毎月最後のポッドキャストは皆さんからの質問にお答えしています。
今日はレッスン中「脚の付け根を引き上げて」と先生に言われるので、どんなエクササイズをすればいいですか?という質問を考えてみましょう!
聞きたい人はこちらから
<スクリプト>
みなさんこんにちは、DLSポッドキャストへようこそ、佐藤愛です。お元気ですか?
DLSポッドキャストはプロの現場から健康なダンス生活を応援する情報サイト、
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9月最後のポッドキャストは皆さんからの質問にお答えしましょう。今
月のピックアップは「脚の付け根を引き上げる」という注意について。
この質問はスタンス、ターンアウトWSを受講した方から頂きました。
ちょうど今月はスタンス、ターンアウト本抜粋をしてきたので、流れにのって、って感じ。
ではメールを読みますね。
愛さんのWS、すごくためになりました!
身につけられるようになったら踊りやすいと思うし、怪我なく踊り続けることができると思うので、そのために頑張っていきたいとおもいます!
そしてそれをいかして綺麗に踊れるように練習していきます!!
よく足の付け根を引き上げて!と注意されるのですが、 どんなエクササイズが効果的ですか?
英語ではpull up your pelvisとも言われるこの注意を今日は見ていきましょう。
エクササイズが必要か否か、なにをどうすればいいのか?の前に原因を考えなければいけません。
全てがエクササイズで良くなる訳ではないのでね。
そして頂いたメールの説明がほぼなかったので、こちらで勝手に解釈したバージョンとなりますが、
そのシチュエーション、その先生によって同じ注意、同じに聞こえる言葉でも意味することが違ったりしますのでご注意を。
この部分は既に過去のポッドキャスト質問で答えたね。
一番近場でエピソード254でも先生の言葉についてお話しているのでそっちも合わせて聞いて下さい。
さてと。
脚の付け根ってどこでしょうか?
バレエの場合だけかもしれないけれど、この注意は股関節を引き上げてということだろうとおもわれます。
股関節って3Dだから股関節を引き上げて、の場合は多分大腿骨の骨頭と腸骨のお椀部分 との距離を広げてということだと思うのね。
でも関節ってスペースが広がるイメージは出来るけど、本当にひっぱったら抜けちゃうし、靭帯切れちゃうから、
- 軸脚の大腿骨に座りこんでいる骨盤を持ち上げて、重心を高い位置に盛ってくるようにしなさい、
- お尻回りの筋肉やお腹が緩んでいるので、関節、つまり骨や靭帯に乗っからず、筋肉をもってして体重を支えなさい
という意味だと私は解釈します。
うちの学校の先生が言ってたらね。
みんなの先生がどれくらい解剖学やバレエテクニックの知識があるか?が分からないので、
もしかしたら本当に引き上げたら全てが解決するって思っている人もいるかもしれないけど、その場合は私の本を紹介してください。
でも日本語で脚の付け根って言った場合、股関節とはニュアンスが違う気がするのね。
3Dで関節全体の話をしているのではなく、脚の付け根、つまり股関節の前の部分、曲がる部分を指していると思うの。
だとしたら、骨盤が前傾、つまりダックちゃんになっていて、脚の付け根、つまり股関節の曲がる部分が縮んでいるのが問題ではないか?って推測できるね。
デヴァンで脚を上げるときに、骨盤をまっすぐにしようとして軸脚の付け根を後ろに引いてしまうとか、
アラベスクやアチチュードデリエールで腰から背骨をおって脚をあげるから、お腹の支えがなく、骨盤が必要以上に前傾してしまう、とかね。
5番に入れようとして、お尻を逃がすとかそういったときに見られる骨盤のプレースメントについての注意だと思われます。
脚の付け根、というから大腿骨、足、下半身の方の注意だと感じがちだけれど、その上の骨盤だと思う。
そして私の予想が正しいと仮定したら、ほら、さっきも言ったみたいに、質問メールの一行しかなかったから本当にそうかどうか?分からないけど、
私の予想、骨盤のプレースメントの注意で、脚の付け根という言葉から動かしている方ではなく、軸脚の方だと仮定したら、何に注意したらいいかが分かってくるはず。
レッスンの場合は、骨盤のプレースメントに注意する。
巻きスカートを辞めて、ウエストバンドして、もしくはピタッとしたスパッツに変更し、骨盤がどこを向いているのか?をしっかりと理解する。
そして先生にこの「脚の付け根を引き上げて」と言われる時ってどこかな?という事に集中してレッスンを受けてみて。
- バーの最初から言わるのか、
- バーの途中なのか、
- 脚が高くなってからなのか、
- それともセンターだけなのか。
- デヴァン、アラセコンドそれともデリエールの時に言われる?
右足軸の時の方が、左脚軸よりも言われる? - それは左の方が強いから?それとも左軸で最初にアンシェヌマンをやるから集中力が続いているから?
そういった情報が分かれば分かるほど、自分が何をしたらいいのか?が分かります。
集中していない時だけに言われるのならばエクササイズを続けても意味がないよ。
だって筋肉の強さがなくて出来ないのではなくて、集中力の問題なんだもの。
右と左でおおきな差があるならば、左右いっぺんにやるエクササイズではなく、右側だけ、左側だけ、のエクササイズを選ばないといけないし、アレグロで注意されるならば、アレグロをこなすだけの体力がないのかも。
体力がないから、コアマッスルやお尻など骨盤周りの筋肉を考える余裕も力も残っていなくて残念な結果になっているのかも。
ポワントの時に言われる事が多いなら、トウシューズで立つ事力が足りないので、ダンサーの足セミナ―で行うプレポワントテストのエクササイズを毎日練習するべきかも。
色々なシチュエーションを挙げてみましたが、みんなに覚えておいて欲しいことというか、このポッドキャストのテイクアウェイは
注意をされたらエクササイズが修正してくれる、という考え方から一歩進んで、
自分のされた注意をしっかりとかみ砕き、研究することでソリューションが生まれるよ、
ということです。
そのためには、前のポッドキャストでお話したように先生に注意の意味を聞いてみる必要があるかもね。
そして原因が分かったら、DLSブログや私の本に載っているエクササイズを使ってプログラムを作ってみましょう!
レッスン中の注意をどこでいわれたのか?というのもキーワードになるため、私はレッスンノートとかコレクションブック、つまり先生に言われた注意を書きだすバレエノートをお勧めしています。
でもどうやって書くの?注意を書きだしてみたけどどうしたらいいかわからん。
という人の悩みも聞くので、2020年にはバレエノートのテンプレートを皆さんにお届けしたいなと思っているのと、
それの使い方を説明するオンラインコースが始められたらなとは思ってるところ。
バレエノートや先生の注意の意味が分からないというのは、子供だけでなく、大人バレエトレーニー※さんからも質問されることが多いので年齢に関係なく受講できるようにオンラインがいいかなって思っている次第です。
2020年ってさ、そんなに遠くないよね。
もう9月終わりでしょ?あと3か月で今年も終わりか。
すごいね!通りで年をとるわけですよ!
ということでおばあちゃんにならないうちに今週のポッドキャストをおわりにしますが、
私に聞いてみたいなという質問があったらhello@dancerslifesupport.comにメールくれてもいいし、
毎月行っているFBライブ、#愛さんとティータイムのフリークエッションの回で聞いてくれてもOKです。
ライブは1時間でポッドキャストは10分以下だから、liveの方がたくさんの質問に答えられるかと思います。
FBライブってなに?と思った方、YoutubeのDLSチャンネルに過去のティータイムを載せてあるのでそっちをみてみてください。www.youtube.com/dancerslifesupport にいるよ。
ではまた来週金曜日にお会いしましょう。ハッピーダンシング、佐藤愛でした。
※DLSでは、大人でバレエレッスンを受けている方々をトレーニー「トレーニングする人」と呼んでいますが、ポッドキャスト音声内は「大人バレリーナ」のままとなっています。ご了承ください。
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