2022年の後半に、いきなり2人を失った経験から後回しは贅沢なんだ、と気づくことが出来ました。
今できる事をやる、というのはダンサーのリハビリだけでなく、
指導者でも、勉強をしたい人も、趣味で長く続けたい人も一緒なんだと感じます。
そんな個人的な学びをシェアしたポッドキャストです。
聞きたい人はこちらから
みなさんこんにちは、DLSポッドキャストへようこそ、佐藤愛です。お元気ですか?
ダンサーズライフサポート、通称DLSは”生徒の安全と将来の健康を第一に考えるレッスンを「当たり前」に。”を合言葉に、
元オーストラリアの政府認定バレエ学校専属セラピスト兼、セミプロフェッショナルレベルのダンサー向けエクササイズ、解剖学とケガ予防のクラスの講師を担当してきた佐藤愛が、
大好きなバレエを心ゆくまで続けたいダンサー、バレエの先生へ情報をお届けしています。
今日のポッドキャストでは、ちょっとパーソナルな話なんですが2022年の終わりに私が学んだことを皆さんにシェアしたいと思います。
この話は、3期生に興味あるよ、と教えてくれた人たちにはメールでお送りしたのですが、
メールを書きながらポッドキャストでもお話したいな、と思ったのでポッドキャストバージョンをお送りしたいと思います。
本題に進む前に1つだけ。
このポッドキャストには亡くなった人の話が出てきます。
グロテスクな表現とかは一切なく、思い出話なのですが、
一応最初に注記としてお伝えしておきますので、そういうか話が苦手な方はこのポッドキャストは飛ばしてくださいね。
では行きましょう。
第3期生として小鬼ジャーニーに進むかどうか、心の中で決めた人もいれば、まだユラユラしている人もいると思います。
その気持ち、私もよく分かります!
年齢を重ねると、小さい事でもチャレンジするのが大変になりますよね。
そういう私もこの前、ようやくコロナ明け初のバレエレッスンをしてきました。
やりたい事だし、自分にとってもプラスになる事。
ただ新しいスタジオが心配なのと職業柄、かなり先生の質にこだわってしまうため、長いあいだ、躊躇していました。
バレエ学校を卒業した後も、様々なオープンクラスを試したんです。
でもやっぱり指導者の質、キューイング、クラス構成とかを仕事にしている関係上かなーり煩いんですよ、エクササイズ、治療家選びに対して。
それが、バレエレッスンですよ?
解剖学の勉強を始める前から、指導者コース受けているんですよ?
私が重い腰を持ち上げ、バレエレッスンの予約をした決定打になった出来事が2022年の終わりに2回もありました。
1回目は義父の突然死。
2回目は小中学校同級生の病死でした。
67歳、大きなケガや体の不自由もなく、孫の顔を見るのが楽しいし、あと10年は好きな事をして生活していくんだろうな、と思っていた人がいきなり居なくなるという事。
同い年の友達が、進行の早い病気で、発見から1年経たないうちに会えなくなってしまったということ。
この2つの出来事が、今年の私の選択する全てのチョイスに影響しています。
- 2023年はやらないと言っていた3期生を行ったのも
- アドバンスドコースを行う決心をしたのも
- オンラインで十分出来ていたセミナーだけど、現地セミナーも行う事にしたことも
- ヨガや水泳など他にやっていたアクティビティの他にバレエレッスンを入れたのも
全ては次にそのチャンスが来るか分からないから。
でも、それって私たち全員知っていますよね。
“普通の生活”のもろさを、コロナで学んだと思っていましたよね。
長く社会人生活をすればするほど、先を歩む人達の後悔も聞いてきますよね。
だけど、毎日忙しいじゃない?だからついつい後回しにしてしまうんだと思います。
私にとってバレエレッスンは正に後回しにしていた内容でした。
バレエ学校勤務から遠ざかり、パンデミックで公演を見に行くことも出来ない。
年に1000人以上のダンサーと仕事をする年もあったのに、バレエの世界から遠ざかっている危機感というか、感覚がありました。
でも、それが長引くパンデミックで当たり前になってくると、今のままでもいいかな…と思うようになっていくんですよね。
オンラインで世界中のバレエ団の公演が見えるし、ボディコンサークルや月一勉強会で毎週ダンサー達&バレエ教師の皆さんと仕事をしているし。
ある意味、昔よりも「世界の」バレエとの距離が狭まったとも感じた事も多々。
でも、「私の勉強」としてのバレエ、とでも言うのでしょうか?
実際に自分が生徒になる事、その場に脚を運ぶこと、空気を感じる事。
バレエ学校専属セラピスト、バレエ団研修、ミュージカルやオペラのツアー…
常に現場で、その場でしか感じることが出来ないエッセンスを吸収する事で学びをアウトプットしてきた私にとって
現場のヒリヒリ感から離れてはだめだな、とも思っていたところで起こった出来事。
明日の朝、目が覚めないかもしれない。
いつかやろう、みんなが時間が出来たら集まろう、と言っていた同窓会で会えないかもしれない。
それを考えると、今できる事をやっておく必要性を強く感じます。
やりたい事が出来る、というのは本当に短い期間なんですよね。
そのうち、無理しても、いくらお金を積んでも出来なくなってしまう日が来ます。
例えば、私の働いていたバレエ学校、つまり私の留学先ですね、はなくなりました。学校が存在しません。
メンターとして学んできた、校長先生は、もうレッスンの指導はしません。
この人のセミナー好きだなと思っていたシドニーのフィジオは、殆ど国内のセミナーをしなくなりました。
バレエ界では、2020年に「バレリーナ」というバレエ用品店が破綻した事を覚えていますよね。1963年からの老舗だったそうです。
だからこそ、今回3期生と共に小鬼ジャーニーを送らないと決定した皆さんの中で
このコースを考えたのがキッカケで、今大切なものが分かった、というような人がいたら私はとても嬉しいです。
まだ悩んでいる人達は、このメールが決断や行動のヒントになっていたら嬉しいです。
貴方にとって大切なもの、こと、に時間が費やせる毎日でありますように。
結局私のゴールであり、DLSを続けている理由はここなんですよね。
大切なものがバレエ、という人達へ、長く踊り続けられるための情報を。
大切なものがバレエスタジオの生徒、という人達へ、生徒を守り、彼らの夢をつぶさないための指導法や解剖学を。
大切なものが、自分の夢にチャレンジする事、というプロ志望の子達が、長期続くケガや病気、そしてこれは身体的な部分だけでなく、精神的にも、知識の偏りという面でも同じですが、
そのような知っておけば避けられた、予防できた、軽減できたというものを、夢を諦めて、何年も経って気づく、とならないように。
同じ考えを持ってくれる人達と一緒に、セミナーやコース、ライブラリなどで勉強し続けられる事は、贅沢ではなくて、今しかできないチョイスなんだよね、とも思います。
ある意味、後回しに出来る事は贅沢なのかもしれない。
だって、安定した「後でという時間」があるという事でしょう?
後で戻って来られるだけの健康や、余裕があるという事でしょう?
2022年の終わりに、「後で」が永久になくなってしまった人達を考えると、「今できる事を100%で行う」という私が良く使う言葉に重みを乗せてくれるような気がします。
3期生申込は2月28日まで、そしてその後から、2023年最初で最後のセミナー期間の申込がどんどん終了していきます。
来月、お会いできるのを楽しみにしております。
ということで今週のポッドキャストはここまで。
最後まで聞いてくださってどうもありがとうございました。
Happy Dancing!
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