よく、レッスン中に足が攣るんですよね~
(90%以上の確率で、”はは”という声が入る)
ルルベやつま先を伸ばした時に、よく足が攣るから、といって
それが普通ではありません。
そのまま踊り続けたら、危険な場合もあります。
「足が攣る」という問題について
- ダンサーが知っておきたいこと、対処法
- 先生が知っておかなければいけないこと
をまとめました。
レッスン中に足が攣る
「レッスン中に足が攣ります」
という質問の後に
- どこをマッサージすればいいですか?
- どんなシューズがいいですか?
なんて聞かれることがあります。
でもね、筋肉が攣るって
健康状態に問題があるかもしれないという事実を頭に入れてください。
そのため、レッスン中に足が攣りやすい人は、
健康の土台となる水分、栄養、休息が足りているか?を確認すること。
バレエの先生は、その生徒が回復(=同じ動きをしても攣らない、痛みがない)するまで、
その子のレッスンを中断させること。
本人は大丈夫です、って言っているのに
どうしてレッスン中断するの!?と思った方へ。
筋肉が攣るという状態は、筋肉の収縮がコントロール出来ていない状態を指します。
筋肉の収縮がコントロール出来ていないのに踊り続けたら、ケガの原因になるからです。
(例、着地が上手く出来ない、バランスで軸足をひねるなど)
レッスン以外で足が攣る時は、先生に相談しないこと
今日お話しているテーマは、「レッスン中に足が攣る」です。
寝ているときに起こるこむら返りなど、レッスンの外で起こることの話はしていません。
よって、生徒さんに
「先生、寝ているときによく足が攣るんですよ」と相談された場合、
先生たちは答えません(というか、答えられません)。
単純に、バレエの先生はバレエを指導するトレーニングを受けた人であり(…そうだと願いたい…)
筋肉や骨の勉強をしていたとしても、お医者さんではないからです。
- 生徒は、レッスンで起こる問題以外のケガや病気の質問を先生にしません。
- 先生は、レッスン外(バレエ以外)の質問に答えません。
SNSはもちろん、セミナーでバレエの先生から「バレエ指導以外」の質問を受けることがあります。
質問の種類で一番多いのは、生徒の体型について。
(次が生徒のケガについて。)
- プロを目指している子の体型を改善させるにはどうしたらいいですか?
- 太ももが邪魔してポジションに入らない子はどうしたらいいですか?
という質問を先生から受ける場合、どうしてこの先生は自分のエリア外の質問をしてくるのだろう?と思います(し、そのように問いかけます)。
体重とケガに関連性はあります。
でも皆さんが思っているような関係性ではないです。
細ければケガしない、という事実はありません。
ジャンプでバロン(空中で止まっているような見せ方)に、
体重は一切関係しません。物理の話なので。
医療データの読み方が分からないとか、物理のクラスは受けなかった、と言う人も以下の2点は分かるでしょう?
- 生徒の健康状態について、バレエの先生が口を出す資格はない
- 管理栄養士の勉強や資格*を保持していない人が、食事についてアドバイスする事は出来ない
という事実を忘れないでください。
*OOセミナーで数時間勉強したレベルでは足りません。
未成年、成長中、アスリートの体、バレエレッスンの運動量や運動行動に特化した勉強をする必要がありますから。
(バレエ未経験者が、バレエ指導のYouTubeを何時間も見たから、バレエの先生になれる!わけないでしょ?それと同じ)
餅は餅屋です。
特に、相手の「生涯にわたる」健康が関係してくるときに、
分からない事は指導できません。
未成年からお金をもらって、嘘をつかないでください。
(嘘をついているつもりは無いとは思うんだけど、自分が知らない事を事実の様に伝える、って嘘でしょ?)
つま先を頑張って伸ばそうとすると攣る
最初に挙げた
- 食事(水分も含む)
- 休息
がカバー出来ていたと仮定して、
それでもレッスン中につま先を伸ばそうと頑張ると攣りそうになる!という方は、
以下を確認しましょう。
- ウォームアップ、足りてます?
- レッスンのレベル、合ってますか?
冷えた環境では、筋肉が攣りやすくなるそうです。
なのでスタジオ内の温度調整は絶対。だけど、先生にしか出来ないエリアですよね?
だからこそ、ウォームアップが足りているか?(=体が踊る準備が出来ているか?)を確認しましょう。
何度も、何度も、何度も書きますが、聞いてくれない人が多いので、また書きます。
ストレッチはウォームアップではありません。
レッスン前に心拍数が軽く上がるだけの運動量をこなしておいてくださいね。
レッスンの内容が、生徒に合っていない場合、レッスン中に疲労がたまり過ぎる可能性もあります。
ここでいう疲労というのは、筋力&筋持久力が運動量に見合わない状態をさします。
過度に筋肉を使用すると、筋肉が攣りやすくなるという傾向があるので
つま先やふくらはぎの強さが足りないダンサーが、
- つま先を頑張って伸ばそうとする
- カフライズを(言われた通り)30回やろうとする
- プチアレグロや、早いルルベを繰り返す
レッスンを行っていると、結果つま先や、ふくらはぎが攣ってしまいます。
多くの生徒さんが攣る!と言う場合、そのグループに対してのレッスン内容が適していない証拠。
レッスンプランを考え直してくださいね。
レッスン中に攣ってしまったらどうする?
万が一、レッスン中に攣ってしまった場合は
- 踊り(動き)を中断
- ゆっくりと、徐々に筋肉を”元の長さへ*”伸ばす
- 水分補給
*くれぐれも、筋肉収縮のコントロールが出来ていない可哀そうな筋肉を、
一気に(無理やり)引っ張るようなストレッチをしないでくださいよ!
良くなったら
- タイミングによっては、グランアレグロをマーキング(辞めてエクササイズ)
- タイミングによっては、ポワントに進まずフラットシューズで続ける
を行いましょう。
何をしているかって?
- 踊り(動き)を中断 →ケガを予防
- ゆっくりと、徐々に筋肉を”元の長さへ*”伸ばす→痛みの緩和と筋肉の長さの調整
- 水分補給 →水分や電解質のバランス調整
- マーキング&フラットシューズに変更 →筋肉の疲労&使いすぎを緩和
何度も攣る、いつも攣るという人は
- 服用している薬の副作用
- 神経系の病気や問題
がないか?を専門家に相談してください。
時期によっては、同じく水分が関係してくる熱中症対策も必要です。
まとめ&エクストラリソース
「足が攣るんです、ハハ」
というコメントがダンサーからなくなるのはもちろん、
- 攣るまで頑張ってつま先伸ばして!
- 攣ったのは頑張った証拠
など間違った考えを持っているダンサーや先生がいなくなります様に。
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Happy dancing!