいことは
どこにあるのか?
どうやって使うのか?
どうやってストレッチするのか?
の3つです。
これは他の筋肉にもいえることですよね。
ハムストリングはどこにあるのか?
どうやって使うのか?(筋肉を縮めたときの動き)
どうやってストレッチするのか?(伸ばしたときの動き)
という感じ。
外旋六筋の場合、
イラストをみても分かる通り仙骨の横(下3分の2くらいでしょうか?)から始まって、
大腿骨の出っ張りの部分についています。
つまり、おしりの下のほう、だけれど坐骨よりも下にはない、ってことが分かりますね。
時々、おしりの下の部分を使いなさい。
と言う注意をきいて、
おしり「よりも」下を使う=ハムストリングのあたり
だと思ってしまう生徒がいます。
また、おしりが垂れていると(笑)おしりのお肉の下側ではない場合があります。
だから骨から勉強したのですよね。
仙骨の横。
大腿骨の出っ張り。
これはお肉のつきがよろしい私のような人間でもさわって確認できるランドマーク(目印)です。
6人の中で私達ダンス医学と股関節の痛みを研究している者のおきにいり。
それが大腿方形筋(だいたいほうけいきん)という子です。
私のターンアウトクラスを受けてくださった方、またはメルボルンで一緒にレッスンをした卒業生達はご存知のように、
これがQFと呼ばれる子です。
Quadratus Femoris、
Quad-4、 Femur、大腿骨。
大腿骨についている四角形の筋肉。
そのままね。
そしてこのサイズ、筋繊維の向き、そして大殿筋と被る位置・・・
全てをとっても6人衆で一番ターンアウトに適しているのはこの子。
そして手で触り易いのもこの子。
フロアエクササイズforターンアウトのクラスを受けた方は覚えているように
あの「もえるー」って感覚が癖になるエクササイズたちは文章での説明が難しいのでセミナーに来てください。
レッスンで探したい!と言う場合、坐骨の探し方はもう既にクリアしているので
坐骨のでっぱりから大腿骨のほうへ少しななめに指を動かしたところにある子がQFです。
コアマッスルのひとつである骨盤底筋群のイメトレをしながら探すと、
コアマッスルがスイッチオンしているときにQFも探し易いのが良く分かると思います。
おしりの下のほうを使おう!って考えると
坐骨のほうに巻きついてくるような感覚を作る筋肉。
あいつです。
でも大殿筋と間違えないように。
イラストで見て分かるように被ってますから、あの2人。
腰痛もちダンサーとへんな関係にあるのが梨状筋(りじょうきん)ってやつですね。
これは坐骨神経痛の痛みと深くかかわっています。
名前を知っておくと得なのはこの2つくらいでしょうか?
どちらにせよ、踊るための解剖学では
「ターンアウトをする筋肉がおしりの下部分の深いところに(6つ程度)あるんだなー」
ということ。そして
「これらの筋肉がターンアウトをしてくれる=おしりの大きな筋肉をぎゅっ!としても意味がない。」
「これらの筋肉が骨盤を安定させてくれる=安定した踊りにつながる」
と考えておいてください。
使える解剖学。
踊れる解剖学。
それがDLS流ダンサーのための解剖学です。
Happy Dancing!