パンデミック中、「トウシューズで立つ」というクララの特集を担当しました。
”甲だし”方法や、ストレッチという内容ゼロで、正しく立つこと。
立つための強さを作る方法を書くことが出来たのも、その前の連載で皆さんが応援してくれたおかげです。
踊るためには、立たなければいけない。
長く踊りたければ、健康でなければいけない。
そんなメッセージが隠されたセクションの裏話です。
聞きたい人はこちらから
スクリプト
みなさんこんにちは、DLSポッドキャストへようこそ、佐藤愛です。お元気ですか?
DLSポッドキャストはプロの現場から健康なダンス生活を応援する情報サイト、ダンサーズライフサポートドットコムのブログ音声バージョンプラス
ポッドキャストだけの裏話などを毎週金曜日にお送りしています。
今月のポッドキャストでは、2022年8月1日に発売された私の最新作「解剖学バレエ・レッスン」をピックアップしてお送りしております。
エピソード420ではベースとなる13歳の愛ちゃんとクララの話。
先週のエピソード421でははじめに、の部分と裏話。
今日は本の終わりの方になりますが、トウシューズの正しい「立ち方」という特集をまとめたセクションからお送りしたいと思っています。
先週のポッドキャストで、「立ち方」にこだわりがあるから入れてもらったというのがあったでしょう?
連載が終って1年くらいしたのかな?
その後にパンデミック中にトウシューズの特集を組む予定で、お願いしたいとご連絡を頂きました。
それがトウシューズの正しい「立ち方」。
そしてスタートの文章が「トウシューズで優雅に踊るための第一歩は、正しく立つこと!」となっております。
1年一緒にお仕事をした編集の方だからこそ、OKを出してくれた文章だと思いません?
立ち方マニアの臭いがプンプンしますよね。
ちなみに、立ち方にこだわりという意味がよく分からないという人は、
私が2017年に最初にだした本は「バレエの立ち方出来てますか?」という名前で、
DLSのたくさんあるセミナーの中で唯一、認定となっているものも「DLS公認スタンスインストラクター」。
インストラクターコースの試験内容は、正しく立てているか?を確認し、
クライアントに適切なエクササイズを提供する事。
ここまでダンサーの立ち方にこだわっている人はそこそこ見ないとは思います。
あ、そうは言っても最近立ち方でワークショップをされている方がいらっしゃるか。
そことDLSコースや本はまったく関係ございません。
立ち方へのこだわりをご理解頂きましたら、本の124と125ページにあるセクションを
ポッドキャストリスナーさんのために音読してみますね。
では、どうぞ。
****************
Q: トウシューズは何才から履き始めるのがいいのでしょうか?
A: 人間の足は約28個の小さな骨が集まってできており、つま先で全身を支えるトウシューズを履くにはそれらが固まっている必要があります。
一般的に12才ごろになると骨はある程度固まりますから、それ以降に履き始めるのがベスト。
プロを育てる海外のバレエ学校でも11、12才からのところが多く、
ふだんの基礎レッスンとはべつにトウシューズだけのポアントクラスで練習を行います。
早く履き始めたからといって早く上達するわけではなく、
むしろまだ骨が固まっていないうちに履き始めると、骨が変形してしまったり、足の成長を止めてしまったりする可能性があるので注意しましょう。
Q: どれくらいでトウシューズで立てるようになりますか?
A: もともと人間の足は、足うらを床につけた状態で立つように作られており、
足先で立つようにはデザインされていません。
トウシューズで立つときのように足先で体重を支えるには、
足先で立つためのトウシューズ特有のポイントを学び、なんども練習を重ねることが必要です。
ついトウシューズの硬さにたよって立とうとしてしまいがちですが、
それではしっかり立てませんしケガをしてしまいます。
日々のレッスンで訓練を積み、時間をかけてトウシューズで立つ技術を身につけてください。
****************
DLSのセミナー参加者の人とお話ししていた時に、
「新しく会った人とバレエを習っていた話で盛り上がったときに、彼女が私は中学生でバレエを辞めたけど、小学校2年生からトウシューズは履いてたんだよね」
というような事を言っていたと教えてもらいました。
「早くからポワントを履くことは、才能がある証拠、とでも言うように。」
だそうです。
実際、早くからトウシューズで立てるとすごいね!となりますし、
ちびっこがお家で、つま先立ちしているとわー将来はバレリーナね!なんて言われることがあるでしょう。
早くから一輪車に乗れたら、すごいね!将来はサーカスだね!とならないんだけど
バレエをあんまり良く知らない人達から見ると、
トウシューズ=バレリーナという方程式があるんでしょうね。
そして、それは間違いではありません。
アラベスクのようなポジションは
新体操でも、体操でも、フィギュアでも出てきます。
でもトウシューズはクラシックバレエでしか出てきません。
だから代名詞になる理由は分かります。
ただシロウトの感覚が、バレエを指導しているプロ、つまりバレエの先生ってことね、
と同じだったら何かおかしくありません?
本当に、プロとして、バレエを教えられるだけ、バレエの理解があるんだろうか、って思いますよね。
13歳の愛ちゃんエピソードでお話ししたように、
トウシューズで踊るためにはちゃんと立てよ?内容の特集が、
雑誌のほかの特集と一緒に並ぶこと、土俵に上がれたのも、皆さんの応援のおかげです。
連載が上手くいっていなかったら、トウシューズ特集のお話しも、単行本の話も来なかったのですから。
最近は特に、DLSフォロアーさん達と一緒に、バレエ界に立ち向かっている感じがしています。
本当にどうもありがとうございます。
まだの方はぜひ、アマゾンでレビューを書いてくださいませ。
レビューの数や星の数は、私のお給料に影響はしません。
ですが、お?と思ってもらえるきっかけになると思う。
誰かの健康なダンス生活のきっかけになれたら、とても嬉しいです。
来週も、本の中からQ&Aセクションを抜粋し、
ポッドキャストだけの裏話と共にお送りしたいと思います。
お楽しみに!
!!ポッドキャストの購読方法!!
DLSのYoutubeチャンネルには過去のポッドキャストだけでなく、ビデオブログやインタビューなども発信しています。
チャンネル登録をお忘れなく!