シャンジェマンって何か知ってるよね。
Changement de pieds=change of feet
バレエのジャンプの基本、って書いてあるのを読んだこともあるけれど、シャンジェマンは難易度は高めな動きです。
じゃ、ダブルプリエってわかる?
文字通り2回プリエしちゃうこと。
振り付けでバウンスする必要があったり、ソフトに関節を使うから「あえて」使われる場合と、
ジャンプの時に着地のプリエと踏切りのプリエの両方をやっちゃってダブルプリエになってしまう、間違えたケース。
今回はシャンジェマンをするとダブルプリエになっちゃうんです、という悩みにこたえていきましょう。
ちなみに、プチアレグロでかかとが浮いてしまう子たちも同じコンセプトで、同じようにトレーニングできます。
「ダブルプリエ」を「かかとがうく」に脳内変換して、お読みくださいませ。
え?かかとが浮くのはアキレス腱が短いからじゃないの?と思った方、
こっちの記事で勉強してきてね。待ってるから。
シャンジェマンは難しい
さっきも書いたけれど、シャンジェマンは難しいです。
初心者やちびっこだったら特に。
ターンアウトして5番ポジションで立つって難しいですよね?
だから最初っからシラバスには出てきません。
1番、2番、3番が出来て初めて5番ポジションが出てきます。
よって大人からはじめる初心者クラスだったら、シャンジェマンではなく1番や2番のソテの練習をひたすら繰り返す必要があります。
えーつまんない!って思う?
でも1番と2番+体の方向+ポーデブラがあると、何百通りのアンシェヌマンが組めるのです。
だからつまらない、のであればそれは先生の指導力不足か、
貴方のバレエに対しての考え方が甘すぎるのです。
なーんて、久しぶりに大人バレエトレーニーさん※へ向かってカツを入れてみる。
※DLSでは大人でバレエレッスンを受けている方々をトレーニー「トレーニングする人」と呼んでいます
5番ポジションが出来たとしても、空中で脚を入れ替えるって難しいです。
よって、
- 5番ポジションの練習
- 他のポジションでのソテ
- センターで脚を入れ替えながら行うタンジュ(例えばタンジュアラセコンドを右、左、右、左繰り返しながら前に来たり、後ろに行ったりする動き)
などが出来なかったら
- 5番ポジションで飛び、空中で脚を変えて、反対足前の5番ポジションに戻ってくる
っていう忍者スタイルなジャンプは出来ません。
そもそもジャンプの練習をしているか?
ということで、シャンジェマンを初心者に真似してもらったらそりゃーダブルプリエになってしまうよ。
だから月間+年間のクラス構成を考え直さないといけないね。
ちびっこの場合、1番や2番ソテの前にその場でジャンプが出来るか?の確認も必要です。
パラレルで立ち、お尻を突き出し、腕を後ろに振って
ジャーンプ!
ってやるの。
それを繰り返した時に既にダブルプリエになっていたら問題の根底が見えるよね。
バレエのジャンプではね
- 音に合わせて飛ぶんだよ
- つま先はいつでも伸ばすんだよ
- 着地は1回だけなんだよ
っていうのを教えなければ、知りませんよ、子供は、というか初心者は。
私の時代はそんなことやらなかったわよ!
という方…出口は左手の方になります。
私の時代アタックをしてくる人に聞きたい事は、
- 貴方の時代は公園で遊んでいても危ないからって言われなかっただろうし、
- 貴方の時代は体罰は正しい事だって言われていただろうし(脳細胞が死ぬと分かっている)
- 貴方の時代はお受験競争は激しくなかっただろうし
- 貴方の時代はバレエのテクニックもダンサーの寿命も違かった
私の時代は、って過去を美談にしていたら、
女の子に学業は必要ない、はOKで、奴隷制度もOKで、人種差別もOKになるよ。
過去から学び、よりよい未来を作る。それが指導者では?
おっと!
話がずれてしまった。
脚力不足と重心コントロール不足
シャンジェマンでダブルプリエになっちゃう、という悩みの種類を考えると、
1度のシャンジェマンの悩みではなく、
シャンジェマンが入ったアンシェヌマンの問題ではなく、
シャンジェマンを繰り返していくと、ダブルプリエになってしまう、という問題が見えてきます。
最初の1,2回はいいけど、何度も繰り返しているとダブルプリエになってしまうとかね。
だったら脚力不足も考えられます。
プリエが着地の衝撃吸収+次のジャンプのエネルギーになるのだから
それだけの力がないと難しいっていうのは分かりますよね。
繰り返して行われるシャンジェマンは重心移動が上下運動になるはず。
着地プリエで骨盤をダックに逃がしていたら、踏切りプリエで直さなければいけないのでダブルプリエになってしまうかもしれません。
ここらへんもチェックしたいところ。
ダブルプリエ克服方法は?
この質問はダンサーからだったので、自主練法もお話しておきましょう。
お家でやるんだったらプリエ本のエクササイズ。
あいつらは脚力を作り、プリエを正しく使う練習になるプログラムです。
スタジオで自習する場合は、両手バーでシャンジェマンの練習をする。
もしかしたら3番ポジションで練習するかもしれないけど、
脚力と骨盤安定ができるまでは、腕の力を借りる。
そしてダブルプリエが癖になっているのならばゆっくり、鏡で確認しながらシャンジェマンを練習する。
すごくゆっくりで。
- 1カウント目がジャンプ
- 2,3,4をプリエでホールド
- 5でジャンプ
- 6,7,8をプリエでホールド
くらいなゆっくりさ。
そのゆっくりな時間を使って、
- 7-8くらいになったらかかとが浮いてきてないか
- プリエの深さが浅くなっていないか?
を確認する。
かかとが浮いてしまったら、再度床を押すためにダブルプリエになるし、
プリエが浅くなってしまっても、再度深くするためにダブルプリエになってしまう。
腕を使ったとしても、腕立て伏せ的な動きだと思って上半身のトレーニングだと思ってくださいな。
ただし、正しく立ち、正しくターンアウトしてある、と仮定しますけどね。
初心者クラスや子供クラスでも試してみてくださいね。
私たちの時代は和式トイレだったから脚を鍛えられたのよ、と思う方は特に…笑
Happy Dancing!