心肺機能、これどうやってみなさん読みます?
私はね、いつもしんはいきのう、って言っていたんですよ。そしたら、これはしんぱいきのう、って読むんですよってポッドキャストリスナーさんからメールをもらいました。
メールでも「ブログで体系、ってありますが、体型ですよ」って教えてもらったこともあります。
こうやって佐藤愛の語彙力は皆様にサポートされて伸びてゆくのです・・・
さて!
今日はその、心肺機能について。
日本語では有酸素運動って呼ばれるやつですね。
有酸素運動の定義は
好気的代謝によってヘモグロビンを得るため長時間継続可能な軽度または中程度の負荷の運動をいう
なんですって。
普段普通にスタジオでレッスンをしているだけだけど、発表会があります、とか留学を考えています、とかの子達は心配したほうがいいエリアですよ。
(わかった???????親父ギャグすぎる?)
有酸素運動って痩せるための運動じゃないよ
ここでお話したいのはそういう事じゃないんだ。
どちらかっていったら、筋トレみたいな方が体型作りには向いているし、早く結果がでるから、昔みたいに有酸素運動=痩せます!ではございません。
(食事の方が大事だしさ)
そして、30分やったらOKとかでもないです。
なぜかって、さっきの定義で見て分かるけど、「長時間継続可能な軽度または中程度の負荷」って曖昧なんですよ。
週に1度しか運動をしない大人バレエトレーニーさん(大人でバレエレッスンを受けている方々をDLSではトレーニー「トレーニングする人」と呼んでいます)
VS
プロを目指している留学中の子
だったら、「長時間継続可能な軽度または中程度の負荷」がぜーんぜん違いますでしょ?
ここは、セミナーやバレエ学校なんかでもよく言います。
プロのダンサーにとっては朝のレッスンがウォームアップ!!そのレベルまでいけば、だけどね。
そうじゃなかったら、しっかりとウォームアップをしてからレッスンしないとケガします。
だから、この記事では、「何」を「どれくらい」ってのはお話しません。
具体的じゃないなーなんて怒らないでください。
誰がこのブログを読んでいるのか分からないから書けないってだけですから。
ただ、自分のレベルを理解し、毎日プッシュし続けないといけないんだ、ということは書いておきます。
筋肉、脳みそ、精神力・・・どんな分野でも同じですが、やれば強くなる。やらなきゃ落ちていく。
これは人間の体が効率よくできているからです。使わないものを維持する方が、エネルギーを必要とするから。
プロのダンサーに求められる心肺機能のレベル
色々な研究や参考書が指しているように、最近のダンサーに必要なレベルはトップアスリートと同じだそうです。
クラシック全幕をやるっていうのはもちろん、2-3時間の長丁場になりますし、それを1セットのゲームだけ、ではなくシーズン中は毎日行うっていうのもそうですね。
そしてコンテンポラリーの作品では求められる運動量が半端なくなります。
こういう部分ってのは、普通のレッスンをしていればできるようになるのではありません。
当たり前だけどね、1時間45分のレッスンがウォームアップになるレベルの人達の心肺機能を求めているわけですよ笑
バレエ学校で何クラスもこなす、とか、レッスンの後に長いリハーサルがある、とか、
研修生として作品に参加するなんていう部分で育っていくのではないか?と思います。
ただし!
カンパニーに入ったばかりの子達が一番ケガをする、っていうのをオーストラリアンバレエ団からも聞いていますから、元々強い子達っていうのがセレクトされていってしまうのも事実でしょうね。
(ケガで踊れなかったらいい役はつかないわけで・・・)
だからレッスン以外でも努力する必要がある一つの分野、もしくは自分のトレーニングに積極的に取り組みたい部分ですね。
だっていきなり!ってどこからやってくるか分からないんですから。
心肺機能アップのメリット
ということで、有酸素運動って言ったらダイエット!ではなくって、プロレベルで踊るためには必要だってことをお話してきました。
んでもって、それってその人のフィットネスレベルによって何を、どれくらいやればOKか?というのが違うので人の真似しても意味ないよーって事をカバーしました。
じゃ、有酸素運動をやって心肺機能がアップしたらなにが具体的によくなるのさ?って事をお話しましょうね。
持久力がつく
(心臓が強くなり、1ポンプでより多くの酸素を運べるようになるので!)
これは素晴らしいでしょう!
持久力がつくって事は、1回のレッスンで自分をプッシュできる量が増えるって事です。
アレグロ1回でハーハーしちゃうんではなく、最初と最後のグループでチャレンジしても大丈夫だし、より高くジャンプしたり、より大きく動いたりできるわけです。
持久力がアップする→練習量がアップする→上達が早まる!!
身体的だけでなく、メンタルも疲れにくくなる
体が疲れていたら、気分も落ちます。
風邪ひいている時に、気分アゲアゲな人いないでしょ?同じだね。
体と心っていうのは深ーく繋がっていますから。
疲れた姿勢、っていうのをしていたとしても、それはメンタルに繋がりますよ。
例えば、首が前に落ちていたり、肩が丸まっていたり、背骨が縮こまっていたり。
この姿勢は酸素供給が減ってしまうので、より疲れやすくなってしまうというサイクルに陥ってしまう事もありますが、
こんな姿勢で自信をもって「私は夢を追いかけているんだ!」って言えるわけがないです。
「今日はうまく行かなかったけど、もっと練習して頑張るんだー!」なんて言えるわけないです。
それよりは「私、やっぱりバレエ向かないんだ・・・」「つかれた」「辞めちゃいたい」になると思う。
バレエを続けるか否か、という質問が出やすいのも、気分が落ちている時じゃない?
気持ちが先か、体が先か・・・それを見極めて将来を選択したいよね。
不必要なケガを防ぐ
そうなんです!ケガも防げちゃうかもしれません。
身体的にも、精神的にも疲れている時って、ダンサーがケガをしやすい条件なんです。
だからさ、ただ単純に使え辛い、っていうだけでケガを防ぐことができるかもしれません。
集中力だって保てるから、へんなテクニックで踊ったり、着地失敗なんかも減るわけですよ。
ネガティブサイクルを抜け出す方法
ここまで読んだら気づいた人もいるかもしれませんが、有酸素運動でさえ、ネガティブサイクルに入ってしまう事があるわけですよ。
疲れた→姿勢が悪くなり、気分も落ちる→練習なんてしたくない、休みたい→ダラダラ。
そうするともっと疲れる→レッスンでも100%踊らない→上達が見えなくて落ちる→姿勢が・・・
なーんて感じ。
これをどこかで立ち切り、どこかで自分をプッシュできるようになったら、それがバレエの有酸素運動スタート地になったことになる、って私は思います。
自分が思っているよりも、あなたはもっともっとできる!!
嘘だと思ったら今の姿勢を正し、レッスンでいつもよりちょっと動き、エクストラでアレグロをやってみて。
早歩きでスタジオ行ってもいいし、縄跳びやってもいいし、走ってもいい。
きっと気分が変わって、やったじゃん私!って思えると思うよ。
Happy Dancing!