私、首が短いんです。
という質問はDLSを始めた頃はよく聞きましたが、
バレエ解剖学(というか常識?)が浸透してくれたので最近は聞かなくなりました。
浸透してくれた、のではないかもしれないけど、記事の中で
O脚、側弯症、ロシア人だからターンアウトができる、とか脚が太いとかコンプレックス系をとり上げたときに、
体をいいわけにしない!と言っているから、質問してくる人が少なくなったのかもしれないね
(そんなこと言ったら愛さん怖いじゃん、みたいな!)
ちなみに、英語で時々she has long spineって(うちの)先生がいう事があるんだけど、
これは胴体が長い、ということを言いたいらしく、背骨の長さとは直結していないそうです。
頸椎の数は一緒
ま、皆さまご存知でしょうが、白人だろうが黒人だろうが、黄色人種の私たちだろうが、頸椎は一応7つです。
なので、「首が短いの、だって頸椎6つしかないんだもん。」という人はかなーり珍しい(というかまだ出会っていない)
今まで出会ったダンサーの中には、第五腰椎(腰椎の一番下ね)と仙骨がくっついていて、 腰椎は4つだけ、という子に出会ったことはあります。
でも骨が少ないわけではなくって、2つがくっついているので、サイズ的にはあまり変わらないらしい。
なので、生まれつき首が短いんです、という人はほとんどいない(もしくは、本人が生まれたときから知っている情報なのでそんな質問はしない)となります。
首が短く見える人はいる
でも、「視覚的に」首が短く見える人はいるっていうのは事実。
スポーツ、特に格闘技系では、首回りの筋肉を鍛え、太くすることで頸椎、頭蓋骨を守るなんてこともあるそうです。
ということは、首が短い、太いと悩んでいる人は
気がつかないうちに、そういったトレーニングをしちゃっているのかも。
つまり生活習慣の方が原因なんじゃないか?と考えつきますよね。
それを治したら、首のラインもきれいに(きれいに、というのがどういう意味か?というのは本人の好みにもよりますが…)になりますね。
スマホ姿勢&猫背はやめようね
スマホ姿勢というのは首が前に落ちているやつ。
猫背っていうのは…分かるよね。
この2つは首のラインにネガティブに影響します。
頭って重いでしょ?(重いのよ?)
普段は頭蓋骨を頸椎がサポートしているんだけど、スマホ姿勢になると骨サポートがなくなります。
だから首回りの筋肉を膠着させて頭がおっこちないようにホールドしないといけないの。
首回りの大腿四頭筋、胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)は縮まり、
首の後ろ、僧帽筋上部は常にひっぱられて硬くなる。
猫背も同じ事が起こります。
今、しまった!
この記事読みながらひどい姿勢だ…と気づいた人はこちらで紹介している首ストレッチをして
リセットしてあげましょうか。
首のリキミ
昔、踊っている時に首のリキミがとれません、という記事を書いたけれど、
踊っていなくても常に首が緊張している人がいます。
さっきお話した姿勢が悪いと筋緊張は起こりますが、それ以外に
- 目が悪い(教室の黒板が見えづらい)
- 歯を食いしばる癖がある
- 寒いオフィスで働いている
- 学校の机の高さが合っていない、パソコンのセッティングが悪い
などがある場合、首も緊張します。
机の高さやメガネなど、直せるものは直しちゃいましょう。
歯を食いしばる癖は既に生活に密着してしまっているので、気が付いたときに咬筋(こうきん・食いしばる筋肉)をマッサージしつつ、気を付けてみて。
首のリキミが取れると、無駄な筋緊張がなくなる他、
首を動かすのも楽になります。
つまりエポールマンやピルエットのスポットで力づくで首をよこに向けたり、
ポーデブラの時に肩が上がってしまう問題も防ぎやすくなるよ。
首にも「コアマッスル」がある!
そーなんですよ、奥さん。
首の深いところにも筋肉がございます。
頸長筋とか頭長筋とかいうんだけど、気になる人だけあとでググって下さい。
私の中ではこれらの筋肉、大事だけどダンサーが知らなくてもいい分類です。
バレエをやっていてこの筋肉をケガする事もないし、この筋肉が弱いからリハビリしなければいけない事もほぼない。
だから今、ダンサーの人は「首の深い部分に筋肉がある」という事実だけ知っておいて。
そして、お腹部分のコアマッスルみたいに、背骨を奥からサポートしてくれるから、無駄な外側の筋肉が筋肥大せずにすむってこと。
どうやってその子を鍛えるか?というとスタンス本のP127、鼻サークルを正しくやってください。
それだけでトレーニングになります。
その後に菱形筋エクササイズ(P118) と上向きポーデブラ(P126)をやって、
首を力ませなくても動かせるポーデブラを鍛えましょう。
本についてくるパスワードで特別動画サイトにもいってチェックしてね。
→スタンス本に書いてあるエクササイズがちゃんとできているか?を確認するWSはこちら!
まとめ 短い首は直せるか?
確かにクラシックバレエダンサーは長い首のラインが求められます。
でも、それは努力でつくりあげるもの。
ダンサーが考えたい事は3つ。
- 日常生活で気をつける
- 肩を上に引っ張ってしまう&首のラインを縮めてしまう筋肉の緊張をほぐす
- ポーデブラや上体をつかう時に首を力ませない
すぐに、は無理かもしれないけれど、つま先のラインや美しい腕の運びのように、練習して身に付けて下さいね。
Happy Dancing!